ということで大晦日の午後、paraviとTBSにて、ライブで三試合観戦しておりました。
取り急ぎメインの感想など。
初回、井岡一翔はジャブで間合いを探る、いつもの感じ。色々見ている、というか。
ジョシュア・フランコは体格的には井岡と変わらないが、リーチではやはりまさっている。
その差を井岡が測っている?
フランコ、スリーパンチ、さらに追加の手も出る。微妙。若干フランコか?
2回、フランコ手数が徐々に出る。しかし井岡のガードは堅い。井岡はワンツー、左ボディ、右クロス、攻撃の精度も良い。クリアに井岡。
3回、フランコの打ち終わりに井岡のコンビ。しかしフランコ出て、井岡ロープを背負う。
フランコも左ボディなどヒットがあるが、最後に井岡の右クロス。この印象の分、井岡?迷う回。
4回、フランコ出て、井岡も止まってインファイト。ここはフランコがまさっている。
井岡ロープを背負う。「背負わされている」感が、徐々に出てきたか。しかしヒットは左ボディ、右アッパーなどで井岡か。これもちょっと迷う。
5回は井岡がスリーパンチ決め、フランコの連打もガードする。この回はクリアに井岡。
6回、フランコが反転攻勢を始める。手数で攻め込む。井岡はロープ背負ってから右カウンター。
しかしフランコのスリーパンチ、左ボディなども決まる。
※ここの部分、間違えて逆書いてました。訂正します。
7回、フランコの攻撃を井岡が外す。フランコ倦まずに手数を出し、ストレート連打。
井岡、防御の良さは見せたが、ラウンド全体はフランコの手数、攻勢か。迷うがフランコ。
中盤以降、井岡は徐々に、軽い打ち方だけでなく、右カウンターに力入れて打ち始める。コンビネーションも追加の手数を増やしている。
しかしフランコを食い止められない。井岡、思うように試合が運べていないことを、皮肉にも自らの頑張りで示してしまっている。
8回、フランコ、ストレート連打して攻め、井岡がロープを背に。これはもう「背負わされている」と見えてしまう。
井岡単発のカウンター、リターンはあるが、全体を見てフランコの攻勢か。
9回、井岡とフランコ、互いに趣は違うが左ボディをよく決める。
井岡はフランコの攻勢を食い止めようと踏ん張るが、最後にフランコがワンツー繰り出して攻めきる。フランコ。
10回、井岡は珍しく、5発、6発と連打を繰り出す。右カウンターも決まる。
しかしフランコ失速しない。序盤からペース変わらず、上下のコンビ、スリーパンチ。フランコ。
11回、井岡飛び込んで右、打って動く流れに持ち込みたい?しかし思うように闘えていない故の疲弊か、徐々に失速。
フランコは手数出して攻める。リーチある分、若干遠目からストレートを連打する。
この若干の遠さ、距離の長さが、井岡のカウンターの威力を削いでいる?手数、ヒットでフランコ。
12回、井岡気合い入れて出るが、またロープに下がり、追われる展開に。打ち合いになるが、手数でややフランコ?
ラウンド毎に見た印象を書き出して見ましたが、採点は?マークをつけたい回が多い、微妙なもの。
ただ、それを全部書いた通りに振り分けると、フイイイ、イイフフ、フフフフ、ということで、7対5でフランコになりました。
若干、井岡に甘い?かもしれませんが、公式判定、マジョリティドローは受け容れねばならない、ということになるのでしょう。
ただ、率直に言って他のロケーションだったら、こういう採点になるかどうかは微妙な気もします。
場内、けっして井岡の攻勢に大歓声が湧き上がる、という風でも無いので、井岡に有利とは必ずしも言えないかもしれませんが、それでもヒット数やその効果に大きく差が見えない以上、では前に出て手数を出していた方が勝って然るべきでは無いのか、という話です。
とはいえ、自分の採点でも迷いまくって僅差ですから、これ以上は言えない、というのも事実ですが。
採点のことはおいて、内容的には、井岡の構築する距離、枠内、寸法に収まると見えていたフランコが、若干大きく、距離も遠く、その寸法からはみ出すところの多い選手だったかな、というところです。
かつて敗れたアムナットと比べれば、長い距離の克服を強いられ、その分攻防の精度が落ちる、という展開では無かったと思いますが、カウンターやボディ攻撃の威力が目減りしたり、ストレートパンチの連打でロープに追われたりする頻度が、やはり高くなってしまい、その分、試合展開のコントロールが出来ずに失点を重ねた、という印象でした。
小柄だがリーチは結構長い、という面に加え、体格的にも、バンタムでの試合経験もけっこうあるという話で、その辺も、元々ミニマムからスタートした井岡には、苦しいところだったように見えましたね。
会場には本当にファン・フランシスコ・エストラーダが来ていて、画面に映ったかどうかはわかりませんが(試合前後のあれこれは、つぶさには見ていませんので)中谷潤人も来場していたとのことです。
彼らとの対戦が待望される中、井岡にすれば二団体統一という成果をもって、来年は大勝負へ、と行きたかったはずですが、統一戦でのドローというのは、普通の防衛戦のものよりも、さらに煮え切らない印象を残すもので、正直、うーん、という感じです。
世界から見れば、ある意味ではエストラーダへの挑戦者決定戦だったかもしれない一戦だった、ということも含めてしまうと、余計にその思いが強まりますね。
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ということで、この感想文をもって、本年も広いお心でこの拙いブログにお付き合いくださった皆様へのご挨拶に代えさせていただきます。
世の中色々ありますが、今年も引き続き、ボクシングについて色々と、勝手ながら率直に色々と書かせていただくのみならず、皆様と色々語り合ったり教えていただいたり出来たことを、心より感謝しております。
来年もまた、よろしくお願いします。皆様、良いお年を!