ヌマンタの書斎

読書ブログが基本ですが、時事問題やら食事やら雑食性の記事を書いています。

旧態然たる司法制度

2019-01-31 12:41:00 | 社会・政治・一般
昨年12月のビックニュースは、日産のカルロス・ゴーン会長の逮捕であった。

あれから一か月になるが、未だゴーン氏は東京・小菅の拘置所に勾留されている。勾留期間は最大でも20日くらいのはずだが、別件での逮捕が加わったので、未だに勾留されたままである。

保釈請求は却下されているから、拘置所で年を越し、二か月を超える束縛となっている。これでは代用監獄だとの批判も無理はない。

その高額報酬に対する僻みからか、ゴーン容疑者は今や日産を食いつぶした悪役扱いであるが、私はどうも違和感が禁じ得ない。

以前より識者から指摘されているが、日本の場合、逮捕=有罪すなわち犯罪者である。言っておくが、有罪か否かは、裁判所で決まること。だからこそ容疑者なのであり、無罪となる可能性もある。

つまり現時点では、容疑者として勾留されているに過ぎない。で、なんで、こんなに長期間、勾留されているのだ?保釈請求が棄却されているが、その理由が証拠隠し、国外逃亡の恐れとは笑わせる。

要するに長期間勾留して、ゴーン容疑者を弱らせて有罪を認めさせようとしているだけでしょう。日本の警察、検事は、自白をもってして有罪だとする傾向が非常に強い。そのせいで、犯罪の証拠固めなどがいい加減になっている。

まず有罪ありきでの逮捕であり、後は自白に追い込むだけ。それが日本の司法がこれまでやってきたこと。そのせいで、これまで幾人の無実の犯人が作られてきたことか。冤罪がなくならない下地として、この自白偏重があることは、多くの司法関係者から指摘されていることだ。

どう考えても、今回の逮捕劇は意図的なものであり、国策(司法取引もあるしね)逮捕である可能性が高い。いい気になってゴーン叩きをしているマスコミも同罪だ。

私はゴーン容疑者が有価証券報告書への不実記載については確実に有罪だと思うけど、これは決して重罪とは成りえない。だからこそ、再逮捕などして、もっと重い罪を認めさせようとしているのだろう。

ってことは、警察は自白に頼らないと、ゴーン容疑者を有罪に出来ないとでも思っているのか?ゴーン容疑者のやったことが、背任等の罪に値すると考えているのなら、地道な資料調査で証拠固めをするのが王道であろう。

それを自白で済まそうとする。長期間の勾留は、一種の拷問のようなものだ。楽になりたかったら、早く自白してしまえ!ってか。まったく何時の時代の取り調べなのだ?

そんな安直な捜査をしている以上、この逮捕劇は相当に長引くでしょうね。
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コンビニでの成人雑誌販売自粛

2019-01-30 11:42:00 | 社会・政治・一般
人並みにスケベ心を持っていると自負している私だが、コンビニからスケベな雑誌が消えても別に困らない。

ところで報道によるとコンビニ大手が、軒並み店頭から成人雑誌を販売することを止めることにしたようだ。この手の雑誌は書店よりもコンビニ販売が多いくらいだから、出版社には痛いと思う。

反面、私のようなスケベな読者も、コンビニで買えなくなるので困るかと言えば、実はそうでもない。私に言わせれば、まだ売っていたのかと訝るほどである。

近年、あのようなスケベな記事を主体とした成人雑誌の劣化がひどいと思っていたからである。写真に関して云えば、印刷技術の向上などにより質は上がっていると思うが、問題はその中身である。はっきり言って、広告記事のような駄文ばかり。

以前、私がドキドキ、ワクワクしながらページをめくっていた頃の成人雑誌は、今よりも遥かに質が高かった。写真にせよ、記事にせよ、それぞれの雑誌が個性を出し、読者のスケベ心をくすぐる企画を出してきたものだ。

しかし、現在店頭に並ぶ成人雑誌にかつての面影を見出すのは難しい。はっきり言えば、雑誌の内容よりも付録のDVDのほうに力が入っている。静止画(写真)よりも動画(DVD)に力を入れているせいか、肝心の雑誌のほうがおまけの印象が強い。

動画の魅力を否定する気はないが、私は静止画というか写真の魅力も大いに認めている。腕の良いカメラマンに撮影された写真には、そのモデルである女性の魅力を引き出す為に相当な技量が投入されている。

動画と異なり、一瞬を切り取る写真には読者の視線を釘づけにする技量が求められる。動画は一連の流れを重視するせいか、その撮影には安易さを感じ取れることがある。

TVや映画でも、動きがあるがゆえに誤魔化せる部分がある。もちろん動きがあることで、より表現が豊かになることもある。でも、時を止めて表現される写真には、制約があるが故に切り詰めた表現が輝く。

おそらく予算の問題もあると思う。現在のメディアでは動画により多くの予算が配分されているはずだ。その流れに従い、かつての名カメラマンが動画撮影に転向しているようだが、その技量には相当な差がついているようだ。

デジカメの出現により撮影から出版放送媒体への転送が即時性を持つと、かつてのように時間と予算を鰍ッた写真撮影は望まれない事情も分からないではない。

かつてはスケベな成人雑誌には、かなり熱心に目を通していた私だが、現在はまったく縁遠くなった。私が時間を割くに値する立派なスケベ雑誌がなくなったから当然の結果である。

ところで書店で堂々とスケベ雑誌を買うことに躊躇いのない私なのだが、コンビニで購入したことはない。好みのものがなかったせいでもあるが、私はコンビニでスケベな成人雑誌を買い求める客も見たことない。

でも、販売量は書店よりもコンビニの方が多かったらしい。はて?買うところを見られるの、やはり恥ずかしいのかしらねぇ。
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アメリカの国防戦略

2019-01-29 11:55:00 | 社会・政治・一般
アメリカの国防戦略は、大西洋の東の端にブリテン島を、太平洋の西の端に日本列島を置くことにより巨大な防衛圏を為すことで成立している。

この戦略は、ほぼ一世紀に渡り続いている。唯一問題だったのはアメリカに牙を剥いた大日本帝国の存在であった。しかし、第二次世界大戦時を契機に大日本帝国を打ち破って日本列島を支配したことで、この巨大な防衛圏は完成した。

ところが、日本の敗戦によりいざ支配してみると、その総司令官であるマッカーザー将軍は戸惑わざるを得なかった。ユーラシア大陸の東端から日本列島に向けて突きだしている朝鮮半島をどうしたら良いのか。

当初定めたアメリカの防衛計画には、朝鮮半島は含まれていなかった。そのため当時は朝鮮半島に基地を置く予定はなかった。もっと言えば、当時アメリカは朝鮮半島を認識していなかった。どこにあるのかさえ分かっていなかった。

ところが日本に恒久的基地を置くため赴任してきたマッカーサー将軍は、いざ統治を始めると朝鮮半島が無視できないことに気が付いた。朝鮮半島に敵対的な勢力があると、日本列島の安全が保証できないと実感した。しかしこの危惧は、アメリカ本土では理解されなかった。

このアメリカの迷いを把握していたソ連は、工作員である金日成に指示して朝鮮半島北部に傀儡国家を作らせた。これに慌てたアメリカは、急遽南部に民主主義的な国を作らせた。

工作員として優秀であった金日成とは異なり、南部の統治を任された李承晩はリーダーシップに乏しかった。その無能さを突かれる形で、北朝鮮が南部に侵攻して、あっという間に大半を制覇した。

ここにきてアメリカが主導権をとって反攻に及び、これまた一気に中国国境近くまで半島を侵攻した。だが、朝鮮半島を虎視眈々と狙っていた共産シナが、人海戦術でアメリカ軍を押し返して、以来半島は二分されて久しい。

アメリカ軍は朝鮮半島南部に基地を置き、軍隊を駐留させてきたが、ここに来て怪しくなってきた。核兵器を開発した北朝鮮との交渉が始まると、半島に駐在しているアメリカ軍を徐々に日本やグアムに移転させる動きをみせている。

また欧州に目をやると、NATOからの離脱を匂わせている。ユーラシア大陸における米軍基地の配備は、元々冷戦の産物である。そして冷戦は既に終結している。ブリテン島からの撤退の兆しは皆無なので、そうなると本気で本来の防衛戦略に立ちかえるつもりなのだろうか。

もし朝鮮半島から米軍が撤退するとなると、日本列島こそが最前線となる。アメリカ軍にとって日本にある米軍基地は、海外における最大の兵站拠点であり、その重要性は一層増すものと考えられる。

もっとも現時点では、北朝鮮は核兵器を手放す様子はなく、アメリカとしては簡単に半島から撤退するわけにはいかなくなっている。トランプ大統領との二回目の会談もあるようだが、私は上手くまとまる可能性は低いと考えている。

その一方で、南朝鮮のアホ大統領は北との統一を夢見て、核兵器をもった統一朝鮮ならば世界から侮られることなく、アメリカに膝を屈する必要もないと考えているらしい。日本に対する侮蔑的な姿勢も、その延長線上ではないかと思う。

私からすると痴人の夢であり、獲らぬ狸の皮算用に過ぎないのだが、それだけに微妙なかじ取りを要求されるのが今の日韓関係であることは分かる。

どうも、これまでの経緯からすると、今回のレーダー照射事件は、国連決議に反して北朝鮮を支援していた現場を見られて焦った韓国海軍の迷走であるようだ。一方的に韓国側の失態だと思うが、違法行為を認める訳がないので、これ以上日本が抗議しても無駄なのも事実。

むしろ、アメリカが今後、極東地域の国防戦略をどう描くのか、それこそが日本にとって重要だと思えます。感情論に走って、妙なことをしないことを安倍政権には期待したいですね。
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外来生物クライシス 松井正文

2019-01-28 12:00:00 | 
今上天皇は、生物学者としての顔を持つことは良く知られている。

でも、けっこう頑固というか依怙地な側面もお持ちである。皇太子時代、九州での植樹祭に招聘されたた時に、主催者の「雑草を刈り払って・・・」の一言に腹を立てて、スピーチの際に、雑草と言う名の植物はありませんと原稿にない一言を加えて、関係者を大慌てさせた御仁である。

また天皇に即位後も2007年の誕生日会見において、日本の固有種である淡水魚であるタナゴ(ニホンバラタナゴ)が絶滅の危機にあることを切実に述べていた。けっこう話題に上がったが、それでも動かない環境省に立腹して皇居内の池や、各地の宮家のお庭内にある池に保護してしまったこともある。

これって国事行為ではないし、むしろ行政(環境省)に対する越権行為ではないかと思うが、私の知る限りこの事を問題視したマスコミはない。日ごろ、天皇制への反感を隠さない進歩的文化人とやらも、だんまりを決め込んでいる。

まァ、あの方々は善人ぶりを世間にアピールしたが故の反天皇だから、タナゴの保護に奔走した今上天皇を誹謗するようなことはしないのだろう。実際、私だって環境庁の鈍さには腹が立つ。

とはいえ、日本の固有種で、絶滅の危機にあるのはタナゴだけではない。人為的に持ち込まれた(アメリカザリガニやミドリガメ等)もいれば、輸入品に混じって日本に入って来た(アルゼンチンアリ、ヒアリ)などもあり、その経路も多種多様である。

日本列島は大陸から切り離されていたため、世界的にみても独特の進化を遂げた生き物が多い。しかし、明治維新以来、海外との交易を飛躍的に増やしたが故に、未知の生物が日本に侵入している。

毛皮目的のヌートリアや、食料として期待されたアメリカザリガニ、ハブの駆除を狙ったマングースなどは、人間の期待とは裏腹に、野生化して農作物を荒らし、日本の固有種を駆逐してしまった。

現在では有害な外来生物として数十の生物が登録されて、飼育禁止や駆除の対象となっている。種の多様性の確保の観点、古来からの固有種の保護などの視点も大事だと思う。

でも大半の外来生物は、人間の都合により日本に連れて来られている。人間様の視点で益獣とされたり、害獣とされてたりしている。それは致し方ない反面、人間の身勝手さを感じざるを得ない。

そんな人間の身勝手さを冷笑するがごとく、外来生物たちは日本で逞しく生き延びている。おそらく完全な排除は不可能ではないかと思う。生物の生きる、生き延びることの執念は、人間風情の思惑に収まる訳がない。

天皇陛下が独断でやったように、固有種を守りたいのならば、閉鎖された保護区を設けるしかないと思う。

・・・書くべきか迷ったけれど、おそらく日本に定住し、日本人と国際結婚している外国人も、広い意味では外来生物じゃないかと思う。

断言しますけど、完全なる排除は無理です。今や混血の子供は珍しくない。彼ら外国人の労働力なくしては、成り立たない事業所も珍しくない。生活習慣等の違いから、固有種である日本人との軋轢は必ず生じます。

でも、少子化が進行中の日本人は、長い目でみれば衰退していくのは既定の事実。減少する日本人の隙間を埋めていくのは、彼ら日本定住外国人となるのも確かな事実だと思います。

日本独特の文化、習慣、行事等を未来に残したいのならば、今からでも遅くないから映像などにしっかりと記録して保存する必要があると思います。同時に、日本列島の固有生物の保護も、しっかりと行って欲しいものです。

人間の勝手で絶滅の危機に追いやられているのですから、人間が救済する義務があると思いますよ。
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腰痛

2019-01-25 12:51:00 | 健康・病気・薬・食事
驚いた、生まれて初めて腰痛になった。

先日の連休中、部屋の聡怩フ際、段ボール箱に入れた本の埃を払おうと、ベランダに持ち出した時に腰に痛みが走った。

その時は、どこかにぶつけたかな?と思ったのだが、夜半に入り腰の背中部分に鈍痛があることに気が付いた。もしかして、これって腰痛なのかな?

若い頃は、40キロを超す荷を背負って山々を登り歩いた私だが、一度も腰痛を患ったことがない。周囲には腰痛を訴える山仲間は、けっこう居たと思うが、たいへんだなァと思いつつも実感がなかった。

別に体力が屈強だった訳ではない。足腰が頑丈だったのは確かだ。でも、より正確に云えば、膝から肩までが頑丈であっただけだ。脳みそが頑固なのはともかく、足首は弱かった。

幼い頃、よく高いところから飛び降りるのが好きな無鉄砲というか思慮の足りない子供であった。だから飛び降りて、足首の骨にヒビを入れたことが2回もある懲りない馬鹿であった。足首の捻挫ともなると、習慣病といってよく一年に数回、足を挫いていた。

ところが膝と腰は異常に丈夫だったらしく、膝の痛みも知らず、腰痛って何?というぐらい足腰だけは丈夫だった。だから、今回もこの鈍い痛みはなんだろうと、一人考え込んでしまった。

ぎっくり腰でないことは、立って歩けることから分かるが、これが腰痛であることに納得するのに時間がかかった。なにせ、これまで半世紀近く経験したことのない痛みであったので、痛いよりも困惑してしまった。

とはいっても、辛いことは辛い。それは寝るときに顕著に出た。ナマケグマを自称するように、私は寝転ぶのが好きだ。ところが、この腰の痛みのせいで、自由に寝転べない。あれこれ試して、横向きに寝るのが一番楽だと分かった。

如何に楽をするかにかけては、人並み以上に熱心な私である。急遽、頭を絞って毛布を丸めて即席の抱き枕を作った。これで横向きに寝るのが楽になった。その日は、風呂にも入らず、すぐに寝てしまった。

ただ、寝つきは悪かった。腰痛がこれほど鬱陶しいものだとは知らなかった。そして後日、気が付いた。あの晩、すぐに暖かい風呂に入って置けば良かったのだと。

翌日、少し腰痛が和らいだので、風呂に入ってみたところ痛みがかなり緩和された。そうだったのか、なるほどと納得した。

これまで温泉や健康ランドなどで、この風呂は腰痛に効きますなどの説明書きを読んで、ふぅ~ンと思っていたが、ようやく納得できた。なるほど、こりゃあ確かに効くわな。

半世紀近く生きてきて、ようやく腰痛の辛さと、お風呂のありがたみを知った訳だ。知識としては知っていたけど、やはり経験しないと分からないものなのですねぇ・・・
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