遊工房・雑感

日頃のあれこれを綴る日記です

洗脳

2009-12-10 11:26:47 | 本と雑誌

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12月8日を巡って

日本の戦争中の話があちこちで話題になる

私が幼い頃

母に

なんでお母さんたちはあの戦争に反対しなかったの!?

と聞いたとき

そんなことは一般市民には出来なかった

一言でも口にしたら

大変なことになるような時代を知らないから

おまえはそんなことを言う

と聞かされたものだ

 

恐怖をもって

権力は人民を支配する

都合のよい思想に国民を染め上げる

というのは

つい先ごろまで

日本もそうだったのよね

 

今読んでるこの本にはチェコと東ドイツの話です

そういえば

かなり話題になったな

 

近頃読んだものには

北朝鮮の話

毛沢東の話

 

マルクスの「共産党宣言」が出てきたときの

ヨーロッパの驚愕のような気分におそわれる

共産党一党独裁の恐怖を

次々読んでいる気がする

魔女狩りの私も組みさせられるような気が

してきちゃうよ

 

よくよく考えると

洗脳されるとき人々は自分の利に導かれて

洗脳される

洗脳する側は権力と権益を守るためなら

なりふりかまわず

知恵のありったけを搾り出すものだ

脳みそのキャパの小さい私は訳が分からなくなって

何もかも胡散臭く見えて

いやになっちゃう

前の記事に書いた”震える月”

この中で

泌尿器科医になったベトナムの人が

どういう風にその進路に向かったか

ベトナム戦争中

どうやって学問をしたのかという話が出てきた

 

私たちの世代は

若い頃ベトナム戦争があった時代だ

あの時確実だったのは

アメリカがあの小さいべトマムと言う国に出撃して

傀儡政権を口実に

侵略しようとしていた

ベトナムがアメリカに攻め入ったわけではないからね

 

あれに関しては

価値判断の狂いようがない

映画や小説では

地下に張り巡らされた壕の中に学校も病院もあった

ベトナムの人々のたくましいこと自由なこと

賢いこと

そういう風に感じていた

 

民主主義というものを

ちゃんと考えないとな

 

自由というのも

賢くないと

実はモンスターに変身するし

 

小説を読むと

確実に洗脳される

 

いつでも

そこから立ち戻って考えてみないといけない

 

だから政治がらみの話は疲れる

 

それにしても

ベトナムって

爽やかイメージだなあ

 

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父子

2009-12-10 10:51:07 | 本と雑誌

ここ数日あわただしくて

書こうと思ったことを書いてないので忘れそう

短編集「風花病棟」のなかの”震える月”の章

これは

泌尿器科の医師の話

ベトナムの学会で

ベトナムの医師と出会う

その人は父親が戦争中に命を救った人の

子息だったというめぐり合わせという話

 

この泌尿器科の医師の父親もまた

泌尿器科の医師で軍医だったのだけれど

同じ科の医師になったとはいえ

この父子は殆ど口も利かない

疎い間柄の父子だった

 

この

「風花病棟」の”百日紅”の章でも

疎い関係の父子が出てくる

双方とも

父親の死後

息子は父親の魂に触れる出来事に会い

父親との関係が出来てくる話だ

 

これで

思い出した

「チボー家の人々」の中にも

主人公の一人ジャックが

疎かった父親の死後 書斎の中で

なくなった父親を感じとめ受け止めていく話があった

 

私の中学校時代

図書館の

二大人気小説が

「赤毛のアン」と「チボー家の人々」だったので

この話は

私の世代の人は皆知ってる話と思ったが

昨日聞いてみたら

そうでもないらしい

もっとも皆私より人世代若いものな

 

父親と息子

これは

嫁姑とも一味違う

永遠のテーマに違いない

 

私は女子なのでよく分からないが

それでも

抵抗ある父との関係は

父の死後 変化し続けている

 

母というのは中なっ木にいた立場なのだけれど

だから

父というのはかわいそうという気はある

だいたい

お産の仰天する痛みを体験しないって

気の毒

と言ったら武蔵は何も理解しなかったけれど

 

父と言うのもこれは面白い存在なのだなあ

 

うちの父子はどうなるだろう?

 

コメント (4)
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