午前中からWOWOW、午後はABEMAとライブでボクシング漬けとなった日曜日、DAZNにまではとても手が回らず。
とりあえずABEMA、全部張り付いて見てはいられませんでしたが、メインを中心に感想文です。
メインとして行われたWBCミニマム級タイトルマッチは、重岡優大が初回早々、メルビン・ジェルサエムのボディ攻撃を受けて後退、ダメージありありで打ち込まれるという、意外過ぎるほど意外なスタート。
強気の表情と、打ち込む構えで隠そうとしていたが、かなりきつかったはずで、身体の動き自体も、パンチのノリも、明らかに良い時からすれば割引きあり、という感じに落ちている。
その状態のまま、引いたら攻め込まれるという判断で、必要なだけの攻撃はして、リズム刻んで、時間作って回復待ち、と頑張っていた優大でしたが、打ったあと身体が残り、止まるところを右で叩かれるというパターンで二度ダウンを喫する。
ジェルサエムはボディ打って、上に返してという、良いパターンの攻撃が出来る上に、WBCルールで途中採点を聞けるものだから、終盤は適時、構えて迎撃というスタイルにシフトしていき、最終回はほどよく流して終了。
判定は驚くほど王者に好意的で、2-1でしたがさすがに逆はなし。ジェルサエムがWBO王座に続き、日本で二度目の戴冠となりました。
私はラウンド数8対4、ポイント数でいうと10対4と見ました。
重岡優大、まさかの陥落となったわけですが、初回早々にダメージを被って、途中で倒されていても不思議じゃ無いと思うくらいの厳しい展開でも粘り抜き、判定に持ち込む奮戦。
その姿は、率直に言って感動的でした。
あのダメージの受け方が、おそらく相当なものでもあろう減量苦から来ているのであれば、転級は待ったなし、ということになろうか、と思いますが...同じ負けるにしても、変な言い方ですが、立派だった、と思いますし、だからこそ今後についても、まだまだ期待したくなる選手です。
弟の重岡銀次朗は、ジェイク・アンパロを2回、左のレバーパンチ、一発でKOして、IBF王座を防衛。
相手の状態についてどうこうというのは、結局答えの無い話ですが、相手が万全かどうか疑わしい時点で、どういう勝ち方をしても、評価のされ方が限定されてしまう、そういう試合でした。
相手がどう以前に、銀次朗が強いことは、間違いない事実なのに、世評はどうしても辛いものになってしまう。
改めて今回の試合にまつわるあれこれは、不幸だったと思った次第です。
今後は昨年末にアンパロを下し、IBFの挑戦権を持つはずのペドロ・タドゥランとの対戦に進むのか、もしタドゥランが他に行くなら、それこそジェルサエムとの統一戦で、兄の仇討ちを目指すのか。
WBO王者オスカル・コラーゾとの絡みは、現実味が薄れた感ありですが、その代わりに、色々と行くべき道が見えてきた、とは言えるのかもしれません。
但馬ミツロは、ブリッジャー級の世界ランカーという、38歳のルーマニア人、アレクサンデル・ジュールに判定負けでした。
但馬は今回、これまでより20キロほど減量したとのことでしたが、それでもまだ、身体の表面に筋肉の形が見えるに至らず。
ヘビー級でやっていく以上、もっとウェイトトレーニングなどをして、肉体改造に取り組んでいるのかと思ったが、そういう感じでもないのか。
体格としてはクルーザーでもなく、ライトヘビー級くらいが「妥当」なのかもしれない。
デビュー当初はともかく、最近はあまり気にもしていなかった部分ですが、今回の体重設定で、その辺が改めて目に見えたような。
で、海外のヘビー級の試合、8回戦とかがWOWOWで放送されるとしたら、負ける方のコーナーにいる選手ってこんな感じやなあ、と見えたジュール相手に、それこそジャブで効かされ、アッパーで倒され、こっちは少々のヒットがあっても、相手がさっぱり堪えない、という展開の末に、相当なダメージを負って判定負け。
その姿を見て、いったいこの選手や陣営は、何を根拠にヘビー級で闘おうという方針で、これまで活動してきたんだろう、と...正直、最近はあまり気にもせず考えもしなかった疑問が湧いてきました。
今回の相手は、これまでの相手と違い、一定以上の体格と技術を持つ選手でしたが、ブリッジャー級というものがなければ、世界どうと言われる選手ではないのも確かで。
このくらいの相手に、今の段階で当てて、限界が露呈されたことを、幸いと見ていいものかどうか、ちょっとわかりませんが...見た感じ、筋肉量という以前に骨格、フレームの比較で、もう無理だろう、ということが見えたように思います。
しかしライトヘビーに落とすとしても、そこでは体格やパワーとはまた違った「質」の部分で、シビアな闘いが待っていることでしょうが。
亀田和毅は、こちらも代打のケビン・ビジャヌエバに5回終了TKO勝ち。
この試合、私、ちょうど(上手い具合に、なんて言うつもりはないですが)丸ごと居眠りしてしまいまして、見ていません。
従って感想は書けません。気が向いたら見てみるかもしれませんが、今のところは。そういうことで、ご了承を。
日本ミドル級タイトルマッチは、王者の国本陸が、1位の可兒栄樹に6回TKO勝ち。
始まってすぐに、可兒が意外に動かず、足使わず、正対して止まって国本とやり合うのを見て、これは国本に幸いするだろう、と思いながら見ていました。
概ね、展開はその範疇にあるまま、国本がTKOに持ち込んだ、という風。
可兒は国本のガードが動く瞬間を狙って打つ、高度な戦法をやっていたのかもしれませんが、結果として奏功しませんでした。
イベント全体としては、冒頭からトークのパートがたっぷり取られ、試合の合間にも何回かあったようです。
亀田の会社とABEMAは現状、従来どおりの支援体制とは関係性が違ってきているのか、芸能人も歌手も登場せず、ひたすら高柳さんと内山高志と女性ゲストの方がお話する、という具合。
明らかに予算の削減、ないしはそれに留まらない何ごとかがある模様。
まあ、こちらにすれば、そんなのに付き合ってられないというのは変わらず。
音声消して読書したり、仮眠したり、いったん離れたりするわけですが、こちらとしても辛いけど、仕事とはいえ、長丁場ずーっとしゃべり続けないかんというのも、大変だろうなあと。
あと、次回配信の堤駿斗の試合については、それなりに力入れている印象でした。
矢吹、力石兄弟や重岡兄弟、堤駿斗など、帝拳、大橋やその関連以外にも、良い選手はいるのですから、ABEMAさんはそちらを「受け持つ」形で、引き続きボクシングを取り上げ続けてもらえたらなあ、と思います。
何かとどたばたする業者さんとのお付き合いについては、なるようにしかならない、と割り切っていかれるのが良いか、と...。