さうぽんの拳闘見物日記

ボクシング生観戦、テレビ観戦、ビデオ鑑賞
その他つれづれなる(そんなたいそうなもんかえ)
拳闘見聞の日々。

名古屋は燃えているか

2010-09-28 00:03:40 | 粟生隆寛
ってことで、今日正式発表ありましたね。
11月26日金曜日、名古屋ガイシホール(旧名・名古屋市総合体育館レインボーホール)で
長谷川穂積がファン・カルロス・ブルゴスとWBCフェザー級王座決定戦を闘います。

名古屋では史上初のダブル世界戦として、WBCスーパーフェザー級タイトルマッチ、
ビタリ・タイベルトvs粟生隆寛も同時に開催。
改めて、これは大変なイベントになりました。

長谷川の件についてはすでにあれこれ書きましたけど、粟生も強豪タイベルトとの対戦で、
こちらも見応えある試合になりそうです。
防御勘や一打のカウンターに冴えを見せつつ、物足りない部分もあって、短命王者に終わった粟生ですが
こちらも長谷川同様、敗北をどのように乗り越えて、それを成長につなげているのか、
キャリアを左右する、真価を問われる一戦となりそうです。

悪いですがフェザー級では衰えたオスカー・ラリオスに連続挑戦するという、
普通では考えられない好機を与えられて勝ったに過ぎず、しかも初防衛で陥落していて、
申し訳ないですが私は、彼を真に「世界チャンピオン」として見上げる気持ちにはなりきれませんでした。

しかし今回は相手も一級品の王者、しかも今が一番良い時かもしれません。
もしこの王者を攻略して戴冠すれば、もう何の文句もない、あり得ないと思います。
長谷川の一段飛ばしの大冒険と並んで、これも本当に楽しみな一戦です。


場所が名古屋になったことについては私もご多分に漏れず「何でまた」と驚きましたが、
特に深い理由などなく、単に首都圏などで会場の空きがなかったということらしいです。
名古屋での世界戦開催は、あの愛すべき石原英康の試合以来5年ぶりだそうで、
名古屋のボクシングファンの皆様(私もけっこうたくさん知人友人がいます)は
今頃大いに喜んでおられることでしょう。
薬師寺保栄vs辰吉丈一郎戦とまではいかなくても、大いに盛り上げていただきたいですね(^^)


コメント (3)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

昨日の試合は

2010-09-26 09:53:55 | 関東ボクシング
夕刻、とあるお店で友人たちと会食しながら見ておりました。
このお店にはかなりの大画面TVが設置されていて、それを正面から見られる席だったので、
実況解説は聞き取りにくかったものの、きちんと試合映像を見ることが出来ました。


判定ですが、TVで見ていた限り、坂田の勝ちはないように思いました。
会場で見てきた人の意見だと、そうとも言い切れないような話も聞きましたが、
私は、差の大小はともかく、批判されなければならないような判定ではないと見ます。


負傷のハンデもあったとはいえ、坂田にはもうちょっと何とかなった試合ができないものか、と苛立ちました。
相手のジャブを安易に食いすぎるし、往時のように、相手のサイドに食いつく巧みさも執拗さもない。
さらに、クリンチの際はもっと巧く立ち回って打ち、防御しないことには...
いつまでも昔のように無尽蔵に体力があるわけでもないのに、それを補う何かを用意した形跡がない。
良さが衰え、悪いとこは全部そのまま。何だこれは、と率直に言って失望しました。


亀田大毅がこの試合の勝者であることには、異議はありません。
しかし、この程度の実力で世界タイトルマッチと名のつく試合に勝てる、勝ててしまう、
そのこと自体に諦念を抱く試合振りは、こちらも今までどおりでした。
私は以前、この選手は本当なら世界戦に辿り着くまでの、どこかの段階で淘汰されていて然るべき選手だ、
と書きましたが、その私の考えを変える何かは、今回の試合でも見出せませんでした。


このWBAフライ級は、正規王者が彼で、暫定王者がルイス・コンセプションなわけですが、
実力的には暫定王者コンセプションの方が遥かに上です。誰の目にも明らかなことです。
そして、現状では彼がコンセプションとの統一戦を闘うことは決してないでしょう。
闘おうとはしないでしょう、と書くのがより正確かもしれません。
王者の証明、というような言葉は、きっと彼(彼ら)には、何の意味も持たないことでしょうから。

彼は、それで通る、通してしまう「彼ら」の力と意志、それを許す世界的なボクシング業界の荒廃が
産み落とした、時代の鬼子とでもいうべき存在なのでしょう。


見終えた後、なんとも空しい気持ちになった試合でした。
双方の闘いぶりに、感心できるものを見出せなかったのも確かですが、
この、認定機関に世界タイトルマッチと認められ、しかし少しでも興味を持って
ボクシングを見ている者誰もが、これはそんな試合ではないとわかっている試合に
いったい何の意味があり、その先に何があるのか、さっぱり見えてこないから、です。


少なくとも、TBS系列で扱われる一連の粗悪品タイトルマッチは、来月、再来月と続く
西岡や長谷川のやる試合とは、別物と考えて間違いないでしょう。

とりあえず、気持ちを切り替えて、来月以降のビッグマッチを楽しもう、と思っています。
そういう割り切りが出来たことがせめてもの幸いだったのかも知れません。

コメント (10)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

今後に期待

2010-09-20 23:00:56 | 関東ボクシング
前回も順当、今回も順当、という感じでした。

挑戦者ロイ・ムクリス、さる筋からのお話だと「あんまり強くはないよ」とのことでしたが、
残念ながらその通りで、画面に出ていた「危険な男」というフレーズも霞んでしまうばかり。
いつも通り慎重に、じわじわ攻めた内山高志が5Rに右を決めてから追撃、
連打で仕留めてつつがなく二度目の防衛成功となりました。

とりあえず世界戦を三試合続けて勝ったことは、内山にとり有意義なことだと思います。
強豪ひしめく130ポンド級において、そのクラスに内山という逸材がいることの意義を
感じられるような対戦相手との試合を、次あたり、見てみたいものですね。
もっとも暫定王者との対戦ひとつままならない、昨今の混沌としたボクシング界の情勢を
見るにつけ、陣営の努力だけではどうにもならない面があるのも確かですが。


セミの河野vsロハス戦は、11Rまでは事前の想像と寸分違わぬ試合展開でしたが、
最終回の展開にはびっくりしました。

トマス・ロハスはここ一番の強豪との対戦では悉く敗れているものの、
実力的には世界上位と目される、115ポンドのリトマス試験紙的な選手として、
以前から気になっていた選手です。
長身、サウスポー、目の良さ、スピードといった武器を持ち、
しかし肝心なところで穴を開ける。
私は、極めて乱暴な表現ながら「ミハレスをアホにしたような選手」と認識しておりました。

しかし技術的に言えば、残念ながら河野公平の及ぶところではなく、
ワンサイドでのロハス勝利を予想していました。
事実、試合はその通りに進んでいまして、9R終盤などは
「場所があちらだったら、もうレフェリーストップやなぁ」と思うほどのワンサイドマッチで、
あの最終回のダウン奪取と猛攻は、とても想像出来ませんでした。

最終回の右の食い方は、ロープ際で回るべき時に、余計なパンチを一発出したところに
相打ちで食ってしまうという、まさしくロハスの「トチリ」としか言いようのないものでしたが、
最後まで試合を投げない河野の執念がギラリと光った場面でもありました。
この最終回のおかげで、ワンサイドマッチが一転、記憶に残る一戦に変わりましたね。


今日は前座から注目カードがずらりと並び、試合内容も印象深いものが続いたそうです。
福原KO負け、三垣と金井はダウン応酬とのこと。
BSジャパンでは福原のKO(負け)ラウンドのみが番組冒頭でいきなり放送されるという、
厳しい構成でしたが、少しでも世界戦以外の試合も見たいというファンの希望に、
かなう限り応えようとしてくれるTV東京の姿勢は嬉しいものです。

これでもう少し、実況解説が目の前の試合展開と乖離していないものであったらば、
もっと良かったのですが...
TVの前で「いくらなんでも、そら無かべ」と、どこの方言か自分でもわからんような愚痴が、
何度か出ました(笑)
あまりくどくどとは書きませんけど、今後は、その辺を善処していただければ幸いではあります。

コメント (5)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

一段飛ばしの試練

2010-09-14 19:25:11 | 長谷川穂積
長谷川穂積、最新のWBCランクでフェザー級2位となったそうです。

聞くところによりますと、フェルナンド・モンティエルとの再戦交渉はかなり厳しかったようで、
なんでも本人より周囲が反対しているのだそうですね。
そもそもあの4月の試合自体、成立する過程で長谷川陣営が相当な譲歩を強いられたものであることも考えると、
そろそろ見切り時、ということなんでしょう。長谷川も、日が経てば経つほど、118ポンドに落とすのは厳しくなりますし。

ということで、昨年来、本人が願望として語っていて、しかしさまざまな事情があって、
一度は引っ込めざるを得なかった一段飛ばしでのフェザー級転向が、実現しました。
とりあえずこれは良かった、と言っておきます。

もちろん、いきなり2位ってどうなん、という思いもありますし、負けて王座を手放した長谷川と、
かつて王者のまま転級を模索しながらバンタム級1位にしてもらえなかった徳山昌守を比較すれば、
今のボクシング界における世界ランキングの価値、意味合いには虚しさを覚えてしまいますが...。

しかも、どうやら11月のビタリ・タイベルトvs粟生隆寛と共にダブル世界戦興行として、
WBCフェザー級王座挑戦の方向、とのこと。
もっとも、王者エリオ・ロハスは先日予定されていたWBA王者ユリオルキス・ガンボア戦を負傷のため
辞退しているわけで、11月に来日出来る確証はありません。その場合はどうなるか...
この先は、あくまで想像の話ですし、今月20日と25日の試合が終われば
おそらく正式発表があるわけでしょうから、今はつべこべ書かずに控えておきます。

いずれにせよ、長谷川は、KO負けで終わったバンタム級最後の試合からほぼ半年で、
フェザー級転向初戦を戦うことになり、しかもそれがいきなり世界戦になる可能性が高い、というのが今の状況です。


いくらなんでもこれはきつい話だと、誰もが思うところでしょう。
せめてフェザー級で一試合くらい、楽な相手と調整試合をやれないものかと。
しかしそれも、長谷川がこれまで築いてきた自らのキャリア、評価ゆえ、という面もあるかと思います。
バンタム級王座10度防衛の過程で、彼が背負ったものは、いちボクサーとしての生き方として考えれば
それで済むような次元のものではなくなってしまっているのかも知れません。

何やらぼやけた書き方ばかりになっておりますが、とりあえず言いたいことは、己の強さ故に背負ってしまう
新たな試練に立ち向かう長谷川穂積の闘いぶりを、やはり私は見たいし、応援したい、ということです。
どのような形であれ、少なくともフェザー級の一流選手に挑むことになるであろう長谷川の闘いぶりに、
大いに期待したいと思います。


==========================================

15日、fightnewsにて二度、記事掲載があり、WBC王者エリオ・ロハスが休養王者となり、11月26日東京で、
空位の王座が1位ファン・カルロス・ブルゴスと2位長谷川穂積の間で争われると報じられています。
実現するなら是非見たい、注目の一戦です。いくつかの映像を見た限り、王者ロハス以上に手強いと見える
強敵ブルゴスとの対戦は、長谷川にとり大きな試練ですが、彼ほどのボクサーであるからこそ、
より大きな試練が与えられる宿命からは逃れられないものなのですね。


==========================================

さらに追記。16日スポーツ報知記事中には、名古屋開催との記述あり。
日本ガイシホールが有力と聞いていましたが、その通りになりそうです。

コメント (8)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

野中、世界ランカーに勝利

2010-09-12 21:28:01 | 関西ボクシング
野中悠樹の再起戦、WBO7位ドミトリー・ニクーリン戦を観戦してきました。

サウスポー同士の対戦、ニクーリンはじっくり構えて、じりじり出るのですが、
野中が手を出す距離から踏み込む時には、一瞬だけ速い動きを見せる、
緩急の効いた動きをしていて、なるほどコレはなかなかの強敵かも、という感じでした。

しかし立ち上がり早々、野中が巧くタイミングを掴んで左をクリーンヒットします。
ニクーリンのこめかみのあたりに決まった好打で、ニクーリンの動きは少しずつ、
しかし確かに悪くなっていきました。リズム、バランスが微妙に悪くなり、
野中の好打に萎縮させられてしまった面があったように思います。

その後は野中が積極的に手を出し、ニクーリンも打ち終わりを連打で狙いますが
全体的に野中が先手、ニクーリンが後手を踏む展開。
中盤以降は両者クリンチが増え、ホールディングで野中が先に減点されると、
最終回にはクリンチに苛ついたニクーリンがラビットパンチで減点を取られるなど、
低調かつラフな展開へと変わっていきますが、判定自体は野中の問題ない勝利でした。

10カ月ぶりの再起戦となった野中、勝利のコールを受けて
喜びのあまり跪いて号泣しておりましたね。
この試合に捲土重来を期した野中の思いが爆発した、感動的なシーンでした。
今後は世界を目指すと宣言した野中、容易なことではないでしょうが、頑張ってほしいですね。


さて、今日の興行全体で気になったのが、クリンチに対するレフェリングです。
関西の審判全体の方針として、そうするように定めたのでしょうか、
クリンチの際、すぐに分けずに、数秒間、両者がその距離で打ち合うかどうかを確認してから
ブレイクをかけるようになっていました。

それは、両者が技術的な裏付けのあるインファイトをする(できる)選手ならば良いかもしれませんが、
両者がインファイトを苦手とするボクサータイプであったりした場合、
単に試合の流れが断ち切られてしまうに過ぎず、試合の中身が薄れてしまうように感じました。
前座の試合もそうでしたが、メインも、両者が決してインファイトの巧い選手ではなかったために、
後半などはちょっと、見ていて良いものではなかったですね。

コメント (2)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

湯場、四冠ならず

2010-09-05 21:12:29 | 関東ボクシング
昨日はチャーリー太田vs湯場忠志戦をホールにて観戦してきました。
ホールで試合見るのは本当に久しぶりで...いつ、何の試合が最後だったか
ちょっと思い出せません。

湯場忠志四冠なるか、という一戦だったわけですが、かつての前田宏行ですら
4階級目は「歯がたたない」感じで負けていることもあり、
やはりきついだろうなと思っていました。
世界でも三階級目でへろへろになりつつ勝つ、という例も多いですし、
昨今はそういうの関係ない人もいてますが、やはり普通に考えれば...というところでした。

試合は両者共に強打を虎視眈々と狙い、そして警戒しあう、静かな中にも
スリル漂う展開で始まりました。

最初から左強打を狙う湯場は、右リードなど皆無、組み立てより手応えを
先に欲しがるような形。抜群の素質を持ちながら、ボクサーとしては
いつまでも未成熟なままという、湯場というボクサーの悲劇性が
そのまま今回の試合運びにも出ていて、何とも言えぬ気持ちで見ていました。

対する若き王者チャーリーは、湯場が好打するとすぐに打ち返す、厳しい対応。
湯場をしっかり見据えて、落ち着いた闘いぶり。どっちがベテランかわからん風情。

中盤、湯場が徐々に左を当てる頻度が増えるが、チャーリーが
その都度厳しく打ち返すので、なかなか明白にペースを取れない。
7Rは湯場の左が好打し、チャーリーが一瞬バランスを失うも、
ここで肝心の追撃が甘い湯場。
逆に終盤、湯場を上回る好打、攻勢を見せたチャーリーが勝利を決定づけました。
さうぽん採点は115-113チャーリーです。ちょっと湯場に甘いですね、ハイ。

しかし両者共に強打を持つだけに、最後までスリリングな一戦でした。
若きチャーリーの終盤の攻勢は、彼のさらなる可能性を感じさせたし、
湯場はとても4階級目とは思えない強さで、王者を苦しめました。
見に来て良かった、といえる好ファイトでした。


しかし同時に、磨かれざるダイヤモンド、湯場忠志の姿に、
改めて悲しみを覚えてしまったファイトでもありました。
最初から左だけを狙い、ジャブで試合を作れない。
受け身に回るとすぐ不安定になり、ロープ際で回るときのステップワークも駄目。
普通のボクサーが持ち得ない体格と強打を持ちながら、弱点も露わなままの、
切り出したままの大木を思わせる姿は、過去にいくつか見た試合の印象そのままでした。

ライトからウェルターの頃、その素質の凄さを目の当たりにして
彼には本当に壮大な夢を見てしまったものですが、その素質が
完全に開花した、と言って良いのかどうか、ちょっと躊躇がありますね。
とはいえ、彼は彼の置かれた状況の中で、懸命に頑張り、闘い続けてきたわけで、
そこは疑いなく、認めざるをえないわけですが。

しかし上記した通り、4階級目の挑戦とは思えない強さは、まさに驚異でした。
王者チャーリー共々、素晴らしいファイトに感謝したいと思います。

コメント (4)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

ご無沙汰更新です/高山、南アで勝利!

2010-09-02 19:00:52 | 高山勝成
この拙いブログを気にかけて見てくださっている皆様、大変ご無沙汰しておりました。
以下、言い訳ですが、周辺にあれこれと事情ありまして、試合をしっかり見たり、
話題をチェックしたりすることが出来ずにおりまして...ええ加減な見方で
あれこれ書くわけにもいかず、更新がすっかり滞っておりました。
本当に申し訳ありませんm(_ _)m

幸い、周辺事情も多少落ち着いてきましたので、なんとか、ぼちぼちと書いて行きたいと思っております。
皆様、毎度のことではありますが、懲りずにお付き合いくださいますよう、どうかよろしくお願いしますm(_ _)m



ということでやはり高山勝成の海外初戦、IBFの挑戦者決定戦勝利から(^^)
比国の名門ALAジム移籍後、南アフリカ遠征でIBF4位ツシェポ・レフェレを6回TKOで破り、
次戦でのIBF王座挑戦がほぼ確実になったようです。

こちらの雑誌に「拳の漂流」「ピンポンさん」などで知られる城島充さんによる高山の記事が載っていて、興味深く読みました。
高山がローマン・ゴンサレスに敗れたのちの葛藤、そして海外移籍に至るまでの心境、決意が語られています。

私は彼の攻防一体、リズミカルで高度なボクシングに新人時代から魅了されてきた一人です。
そして、彼に向けられる、不当に低い評価について、内心、苛立ちを感じてきた者でもあります。
それ故に、国内では誰も挑もうとすらしなかったローマン・ゴンサレスに敢えて挑み、敗れたことは、
その姿勢と試合内容をどれだけ称えられたとて、やはり残念、無念の一語でありました。

しかし、彼が培ってきた自身のボクシングへの誇りと、それを満たしうる勝利への渇望は、
異国の地においても変わることなく、いや、これまで以上に強く、彼の心中にて燃えているようです。

IBF王座獲得、或いはその後の転級があるのか。
とにかく彼は今回の勝利で、新たに語りうる未来があることを証しました。
誇り高き高山勝成の闘いを、これからも応援したいと思っています。
コメント (7)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする