さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

厳しい闘いを乗り越えて

2009-09-30 23:13:21 | 名城信男
名城信男、厳しい闘いを乗り越え、ドローとはいえ二度目の防衛なりました。
名城は二度目、王座を獲得していますが、前回の王者時代は二度目の防衛ならず王座を失っています。
そしてその対戦相手も、ある意味共通点のある相手でした。

挑戦者ウーゴ・カサレスはWBOライトフライ級元王者ですが、
体格面でいうと、名城を大きく上回っていました。
ライトフライ級王座を失った試合は、小柄な技巧派イバン・カルデロン戦でしたが、
この試合でも試合当日にフェザー級オーバーの体重で闘っていたとのことで、
今回はそれ以上に、前日計量後の増量があったようです。
名城と相対すると、身体の厚み、腕っ節が全然違いました。
昨日115ポンドにホンマに落ちたんか?と思うくらいでした。

こういう、大柄でパワーのある選手が、小柄な名城を強いパンチで突き放し、体格で押してくる。
名城が世界王座を失ったアレクサンドル・ムニョス戦の展開そのままです。
そして、やはりカサレスは、名城を突き放そうとし、頻繁なスイッチでペースを握り、
或いは名城のペースをはぐらかしつつ、体格、パワーを生かして闘おうという風でした。

名城は序盤、右ストレートを単発で当て、プレッシャーをかけるが、
普通の相手なら一発で効くような好打も、大柄なカサレスには効かず、追撃が出来ませんでした。
いいの当てたあと、普通ならもっと行け、攻めろ、相手見るな休ませるな、という気になるところですが、
今日の試合は相手との体格差が大きすぎて、そういう気になりませんでした。

おそらく、名城は相手のジャブでも軽く効いたような場面があったでしょうし、
ガードしても堪えるようなことも再三あったのだと思います。
見ていて、非常に厳しい闘いを強いられているのがひしひしと伝わってきました。
この試合に関しては、詰めが甘いとか手数が少ないとかいうことは、ちょっと言えないかなというところです。
名城は最大限リスクを背負って、出せるだけの手を出し、取れるだけのヒットを取りつつ、
終盤までよくこらえて闘っていた、というのが私の見方です。


試合はカサレスの、体格面の優位を最大限に生かしたスイッチ・ヒットの巧さが出て、
中盤まではカサレスが優性、しかし名城も懸命に食らいついて、終盤は右のヒットを中心に猛攻しました。
カサレスはボディブローのダメージで動きが落ち、そこを名城が攻め立てました。
もっとも攻める名城も疲れとダメージでいっぱいいっぱいでしたが...。

判定は三者三様のドロー。あの試合で4点負け、ってのはきついと思いますが、
ドロー自体にはまあ納得かなと思います。そりゃ、勝ちにしたらんかい、とも思ってますけど(^^;)


何にせよ、名城は強敵相手に懸命の闘いを見せてくれましたね。
あれだけ大柄で、その利点をしっかり生かしてくる巧い相手に、本当によく闘ったと思います。
米大陸でも評価される強豪相手に防衛、カスティーヨ戦以来の「ええ仕事」でした(^^)
名城信男、おめでとう!



あと、解説の文太兄イ、良かったですねえ。
アナウンサーさん、大汗かいてたんでしょうけどね、思う間合いで答えてくれんから。
ドラマの宣伝せないかんのに「俺、まだ見てねえんだよな」って...(^○^)

コメント (8)
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ご無沙汰更新であります

2009-09-24 22:10:28 | フロイド・メイウェザー
最近、すっかり更新が滞っておりまして...。
こんな拙いブログでも見ていただいている皆様、申し訳ありません。
これからはあれこれと注目の試合が続きますので、ぼちぼちやっていきます。
宜しくお付き合いくださいますよう、お願いしますm(_ _)m


さて、月曜日は情報シャットアウトでメイウェザーvsマルケス戦を見ました。

ま、引退やブランクや、というのとは違って、単なる加療とリフレッシュを兼ねた「休養」に過ぎまい、と
アタマではわかっていたつもりでも、やはり1年9ヶ月ぶりの試合であの違和感の無さというのは...。
好みの問題はおいて(←まだ何か文句あんのか、というツッコミが聞こえてきますが)やっぱ凄いですね。
フロイド・メイウェザーの身体の運び、眼の良さ、勘の良さには、ただただ感心でした。

ただ、純正ウェルター級の強打者相手だと、まだちょっと危ないかなという場面もありましたね。
今回の完勝は、体格に加えてスピードでもまさるという前提を考えないといけないでしょう。
以前はバルドミールやデラホーヤのような大柄な相手でも、まあ間違いは無かろう、という印象でしたが、
そこから比べると、やはりまだ...どうかな、と思う場面もありましたね。


完敗を喫したファン・マヌエル・マルケスですが、相手が普通の世界王者だったら、
例え純正ウェルター級相手でも、展開次第で勝てるんじゃないか、と思わせる仕上がりでした。
右がややループ気味で真っ直ぐじゃなかったのが気になりましたが、あれはメイウェザーの
ショルダーブロックの上を滑らせて当てようという試みだったのかも知れません。
しかしメイウェザーの速い身体の運びに、ほとんどヒットが取れませんでしたが。

それにしても、ストレスの溜まる12Rだったことでしょうね。
あれだけ「当たる」という確信を持てる射程を得られないままに1試合を終えた経験は、
マルケスのようなレベルの選手には、一度もなかったんじゃないでしょうか。
それでも懸命に出て奪った数少ないヒットは、ライト級でも体格面を不安視される選手としては、
驚異的な果敢さ、勇敢さの証だと思います。
米国上陸後のパッキャオが唯一、屈服させられなかった実力者、マルケスの強さを
改めて見たような気がしました。


各々の階級において最強の両者の対決は、ワンサイドと表現される試合になりましたが、
それも両者の、特にメイウェザーのスタイルの特殊性によるものなのかな、と感じました。
かつてのマービン・ハグラーvsロベルト・デュラン戦が意外な接戦になったのは、
ハグラーがデュランの土俵に乗ったが故、という理解がされましたけど、
メイウェザーは相手の土俵には乗らないという前提のスタイルを持ちます。
結果、懸念(←だから、何で「懸念」するんや、という話ですが)したとおりに、
内容的にはメイウェザーvsアルツロ・ガッティ戦に似た試合となりました。



あと、契約ウェイトと罰金の件について、ですが...。
自分の商品価値に自信を持ち、高い報酬を得ることを試合成立の条件にするぶんには構いませんが、
どのウェイトで良いコンディションを作れるかどうかのリスクを、カネで回避する、とは。
コンディションの面にまで、ビジネスの論理を持ち込む発想、私には、到底理解できません。

いつからか知りませんでしたが、メイウェザーには「マネー」なるニックネームがついてるんだそうですね。
試合のたびに高額の報酬を要求することを揶揄しているのなら、それはお門違いだと思っていましたが、
今回の一件を経て、なるほど、外してないな、と思った次第でございます、ハイ。

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で、今日、記者会見が行われて、発表されたんだそうですね。
内藤大助の次期防衛戦。相手はなんと(笑)亀田興毅だそうです。

何か書こうと思ったんですが、何か書くほどの思いが、自分の中に何もないことに気づきました。
現時点では「へえ、ホンマにやるつもりなんや」というのが、唯一の感想です。


まあ、実際に試合が行われるのなら、そしてそれを見られるのなら、何か思うことはあるはずです。
その時にまた、何か書くとしましょう(^^ゞ

コメント (9)
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