ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

今年を振り返って

2017-12-30 13:24:00 | 日記

公私ともに多事多難な一年であった。

しかも残念なことに、それは現在進行形である。書けば愚痴になるので書きません。私の人生は並木道を歩いているようなもので、日向と日陰が交互にやってくるものだと諦念していますから。

ただ、やっぱり疲労は積み重なっていたのでしょうね。私の書斎である通勤電車の車内では、ここ数年うとうとと転寝をすることが多く、あまり本を読めなかったのが残念です。

私はなるべく坐って通勤するように努めていますが、坐ってしまうと寝てしまい、読書が進まない。だから立って通勤している時のほうが、読書が進んでいたのは、嬉しいような哀しいような微妙な気分です。

そんな中、記憶に残ったのはピエール・ルメートルの「その女アレックス」でした。かなり鮮烈な印象であり、カミーユ警部虐待シリーズとして次の三作目にも期待しています。でも一言、注意をば。未読の方は是非とも一作目「哀しみのイレーヌ」から読んで欲しい。このシリーズ、主人公がひどい目に遇いながらも活躍するのが好きな方は必読です。


・・・我ながらヒドイ推薦文だ。まっ、いいか。

再読本では断トツで山本周五郎の「さぶ」でした。初めて読んだのは、多分中学生の頃ですが、あまり良い印象はなかった。あれから40年近くたって、私も随分と変わったもんだと、思わずしみじみしちゃいました。

さて、漫画ですがこれはダントツで「僕だけがいない街」三部けい、です。なぜか大人よりも子供たちの間で評価が高い漫画ですが、私としては是非とも大人にこそ読んで欲しい。伝統ある大手出版社の作品ではないせいか、あまり取り上げられることが少ないのが悔しくて悔しくて。機会がありましたら、是非とも手に取っていただきたい傑作です。


それと毎年書いておりますが、「HUNTER×HUNTER」の冨樫先生、いい加減にしなさいな。病気療養(腰痛らしい)は嘘じゃないけど、既に遊び回っている情報も出回っている。漫画界屈指の金満夫婦なのだろうけど、いい加減仕事しなさい。

映画ですが、これが困った。今年はこれといった傑作には出会えなかった。そんななか、大ヒットこそしなかったが、誰が観ても、気軽に楽しめる映画として「シング」が良かった。当時、疲労困憊していた私でも、無邪気に素直に楽しめました。

さて、平成29年もあと一日で終わります。皆様におかれましても、よいお年をどうぞ。


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空から窓が落ちてきた

2017-12-28 14:38:00 | 社会・政治・一般

新幹線の窓は開かない。

当たり前であろう。200キロを超える速度で走る列車の窓が開いていたら車内は、気圧差から生じる烈風で大混乱であろう。

先だって、沖縄の学校の屋根に、米軍ヘリの窓枠が落下したと大騒ぎ。子供たちが危ない!米軍基地は撤退しろ、沖縄の空を返せと、そりゃ喧しい。

米軍ヘリに限らないが、上空を飛ぶ飛行機などからの落下物は、たとえ小さくても極めて危険である。小学校に限らず、住宅地の上空を飛ぶようなルートはとらないで欲しいと思う。

だから真っ当に考えれば、辺野古への米軍基地移転を進めるべきだろう。でもその方向には報じようとしないのが、日本の新聞、TVのおかしなところだ。多分、本音は沖縄からの米軍基地撤退なのだろう。

でも、シナの海洋進出が本格化している現状を考えれば、アメリカ軍が沖縄の基地を放棄する訳がない。そんな現実を直視する気はないのが、あの反米反日が平和につながると思い込んでいるおかしな方々だ。

それはともかく、私が驚いたのは、窓枠が落ちたとされる米軍ヘリだ。このヘリはCHー53スタリオンといい、1960年代から採用され、何度も改造されて、世界中に使われている名機である。

いずれはオスプレイに代替わりするだろうが、まだまだ現役で使える機体である。当たり前だが、ヘリコプターは時速200キロ以上で飛行できる。おそらく普段は100~150キロ程度で飛行していたと思われるが、その速度でも窓が急に落下して、外気が入り込めば機内には相当な混乱が生じたのではないか。

高速道路を100キロ以上で走る車でさえ、急に窓を開けられると、車内に風が吹き込んできて混乱する。まして150キロの速度となれば、正直危ないとさえ思う。

ましてヘリコプターは空中を飛行しているのであり、いくら軍用機といえども窓枠の落下は好ましい事態ではない。妙に思い少し詳しく調べてみると、どうも非常用の窓枠であった為、大きなトラブルにならずに済んだらしい。

米軍のメンテナンスはどうなっているのかと呆れてしまった。落下場所が学校であったことから大騒ぎしているようだが、もしヘリ自体が墜落したのならば、もっと大変であったはずだ。

CH53は幾多の戦場を駆け抜けた歴戦の名機だが、しっかりと整備しなければ危険なのは当然のこと。米軍にもしっかりしてもらいたいものですね。

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賭ケグルイ 尚村透

2017-12-27 14:53:00 | 
賭博は浮「、私はけっこう本気で浮ェっている。

私がはまっていたのはパチンコなのだが、開店から閉店までパチンコ屋にこもってやっていた。それも大学受験浪人の時である。馬鹿であると自覚はしていたのだが、止められなかった。

表現に窮するのだが、敢えて無理に表現すれば、脳の一部が過熱して暴走しており、意志の力で抑えることが出来ない状態になっていた。賭博には、どこか本能に訴える要素があるように思う。

根拠なき妄想かもしれないが、おそらく人類の狩猟本能に訴える部分があるのではないかと思う。実際、賭博は狩に似ていると思う。店の椅子に座っているから、狩猟というよりも魚釣りのほうが近いのだが、場所の選定、道具の選択、過去のデーター活用など獲物を得るための努力は惜しまないことにも類似性を感じる。

ただ、狩猟と異なり、自らの命のリスクはない。あるのは金銭上のリスクであり、その安全性が女性にも賭博に引き込ませる所以かもしれない。パチンコに熱中して、炎天下の駐車場の車内に赤子を残す母親を非難するのは当然だ。

しかし、男女を問わずして賭博には、中毒的な魅力があることを認めないといけない。男女どころか分別あるはずの高齢者でさえ賭博の魅力に抗するのは難しい。

賭博には、理性を麻痺させる怪しい魅惑があることは確かだと思う。だからこそ、その危険性を恐れて賭博を禁止させようとする向きもある。だが、有史以来、賭博、飲酒、買春を禁止させることに成功した政府は存在しない。

いずれも本能に訴える悦楽に根付くものだけに、禁止させることは、人が人である限り不可能だと思う。禁止させることが無理ならば、場所を制限する方法が一番効果があると思う。

それと異論はあるだろうが、学校教育のなかで賭博、投機、麻薬、飲酒、売春などについて教える必要はあるのではないかと思う。世の中に存在するものである以上、それが何であるか、何が問題であるかぐらいは教えるべきだ。

でも、危険なことは教えるな、近づけるな、なかったことにしろ、といった事なかれ教育者が多いので、学校では難しいであろうことも分かる。

表題の漫画は、賭博をすることを認めている学校に転校してきた主人公と、その競争相手たちの物語だ。その思考は完全に賭博に取りつかれたものであり、その異常さが目に現われており、その異様さ故に私は手に取ってしまった。

その異様さ、身に覚えがあるだけに無視するのが難しかった。多分、あの頃の私も、あの異様な目つきをしていたのだろうと思う。あぁ、厭だ、あたしゃ絶対にもう賭博には手を出さないゾ。

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古書店主 マーク・プライヤー

2017-12-26 12:49:00 | 

古本屋に初めて入ったのは、祖父に連れられての神田、神保町であった。

有名な古本屋街なのだが、まだ小学生の私には古臭い街並みに思えた。ただ店頭のワゴンの中に少しくたびれた本が山積みになっており、3冊100円と書いてあることに狂喜した。これなら、僕のお小遣いでも本が買えると。

もっとも世田谷の家から神田までの交通費のほうが高かったので、大人と一緒でないと行けなかった。そうなると、私のお小遣いは、駄菓子や仮面ライダー・スナックに消えてしまう。

だから、私は古本屋に出入りするようになるのは、もう少し大きくなってからだ。自転車で街を駆け回るようになると、神田まで行かなくても、地元に古本屋は何軒もあることに気が付いたのは中学生の頃だ。

以来、週末の空いた時間には古本屋巡りをすることが増えた。十代の子供ながら、店主にも覚えられる常連となっていた。ただ、古本屋さんにとって、私は上客ではなかったと思う。

なにせ買うのは安い文庫本ばかり。初版本や稀覯本にはまったく興味なし。私はただ、本が安く読みたかっただけなのだ。もっとも一番良く通った古本屋で買ったもので、一番高額だったのは多分エロ本だと思う。これは、これで情けない話だが、買った後で置き場所に困り、本棚の奥に隠したはずなのだが、何故か妹にはバレていたのが謎だ。

古本屋で買った本には、たまに書き込みがあることがある。ひどいものだと赤いボールペンで線を引いてあることもある。それは所有者の自由だと思うが、売る気の本に書き込むなと思う。

ただ、その書き込みの内容に首を捻るものもあった。私が嫌だったのは、あるミステリーで冒頭30ページほどに「犯人は○○だ」と書いてあったやつ。書いた奴の品性を疑ったもんだ。

幸いなことに、書き込みの大半はメモ書きというか、慌ててメモを取ろうとしてノートなどがないので本に書き込んだような他人には無意味なものが大半だ。もっとも電話番号を書いてあるのもあり、個人情報にウルサイ昨今との違いを感じる。

ところで表題の本は、主人公の目の前で拉致された古書店主を巡るミステリーだ。さぞや古書のうん蓄にあふれているかと思いきや、メインテーマはその方面ではない。ちょっと肩透かしを食らった気分。

どうも処女作品のようで、作者の意気込みがちょっと空回りしている感は否めないが、新人作家の未熟ではあっても新鮮な感性を感じ取れるのは、そう悪くないものでした。

たぶん、シリーズ化しそうな予感。そこまで引っ張る力量があるのか、少し疑問ですが、期待はしておきましょうかね。

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党名変更?

2017-12-25 12:26:00 | 社会・政治・一般

誰か、いい加減に教えてやってほしい。

またしても民進党が揉めている。既に脱党者が相次いでいる危機的な状況であるにも関わらず、何を揉めているのかと思いきや、党名の変更だとか。

馬鹿じゃなかろうか。

党名変更すれば、支持が戻ると本気で考えているのか?

それが誤魔化しに過ぎないことを有権者に見透かされていることに、何故に気が付けないのか不思議でならない。

そもそも、民主党政権に止めを刺した衆議院選挙で大敗したことを真摯に反省してこなかったからこそ、有権者の支持を失くした。この現実を直視せず、党名変更で誤魔化そうとした。

どう騒いでも、安倍政権を退陣に追い込むには役不足な「森友、加計問題」に拘り、あくまで自分たちは正しい、安倍政権は悪い政治、だから民進党に清き一票を!

本当の原因を無視して、上っ面の反省だけで済ませたことに何故に気が付けないのか。なぜ民主党は政権を取れたのか、そしてなぜに民主党は政権から転がり落ちたのか。

有権者が小泉から麻生までの自民党政権に満たされぬ不満を抱いたが故に、民主党は政権を取れた。しかし、その民意を無視して自分たちが長年主張しながら多数派の支持を得られなかった陳腐な政策の実現に奔走したからこそ、民意を失った。

ただ、それだけだ。

本当のことを言えば、今の安倍政権は決して盤石ではない。日本各地に不満は渦巻いている。しかし、その不満の受け皿がない。枝野の立憲民主党は、その受け皿ではなく、単なる少数派の開き直りに過ぎない。

民主党の出がらしであり、敗残者に過ぎない民進党にもチャンスがない訳ではない。それは過去の過ちを認め、まず自らが劇的に変わることを立証すれば、再び国民の目が向く可能性はある。

しかし、おそらく無理だろう。アメリカの核の傘に守られながら、経済だけにまい進してきた現実を無視して、護憲だ、非核だと脳内お花畑で虚ろな平和の舞に酔い痴れていた臆病な善人ぶりっこに、過去の過ちを糺す勇気はあるまい。

繰り返すが、自民党も実際はかなり失政をやらかしている。だが、他にまともな政党がない。だから安倍政権は長期政権となってしまった。

野党をここまで堕落させたのは、やはりマスコミの責任が大きいと思う。その堕落した野党にしがみ付く少数の有権者も同罪ですけどね。

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