脅迫や暴力の影響というものを考えないまま、治療者がクライアントの内面や深層に
関わろうとし続けても、クライアントの内面や行動は外部からの脅迫や暴力によって
変わってゆくので、あまり意味のある事に繋がらないだろう。
治療者がクライアントの内面のみに関心を持っていると、クライアントが家族などに脅されて何かをしても、
何らかの本人内部のコンプレックスや妄想によるものと考え、的はずれな対応に繋がりそうである。
内面や自己というものを形成することが可能な安全な場所を確保することが、
まず必要なのだろうが、恵まれた生育歴の治療者には解らないことなのだろう。
臨床心理師士の東畑開人さんも、最近の心理士としての仕事のうちの7割位は、
ケースワークの仕事になっているとのことである。
京大で臨床心理を学んだ東畑開人さんも、数年前までは、信田さよ子が書いているようなDVなどの暴力の影響が
見えていなかったとのことなので、いくら良い教育を受けて、DVの影響などを深く教わっても、
周囲が恵まれた生育歴の学生ばかりだと、実際の生活や臨床に結びつけて理解できないのだろう。
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