昨夜はG+生中継。野球がシーズンオフなので当然と言えば当然ですが、
来月も生中継らしく、これで三ヶ月連続になります。
昨年12月の尾川ー内藤再戦の録画放送は、さすがに理解不能ではありましたが、
4月以降の健闘も期待して、頑張って?視聴した次第です。
石本康隆vs久我勇作の再戦は、久我の先制攻撃が見事に決まって、
2回TKOで久我が雪辱、王座奪取。鮮やかな新旧交代となりました。
早々に攻め込んだ久我の連打、ボディ攻撃によるダメージからか、
2回に久我が攻め、石本がしばらく手を返せなかった時間のあと、
石本がやっと手を出しかけたところでのタオル投入は、是非以前にいかにも間が悪く、
同時にかなり早い決断にも見えました。
見ていたその時は、正直なところ「ええ、いくらなんでも...」と思いもしました。
しかしこればかりは、当の陣営の決断を尊重するしかないのでしょう。
選手の体調、ダメージなどを一番間近で見ているセコンド陣の判断こそが
何よりも尊重されねばならない、とも思います。
あの石本が、ボディ攻撃で見た目以上にダメージを受けていたのか、
全然手を出せなかった時間があったことを、陣営が重く見た判断だったのかもしれません。
久我勇作は以前、ホールで直に見て、うわーこれはええ選手やな、と思ったことがありました。
小柄ながら、スピード感があり、切れ味があり、躍動感がある。
順調に伸びたら楽しみ、と見ていましたが、石本に一度敗れたのち、
思いの外、早い時期に再挑戦の機会を得て、それを見事に勝ち取りました。
こういう選手が出ることは「最強後楽園」の存在意義を新たに証明することにもなり、
色んな意味で喜ばしいです。
今後は上位陣総当たり的なカードをどんどん組んでいってほしい、と思います。
和氣慎吾や大竹秀典といった、世界戦経験者とのカードに期待ですね。
セミの比嘉大吾は、前哨戦にKO勝ち。
相手は非常に粘り強い選手で、下を向く傾向もあり、若干もたつきましたが、
それでも4回で攻め落としたんですから、まずは充分という印象でした。
本人はえらく不満そうでしたが。
しかし、若手として見ればともかく、次が世界戦という選手として見れば、
当然ながら不足もあるかなと見える部分もありました。
相手次第で、充分世界戦でも勝てると思う反面、遠い距離で動ける選手だったら、
思うように攻め込めるものなのかな、と思ったりもします。
もっとも「強度」のない、半端なボクサータイプだったら、比嘉の強さが存分に出るのかもしれませんが。
若く、勢いがあり、向上心もある。
今のうちに勝負、という判断は、ある程度までは理解できます。
そういう「情勢」にあることも事実でしょう。
しかし、気がかりな面があることも否定できません。
いずれにせよ夏頃には、勝負の時が来るわけですね。
末吉大のKO勝ちは鮮やかでした。
初回早々打たれて、顔が弱気になっているようにも見え、こらまずいと思いましたが、
終わってみれば、元々あんな顔なんですね(笑)
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田口良一、田中恒成との統一戦を、改めて希望。
先月にもこんな記事、見たような気がしますが、再び同じような話です。
たぶん、誰の思いも同じで「やるわけないやん」としか思っていませんでしたが、
実際にある、あり得る話なんでしょうかね。ようわかりません。
あれだけ見事に世界一流の実力を証明しながら、中部ローカルの枠内にいる田中と、
5度防衛ながら、内山陥落後のメインイベンターとしては少し弱い田口。
互いに、大きな勝負に出たいという事情がある...と見るのなら、あり得るのでしょうか。
もちろん、ファンとしては単純に、言うからには...と思っていればいいのかも知れません。
井岡一翔vs八重樫東のように、実際に実現した例もありはします。
とはいえ...どちらかが色々と譲歩する前提が、果たして成り立つのかどうか。
やはり、疑問の方が先ですね。
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上の記事と合わせて、
内山高志と河野公平の進退はまだ、決まらず。
内山の心境は、最新号の「Number」誌でも読めますが、トレーニングは再開していて、
あとはあくまで心の問題である、ということです。
言えることは「そうであってほしい」ということだけです。
あくまで、彼の心がそう決めた、純粋にそれ故の決断であってほしい。
それ以外の周辺事情に影響された決断では、あってほしくない。
それに尽きますね。
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いちいち取り上げるのもどうかというレベルになってきましたが、井岡一翔練習公開。
今年はゾウ・シミンが標的だ、とのことです。
まあ、これまでもきっちりと、標的を打ち落としてきた王者のお言葉ですから、
ありがたく拝聴すればええようなものではあります。
しかし、ボクシングに対して、継続的に興味を持って見ている者からすれば、
また言うてはりますなー、という感じでしかありません。
この記事だけ読めば、フライ級最強を証明するために闘う井岡の決意、となりますが、
だったら出す名前が違うでしょう、という話です。
なるほど五輪連覇のWBO王者、というのはウソではないですが、
ゾウも井岡も、アムナットに負けた者同士だったりするわけですし、
強豪王者や上位陣が軒並み、上のクラスに去ってしまったフライ級の現状を見れば、
首をすくめて嵐が去るのを待った後で、勇ましいことを言われても、というしかありません。
もし、井岡が最強を目指すというなら、標的はゾウではなく、ミニマム、ライトフライで
世界最強を謳われたドニー・ニエテスであって然るべきです。
転級してきたニエテスの挑戦を受ける、と宣言すれば、誰もが一定以上の納得をして、
それ相応に敬意を持った視線を、井岡に向けることでしょう。
しかし彼は、これまで何年にも渡って「それ違う」ことを繰り返してきました。
これからもまあ、ぼちぼちやっていかはるんでしょうね。
実力自体は充分、世界の上位ではあるんですから、ええ加減なんとかしてもらいたいものですが...。
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ミニマム級はWBO世界戦にまつわる、あれやこれやがこの数年、目に余りますが、
その影響というのか余波というのか、OPBFでも「たらい回し」が露骨になってます。
真正ジムの山中竜也は、元WBO王者サビージョに勝って手にした王座を、あっさり返上。
空位決定戦が決まり、ワタナベジムの京口紘人が出場。
で、対戦相手がお懐かしい、
アルマンド・デラクルス。
グリーンツダの中島健との試合は見たことがあります。
小柄なサウスポーですが、リーチはそこそこあり、ダイレクトの左強打に威力を秘めるファイターです。
ただ、打つときけっこう露骨に防御が悪くなり、中島にそこを突かれて敗れましたが。
しかしそれも、もう12年前の話です。まだ現役やったのか、と驚きましたが、
レコード見ると、4年ほどブランクの時期もあります。
空位の王座決定戦というものは、そもそも上位同士でやるのが当然であろう、という常識論を
問答無用で蹴手繰りにしたマッチメイクであると言わざるを得ません。
こんな試合で勝った方が、WBCランキングで優遇されるなんて、馬鹿馬鹿しいの一語です。
それにしても、今更言うのも空しいですが、山中も遠からず世界挑戦を目論む選手であり、
京口も東洋一を狙う選手であるというのなら、両者で直接タイトルマッチをやればいいようなものです。
しかるに実際は、そういう当然の話にはならず、各々のご都合、内輪の論理で、何もかもが決められています。
勝手なものやな、という以外、言葉もないですね。
狭い日本、そんなに急いで何処へゆく、という交通標語が昔ありましたが、
狭い日本で、小さなタライをお互いに融通し合って、いったい何になるんでしょうかね。
別々に試合してみたところで、どのみちホールは後援以外の客は減少の一途。
片や、神戸の体育館が埋まることもないでしょうに。
いっぺん、頭冷やして考えなはれ、と言いたい気分です。