ということで、paraviというところでライブ配信された
ビック・サルダールvs谷口将隆戦を見終えました。
全体としては、サルダールの懐の深さが、谷口及び陣営の想定を超えていたのかな、
という印象が残りました。
サウスポーの谷口が、ジャブやワンツー、左ボディストレート、左ボディアッパーなどで
攻めていましたが、思った以上に届かず、深く入らず、という場面が多かったように見えました。
その場合、やはりサイドに出て食いつき、攻めて、或いは回って外して、という展開を
作っていかないと苦しいのですが、攻めはほとんどが正面から、という具合。
この攻め口だと、攻撃面で爆発的な何かがないと厳しいのですが...。
本来、技巧派の谷口が、攻め方の方針を誤り、効率性で劣っていては、
苦しい展開が続くのも当然、という感じで、見ていて辛いところでした。
サルダールはけっして好調には見えませんでしたが、懐深く構え、
右ストレートをリターン、カウンター、リードに使って捌く流れ。
谷口が、ほぼ前後の動きのみで正面から来るので、手も出しやすかったのでしょうが、
谷口のガードの上を軽く触って回ったかと思えば、リターンやカウンターを強打したり、
パワーでまさる方が、効率的な闘い方をしていて、判定もそれを反映、3-0。
118-110、117-111×2でした。私も後者と同じでした。
今年最初の国内世界戦、ライブ配信で見られたのは良かったですが、
結果はともかく内容的に、色々と不足の方を強く感じた試合でした。
優劣や強弱以前のところで「そうじゃないなぁ」という...ちょっと残念でした。
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今日、BoxingRaiseの動画配信で、日曜日の府立の試合を見ました。
細川チャーリー忍vs野中悠樹の一戦です。
野中が勝つときの、一番良いパターンの試合だった、というのが率直な印象でした。
スピードに乗って立ち上がり、ヒットを取ってサイドに回り、
それだけでは収まらず、強打やカウンターのタイミングを逃さず、ダウンを奪う好スタート。
過去の強敵相手の試合でも、この型で快勝した試合を、いくつも見たことがあります。
初回、細川のフック気味の左を外し、見事に左カウンターを決めてダウンを奪い、
序盤は好ペースを概ね維持。
踏み込みのスピードに欠ける細川を、速いフットワークとサイドステップで捌き、
着々とリードを重ねていきました。
中盤以降、当然疲れもあり、細川の追い上げもあり、5回、8回には少し足が止まり、
細川の手数、攻勢を引き出してしまった時間もありました。
終盤はマウスピースを出したり、減点されたりと苦しい回も。
しかしリードは問題なく保ち、逃げ切り勝ち、でした。
41歳という年齢、重要な試合での連敗、再起戦の不調を見ているだけに、
いかな不屈のスピードスター、野中といえど、今度ばかりは...と思っていました。
ましてミドル級に上げてのタイトルマッチですし。
しかし、ミドル級で思った以上に良いコンディションを作れたようで、
序盤から非常に快調でした。
好調時の勝ちパターンをしっかり踏襲した試合ぶりには、感嘆しかありません。
考えたら長いこと、154ポンドで闘い続けていて、一階級くらい上げた方が良かった、
ということなのかもしれません。
とはいえ、41歳でなお、あの快足ぶりは、改めて...日本のこの近辺クラスにおいて、
王者クラスや上位陣の大半を網羅した、壮観そのもののキャリアは、まだ終わりません。
直に見られなかったのは残念ですが、見事な試合ぶりでした。脱帽です。
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来月の田中恒成、田口良一戦ですが、チケットは完売とか、
追加分が僅かに、とか、景気の良い話があれこれ出ておりますね。
私は今回、自重してTVですが、関東から遠征観戦を目論む方向けに、
観戦バスツアーが企画されたようです。
元世界王者、木村悠氏のトーク、解説という特典もさることながら、
岐阜メモリアルセンターへ直行、というのが、非常に便利だなあと思います。
もし自分が関東在住だったら、このツアーへの申し込みは、かなり真剣に検討するでしょう。
以前「石原先生」こと石原英康の世界戦で行ったことのある会場なのですが、
何しろ名古屋から岐阜へ出て、そこからバスで20分くらいかかりましたかね。
行きはまだしも、試合終了後のバス停の混雑は、なかなか厳しいものだった記憶あり、です。
ただでさえ、遠方からの観戦者には厳しい立地の会場なのに...と。
その辺の煩わしさが一切無い、というのは、ポイント高いなあと。
チケットの有無が選択できるというのも良いですね。
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HBOのボクシング放送撤退、井上尚弥が去り、シーサケットとエストラーダの再戦が宙に浮き、
その存続が危ぶまれたSuperflyシリーズですが、待望の再戦が実現することになったようです。
Superflyと称するイベントとして復活するのかどうかは不明ですが、
井上が去っても、井岡一翔や、IBF王者に挑む船井龍一など、日本の上位陣にも、
このあたりに絡んでほしい選手が多いクラスですから、大いに盛り上がってほしいですね。
ところでこれ、DAZNが配信というから、当然、日本でも見られるものと、期待して良いのでしょう...ね。
シーサケットとエストラーダの再戦のみならず、Sバンタムの統一戦などもあるというから、
これをライブで見られたら最高です。是非とも...というところです(^^)
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ということで、本日の一曲。
先日「アメトーク」という番組を、見るともなく見ていましたら、
「ろくでなしBLUES芸人」という特集をやっておりました。
ご存じのとおり、登場人物ほぼ全員が、ボクサーからとった名前を冠していて、
最初はボクシング部での闘いから入り、最後は主人公とライバルが世界戦で拳を交える、
というところで終わるので、長い目で見たらボクシング漫画に分類してもいい?作品です
(ようそんな無茶な、というツッコミは、謹んでお受けします)。
で、その作中に出てくる主人公のライバル、原田成吉が入場曲に使っているのが、コレ。
Tommy James and The Shondells の Mony Mony です。
私はかねてから、誰か、こういうの使って入場して来んかなぁ、と思っていたりもするんですが、
今時の若いボクサー諸氏にとっては、何が良いのか全然わからん、という感じなんでしょうかねえ。