ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

本当にビビッているのはだーれ?

2017-01-31 15:09:00 | 社会・政治・一般

就任早々、過激な発言を繰り返すトランプ新アメリカ大統領。

その発言に動揺を隠せないのは、トヨタや日産といった日本の自動車メーカーだ。だが、本当にビビッているのは、日本の一部の金融機関ではないかと思っている。

大統領予備選挙の頃より、日本に対しても過激な発言で攻撃していたトランプだが、その原点は日本の金融機関との債務削減交渉にあるようなのだ。

トランプは、過去何度か経営危機を経験している。そのトランプの企業に対する債務削減交渉の席で、トランプを一番激怒させたのは、他でもない日本の金融機関であったようなのだ。

その債務削減交渉は、トランプの主要企業の一つの経営危機に端を発している。しかし、その債務はあくまで企業の債務である。欧米の金融機関は、その債務削減に関する交渉について、早期に妥結したのだが、強硬に反対したのが日本の金融機関。

その理由は簡単で、トランプ個人は、企業の経営危機にも関わらず豪奢な生活を享受していたからだ。日本の常識では、経営危機にある企業の経営者は自宅を売却などして、自助努力に努めるのが当然との思いがある。

しかし、それは企業の債務について、経営者の個人保証を求める日本の慣習に基づいた感覚である。欧米では、企業は企業、個人は個人であるからして、日本的な慣習は受け入れられない。だから、当然にトランプは激怒した。

おそらく、トランプに個人の資産提供をねじ込んだのは、日本から出向してきた者だろう。日本的な感覚で、無神経に対応したのだろう。おそらく、その出向役員には、日本の本社への言い訳及び金融庁への答弁書などが脳裏にあり、アメリカの商習慣には無頓着であったと思われる。

以来、トランプは日本企業への不信感を強め、日本の金融機関で、トランプと親密な関係にあるところはない。関係がないからこそ、トランプの過激な発言について無関心を装えるのだろう。

でも、内心はビクビクしているのではないだろうか。日本の金融機関が世界に進出してから、ずいぶんと年月が経っている。しかし、未だに高い評価を得ているところはない。

日本のTVコマーシャルなどで、日本の金融機関が世界で活躍しているかの如く思い込んでいる方は多いと思うが、実際には日本企業以外からは相手にされていないのが実情だ。

理由は簡単で、金融サービスの質が低いだけでなく、日本的な商習慣を強要するので、現地企業とそりが合わず、まるで現地化が出来ていないからだ。その根幹にあるのは、常に日本の本社及び監督官庁の顔ばかり伺っているからに他ならない。

日本の企業で、最も国際化が進んでいないのが日本の金融機関である。トランプ大統領が、何をしてくるのか、今怯えながら情報収集に走っているのではないかと思う。

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アパホテル騒動に思うこと

2017-01-30 12:28:00 | 社会・政治・一般

いよいよ危機的なのだろうか。

安くて快適なビジネスホテルとして、けっこう人気の高いアパホテルの客室に、アパホテルの代表者が書いた南京事件を否定した本が置いてあるということで騒ぎになったのは、ご存じの方も多いと思う。

何度か書いているが、戦争中の南京の攻防戦と、その後において南京の市民に殺された人がいなかったとは、私も思っていません。ただし、北京政府が盛んに宣伝するような大虐殺はあり得ない。

当時の日本軍には、シナの民を虐殺するような命令は下っていない。そのような事件を起こしていたのは、むしろシナ側であり、どちらかといえば、日本軍は足りない弾薬や兵糧に苦労しており、大虐殺をやるような余裕はない。

第一、当時の南京の人口は20万程度であり、30万人をどうやって虐殺するのか知りたいものである。それどころか、日本軍の南京入城以降も、平然と市民生活が営まれたことは記録に残っている。

南京の戦いに於いて、日本軍の勝利が確実になると、軍服を脱ぎ捨てて平服に着替え(市民から奪ってでしょう)、逃亡がてらにお駄賃として市民から掠奪したのは、国民党の兵士たちであった可能性が一番高い。

ただ、暗闇に突入した日本軍兵士の一部が、それと同じことをやらかした可能性がゼロとは言えない。その程度であったと思います。悠久の歴史を誇るシナの大地では、平民を襲うのは兵士であり、特に負け戦の時は、上官から給金が支払われないので、尚更自分で稼ぐのがシナの常識。

北京政府も、それを知りつつ、日本に責任を押し付け、欧米に宣伝し、自己の正当性を訴える。そしてシナ国民に宣伝して、反日感情を煽り、北京政府への反感を逸らす。それが南京事件に他なりません。

日本にとって、本当に問題なのは、それを知りつつ、事なかれ主義を発揮して、なにもしてこなかった外務省の官僚たちでしょう。役人とは、その人事考課は減点制であるがゆえに、任期中になにもなければ考課評にマイナスは付かない。だから、問題が生じても、なかったことにして、平然と帰任する。

その繰り返しが、日本ならいくら誹謗しても大丈夫との確信を北京政府に植え付けた。外務省こそ、ある意味戦犯だと私は考えています。

ところで冒頭の危機的というのは、アパホテルのことではありません。もちろん北京政府の現在の主である習さんです。民間のホテルにおいてある書籍を利用して反日感情を盛り上げ、政府に対する不満を逸らす。

トランプという、予想外のアメリカ大統領が、習政権を弱体化させた。いや、虚勢をはぎ取ってしまったので、なにがなんでも強い中国、世界を主導する中国という幻想を振りまかねばならない。

今年のシナは、なにが起こるか分からない不気味さがあります。ある意味、トランプのアメリカ以上の不安要素ではないかと私は考えております。

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夜更けの三日月

2017-01-27 12:01:00 | 旅行

先週末の寒波は、身に堪える厳しさだった。

都心にいても、かなり冷え込んだ。まして東京西部に行けば、氷点下が普通の冷蔵庫状態。雪が降らなかったのは幸いであったが、氷結しているところがあり、気が抜けない。

だが、寒さが辛い夜は、星が美しいのも事実だ。先週末は月が三日月であったせいで、他の星々が輝いてみえて美しかった。既に時間は深夜であり、後2時間あまりで東の空が明るくなるだろう。

子供の頃から、私はこの時間帯が好きだった。特に夜明け前の闇が一番濃い時間帯が好きだ。十代の頃、足を潜めて家を抜け出して、当もなく夜の三軒茶屋の街をうろついて、静かに暗く輝く風景を堪能したものだ。

冬のこの時期だと丑三つ時あたりが、一番寒さが堪える。が、一番、夜空が美しい時間でもある。煌めく星々を背景に、月が青く冷たく輝くのだが、時折、その月が暖かい黄色じみた色合いになることがある。

先週末がそうだった。三日月は暖色にぼんやりと輝き、周囲の暗く冷たい星々の輝きとは対照をなしていた。こんな時は、なんとなく周囲を見渡してしまう。

あれは、受験浪人中の1月のことだった。高校時代のWV部の同期のKが、雪原から望む富士山の写真が撮りたいというので、私とA先輩が同行することになった秩父登山を二泊三日で行った。

初日は快晴で、大菩薩峠からの富士山は、旧500円札の絵柄に使われただけあって、富士山が綺麗に観れる名所であり、新しいカメラを手にKはご満悦であった。ところが翌日の縦走中に天候が急変して、猛吹雪になった。

しかたなく、エスケープルートを下り、避難小屋に逃げ込んだ。無人小屋なので、非常食を食べて夜を明かしたが、明日には下山しないと厳しい。私とKはもうすぐ受験だし、A先輩も夜からバイトだそうだ。

予定外のエスケープルートなので、麓に降りてもバスの発車が遅い。ただ、歩けば1時間半で駅に着く。そこで、3時出発して下山することにした。これなら、昼には帰京できる。

2時には起床して、紅茶とクッキーだけの朝食を取り、すぐに避難小屋を出る。幸い天気は回復しており、時折粉雪が舞う程度なので、安心して歩き出す。ただ、思ったより積雪しており、膝まで沈むので、歩くペースは落ち気味だ。

先頭を歩く役割は、20分交替で行い、喘ぎながらも2時間ほどで麓が見えてきた。ところが、雪のせいでルートを間違えたようで、お寺の裏に出てしまった。まだ夜明け前なのだが、星明りで優しく雪面が輝いているのでヘッドランプは必要なかった。

だから、地図も見ないで、ひたすらに稜線を下ってきたのだが、一本稜線を間違えたようだ。街灯に照らされた車道は眼下に見えるので、いささかもどかしい。先輩と相談して、このまま下ってしまうことにした。

ふと気が付くと、既に月は向かいの山稜に消えそうな場所で輝いていたのだが、その輝きは少し前までの冷たい青色ではなく、黄色じみた暖色であった。なんとなく違和感を感じたことは覚えている。

私が先頭で、そのまま山稜を下ったのだが、途中からペースを落とさざるを得なくなった。雪から墓石や石灯籠が覗いていたからだ。どうやら墓地に入ってしまったらしい。

いくらなんでも、墓石を踏んでの下山は御免である。一応、一礼してから慎重に足を進めた。積雪のせいで、おそらくあるはずの道は分からない。でも、墓石と墓石の間をいけば大丈夫だろう。

なんとか墓石を倒すことなく、お寺の裏に出た時は安堵のため息が出た。表に回って階段を下りれば、そこは車道であった。嬉しいことに、ジュースの自動販売機がある。

暖かいお汁粉の缶ジュースを飲みながら、後は駅までひたすら歩けばいいだけだ。気が付くと、Kは空を見上げている。黄色い月が稜線の向うに沈みそうであった。写真でも撮るつもりなのか。それにしても、このクソ寒い早朝に、温かい缶ジュースは美味しいな。

と、思いきや、いつのまにやらKの奴はザックを背負って、勝手に歩き出している。おいおい、と思ったが、慌てて後を追う。先輩も怪訝顔であったが、肩をすくめて歩き出した。

ところが、なかなか追いつかない。なにせ、Kの奴は校内マラソン大会では、上位に入る健脚を誇る。歩くというよりも、早歩きであり、私も追いつけない。気が付いたら200メートル以上、間が開いてしまった。

予定よりも早く駅に到着すると、Kはぐったりと駅のベンチに座り込んでいる。怪訝に思い、どうしたんだと声をかけると、青白い顔でKは「追いかけられたんだ・・・」と吐き出すように云うと、そのままベンチに寝込んでしまった。

私とA先輩が顔を見合わせていると、いつのまにやらKの寝息が聞こえてきた。もう寝込んでいた。ほっとく訳にもいかないので、Kに上着をかけてやり、寒くないように対処した。

次第に日が登り、明るくなってくると、駅の傍の売店と、蕎麦屋が店を開けた。空腹に耐えかねた私らは、Kを起こして蕎麦屋で、蕎麦と握り飯を食べて、ようやく人心地がついた。

駅の休憩室に戻り、落ち着いたKの様子を見ると、本人も「もう大丈夫。心配かけて悪かった」と苦笑している。どうしたのだと尋ねると、途切れ途切れに話してくれた。

車道に降りたKは、誰かに呼ばれた気がして振り返ると、そこには頭上に黄色い月が見えるばかり。ヘンに思った次の瞬間、耳元で誰かが「戻ってこい」とささやいた。

思わず背筋がゾッとして、Kはその場を立ち去ろうと、ザックを背負い直して駅に向かって歩き出した。しかし、その後も耳元でささやく声は止まず、夢中で駅までたどり着いたら、眠気がして寝てしまったとのこと。

私やA先輩の声は、まるで聞こえてなかったらしい。私は訳が分からず、唸ってしまったが、A先輩は急に立ち上がり、Kの手をとると「こっちへ来い」と彼を駅の反対側に連れて行った。

私も付いていくと、そこには観音像があり、Kが跪いてお祈りをしていた。それを神妙な顔で見守るA先輩の真剣な顔つきに、声をかけるのも躊躇われた。なんとなく、私もKの横に並び、同じようにお祈りしてみた。

その後、平静を取り戻したKともども、何事もなかったかのように電車で帰京した。後でA先輩に、あれはなんだったのですかと尋ねたら、「まァ、鎮静剤のようなもんだ。あいつ、きっと気にしていたろうから」とのこと。

先頭を歩いてルート探しに夢中だった私は知らなかったが、墓地のなかを下っていた時、Kはなにかに躓いたらしい。その時に、卒塔婆に寄りかかってしまったようで、その後も振り返っては、しきりに気にしていたらしい。

「多分、思い込みだと思うけど、なにもしないよりはいいと思ってさ」とA先輩は苦笑していた。そういえば、Kは怪談の類いが苦手だった。きっと、気にかけていたのだろう。

もう30数年前の話だが、私は今でも黄色く光る月を見ると、あの時のことを思い出すのです。冬の夜空に青白く輝く月は好きですが、あの暖色の黄色い月を見ると、なんとなく心がソワソワしてしまいます。

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中国との貿易をやめても、まったく日本は困らない 三橋貴明

2017-01-26 11:56:00 | 

つくづく思うのが、人間の欲深さである。

何時の時代でも同じなのだが、一部の人間が、多数の人間から搾取することで富を得る。これは数千年に渡って変ることのない人間の特徴なのだろう。

現代でいえば、アメリカを主な拠点としている超富裕層が、その典型であると思う。彼らは資本家であり、投資家である。自己が汗を流すことなく、他人の労働の成果を収奪することで、巨額の富を築いてきた。

火力発電、化学産業、戦争産業と投資先は数多あれど、常に儲かるネタを見出しては、そこへ集中投資してきた。彼らのとって利益とは、投資額から回収資金を差し引いたものであり、売上の向上と、経費の削減こそが利益拡大の要点である。

そんな超富裕層にとって、覇権国であるアメリカは最も安全な投資先ではあるが、反面その経費の高さが頭痛の種であった。その経費の最たるものは人件費である。だからこそ、人件費の安い国に製造拠点を移し、利益の拡大を図ってきた。

グローバリズムとは、彼ら超富裕層が国境という枠を超えて金儲けをするための看板である。そのため、アメリカの中産階級は仕事を奪われ貧困層へと没落した。替わって、中国やメキシコ、インドといった人件費の安い国が、アメリカの中産階級の仕事を獲得したわけだ。

それは、民主党、共和党関係なく、ブッシュ、クリントン、ブッシュJR、オバマと歴代のアメリカ大統領が後押ししてきた国策でもある。グローバリズムこそが、アメリカの貧困を拡大させた張本人である。

だからこそ、2016年のアメリカ大統領選挙において、トランプ大統領が生まれた。かつては中産階級として余裕ある生活を楽しめたアメリカの大衆は、生活が苦しくなった原因に気が付いてしまった。

いくらマスコミがトランプの悪評を垂れ流そうと、真実は自分たちの生活にあることに気が付いてしまった。民主主義の美点の一つは、大衆の政治に対する欲求を実現できることにある。

かくして、アメリカの富の7割を握るとされる超富裕層の望まぬ大統領が誕生してしまった。今後は、如何にトランプを変節させるかにかかっている。そうでないと、これまでのように多額の利益を収奪することが難しくなるからだ。

一方、アメリカの大衆の仕事を奪って、新たな仕事を得た中国はどうなったのか。ここに新たな悲劇がある。

経済的急成長を遂げた中国であるが、その源泉は外資の資本投下と技術移転である。つまり外資の下請け工場であるのだが、それでもそこで得られた利益を国内産業に再投資することで、更なる成長が望めるはず。

しかし、そうはならなかった。中国における経済活動は、シナの共産党の支配下にある。この共産党の幹部たちが実質経営者であり、工場で得られた富を独占した。独占しただけでなく、それを国外に持ち出した。

なんのことはない。シナの共産党幹部たちもまた、グローバリズムの本質に忠実に自己の利益のみを追求し、国家や社会に対する責任や貢献を果たす気はなかった。その典型が、工場が垂れ流す産業廃棄物からくる環境汚染である。

アメリカならば、今回のトランプ当選にみられるように、自らの政治意志を選挙により政治に反映させることが出来る。しかし、一党独裁の中国においては、如何に抗議しようと、それは軍や警察による暴力により踏みにじられる。

シナの大衆は不満を抱き、危険なほどにため込むばかり。その不満のはけ口として便利なのが日本である。日本企業を襲え、日本車を壊せと反日暴動が起きた事こそ、その証である。

表題の書を読めば、より詳細にグローバリズムの実態と、それがシナや日本においてどの様なことをもたらしたかを解説してあります。

まァ、私としては7割がた肯定しているのですが、以前にあった数値を検証しての独特の理論展開はあまりみられず、著者自らの政治的見解の披露に大半が割かれているのが、少し気になりました。

自らの意見が正しいと確信してしまうと、どうしても独善に酔いやすいのかもしれません。率直に言って、この書で披露している歴史面や軍事面での検証は、まったく物足りない。経済面では、概ね合格なので、そこがいささか残念でした。

でも、大手のマスコミとは異なる意見は、十分拝読に値するものだと思います。

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ザ・コンサルタント

2017-01-25 12:33:00 | 映画

思いの外、面白かった。

例によって、まったく事前の知識なして観た映画である。元々、映画館に行く予定はなかったのだが、諸事情で3時間、待たねばならなくなったので、止む無く映画館に飛び込んだ次第である。

で、ャXターも観ずに、丁度上映時間が迫っていた表題の映画のチケットを買った。つまらなかったら眠るつもりであった。予備知識まったくなかったので、主人公が誰なのかさえ分からなかった。

だから、最初は経歴詐称が見つかってしまい、それをネタに難題を押し付けられたFBIの若手女性分析官がヒロインかと思ったほどだ。だが、話が進むに従って主人公が高機能自閉症の印象がある会計士の男性だと分かった。

税理士である私にとっては、わりと似たような仕事である。誤解されがちなので、一言説明しておくと、日本における公認会計士の仕事は、会社が作成した決算書が適正であるかどうかを調べることだ。それに対して税理士は、税務申告書を作成するのが仕事である。

ただ、ややこしいのは、両者の職域が多くのところで重複するからだ。つまり税務申告書を作成している公認会計士はかなりいる。また決算書を作成する仕事をするのは、公認会計士も税理士もかなりやっている。

明確な違いは、上場企業の決算書の監査は、公認会計士の独占業務であること。そして、税務署の調査立会いの仕事は、税理士の独占業務であることだろう。だから、公認会計士会と、税理士会の双方に加入している先生は、かなりの数に上る。会に入っていないと、仕事が出来ないのも共通点である。

ところで、映画の主人公は、会計士としてはかなり異色である。アメリカの地方都市の小規模な事務所を経営しているのだが、なぜだか犯罪組織の会計監査をやっている。つまり、犯罪組織内部での金にまつわる不正を暴く仕事をやっている。

非常に危ない仕事であることは、想像に難くない。また会計士として、相当に優秀でないと務まらないことも分かる。でも、それだけだと、犯罪組織の監査を続けていられることの説明にはならない。

映画の上映が始まって当初、私は金融サスペンスなのかと思っていた。ところが、これがとんでもないアクション映画であった。まァ、主人公を演じるのが、あのマッチョなベン・アフレックなので、むしろ金融サスペンスで終わったら、そのほうが違和感があったかもしれない。

あんな筋骨隆々で戦闘能力に長けた会計士なんていないぞと、呟きながらも非常に満足して映画館を立ち去ったことは確かである。予備知識なしで、飛び込みで観た映画なのだが、これほど楽しかったとは望外な喜びである。

あまり宣伝されてないようですが、機会がありましたら是非どうぞ。

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