雑感日記

思ったこと、感じたことを、想い出を交えて書きたいと思います。

7万台への挑戦、ソフト会社

2008-04-10 04:41:26 | 7万台の挑戦の時代
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89年2月ごろ、『遊びやスポーツの事業化するソフト会社』の設立に熱心に取り組んでいた。

カワサキのバイクは通勤や通学など単なる移動手段にも使うが、大型スポーツ車が主体なので,ツーリングやレース活動など遊びの要素は大きかった。
ジェットスキーに到っては遊び100%の商品である。

単にハードを売るだけでなく、それをどのように使って遊ぶのか、そのノウハウの提供や遊ぶ場所の提供などソフトの分野が重要な部分であった。

そんなソフトを専門に考えそれを事業化する会社の創立を目論んだのである。
川崎重工業と言うお堅い会社の中での発想であるから、そんな子会社の設立は普通では難しいのだが、
当時は単車事業本部長をされた大庭さんが社長の頃で、ちゃんと説明すれば理解してもらえるという自信みたいなのはあったのである。
この年の4月1日付けで新会社はスタートした。



丁度、大分県直入町に一般のライダーたちに開放しようというコンセプトでSPA直入の建設を計画中であったし、
その運営や新しいKAZEに運営を中心に、ユーザーとのダイレクトコミユニケーションを試みようとしたのである。

名前はKSS(ケイスポーツシステム)資本金2000万円、売上は初年度2億、3年目5億円ぐらいを見込んで、5,6人でスタートした。

今、手元に数値資料があるが、初年度から2,3億、2年目のは4億、3年目は5,6億4年目は7,3億円と順調に推移している。

ベースになったKAZEの会員も2000人からスタートして、最盛期5万人までになったのである。
この年会費だけでも億の単位になった。
この会社をベースに展開した『チームグリーン』などのレースチームやSPA直入のサーキット運営、JJSBAとタイアップしたジェットスキーのレース活動など、当初思っていた活動のほかに、思わぬプラスアルファが出てきたのである。



この辺りが、ソフトの面白さなのだが、
ご存知のようにKAZE会員の会員証はJCBと組んだJCBカードである。
この評価が、予想外でJCBやカード業界から見たら、若い人、スポーツ好きの人、初めてカードを作った人など普通マーケッテングのセグメントがはじめから、出来ているような集団と言う高い評価を頂いて、いろんなところからのアプローチもあったし、広告価値としても高く評価をされたりしたのである。

後、二輪の自動車専門学校などの運営にも手を広げたりして面白かったのだが、こんなソフトはハードと違って、運営や担当をする人によって見方や評価も変わるのだろう。

現在は、自動車学校も、SPA直入もKAZEもより本格的なサーキット『オートポリス』も存在してはいるが、ソフト会社は残っていない。
組織に対する考え方はいろいろあるので難しいが、
この会社がなかったら当時の『カワサキのイメージ創造』は出来なかったと思うし、7万台の達成もなかったと思っている。

7万台達成の鍵を握っていた中枢の会社と位置づけし、国内グループ全体を担当していたが、私自身この会社への比重はもっとも大きく関与したと思っている。
そこで得たソフトのノウハウはこれは知識として身についているので、最近遊んでいる『竹とんぼ』にも『ミニSL』にもそのまま通用するのである。




長く販売を担当したが、
販売は無理なく自然に売れる仕組みを造ることが第一で、一生懸命売ろうとしてもダメだと思っている。
遊んでいて自然に売れるそんな仕組みに乗っかっていれば楽しいのである。

今、一番そのようなコンセプトで販売しているのは、ハーレーダビットソンのような気がする。
HDの仕組みの中には当時のKSSのノウハウ、ソフトが散見される。

国内4社がHDの独走を許しているのは、真面目過ぎるのだと思っている。
『遊ぶハード』を売っているのだから、もっと『遊び心』を持って、『ソフト』に力を入れたらと思っているのだが。

ジェットスキーの販売の中に占めるJJSBAの仕組みは大きいだろうと思う。
これも当時の産物である。



勿論、仕組みの中心に位置するのは『商品』である。
今年は、久々に250が期待されている。
いい仕組みを作り直すチャンスだと思っている。
コメント (2)
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