ごぼう 玉葱 セロリ ジャガイモ
スープのもと 牛乳 塩コショウ
浮き身はフェンネル
「風花病棟」の中の”かがやく”というのは
アルコール依存症の患者の話です
彼は22年間も入院していて
その間呑んでいないのですから退院を勧められるけれど
「死ねということですか」
と拒否する
?
今ではありえない話か
22年の前の13年の入退院歴はひどいもので
親族知人からは鼻つまみ者です
病院内では掃除に精を出し
殆ど清掃職員のよう
主治医と花壇をつくり
チューリップを植える話です
何回も書きますが
私の父は酒乱でした
アルコール依存症の治療に行けば
と
母が呑んだくれの父に言ったら
大変なことになって
二度と勧められなかったことを思い出します
この主人公も
警察から回されて入院するのですものね
家族や知人が
依存者を
疎ましく思い排斥することはよく分かるのです
しかし
この本を読んで
私はなぜでしょうね
この患者は結局肝硬変から肝臓癌になって死んでいくのですが
死ぬ一週間前まで
モップで渡り廊下の掃除をするのです
医師は告知もせず
清掃作業にドクターストップをかけなかったことを
悔やむのですが
読者の私は 本人が癌と自覚もしていると思ったし
清掃作業を通して
生き抜いたということにしちゃうのです
同病の入院患者が
彼から教わったことをこう言います
「飲まん秘訣は、飲まん人の真似をすること、
腹を立てんこと、
呑みたくなったら水で満腹にすること、
暇を作らんこと」
凄いねえ
依存症からの脱出の知恵だ
こうも言ってる
「迷惑かけられたほうは
いつまでも覚えている。
こっちは忘れていても、向こうの信用を取り戻すには
年月がかかる・・・・」
そうなんだよなあ
アルコール依存症は周りの人を執念深くするよ
これも病的だな
私の周りには
もうすこし
アルコール依存症の人がいるのよ
付き合い方を考えなきゃ・・・
この主人公のように
死ぬまで働く
というのも凄く好き
動ける限りは動く!
と
おばさんも凄いもん
好き!
私の母は腎臓が悪く
透析が長かったけれど
最期が近くなった頃
椅子に腰掛けるのも疲れるようになって
床にまな板を置いて野菜を刻んで
料理してた
椅子に腰掛けて
高い位置にいるのはエネルギーが要るんだと
初めて知った
亡くなる朝も味噌汁を作り
病院に透析に行き
皆の使うテーブルを何時ものように拭き掃除をして
帰宅して
一人で死んじゃった
もうがりがりにやせてた
人が死ぬってことは生きるってことだな
と教わったと思い
この本を読んでも
それを思った