これは 短編集
9つの話からなる
5つ読んだ中に2つ狼がテーマの話がある
一つは犬が怖い少年が(こういう子がいろいろな話に出てくる
熊谷氏小さいころ イヌの怖い子だった?)
戦後元軍人だった祖父が山に隠遁し
赤ん坊のイヌを拾ってその子がもらって育てた
その犬(メリー)は成長に伴って
近隣のイヌを恐れさせ
ひれ伏せさせる
あるときメリーをつれずに歩いていた少年が
ポインターやらセッターやらにおそわれたとき
一瞬いして現れたメリーが
一撃でその二頭の猟犬を斃してしまう。
大問題となって
ひそかにメリーを山に逃がすという話
・・・・狼ではなかったかと
もう一つは
狸の密猟をする少年の獲物を横取りする山犬
狼研究家がともに山に入り
捜索して ついに捕獲し大学に持ち帰る
主人公は残された子犬を一匹 いい猟犬になるよ
ともらうところで話は終わる
どちらも狼とはなっていない
史実にそういう事実がないから
狼と断定できないだろうが
多分作者は 山には ひそかに狼が生息していると
これまた密かに確信しているんだな
イヌで思い出したが
我が家で最後に飼った犬は
よその犬とトラブルになったことがない
凄く犬づきあいのいい犬だった
子犬の頃 道端で巨大な紀州犬とあったとき
紀州犬の飼い主は恐縮して引き離そうとしたが
私は平気だったし
「大きなイヌは赤ちゃんイヌを攻撃しないから大丈夫」
なんて自信たっぷりに言ったけれど
実際そうだったけれど
どのイヌもそうとは限らない
最初に飼った犬は
散歩の途中でよその犬に耳を食いちぎられた
わが子らが赤ん坊だったとき
飼っていた大きなシェパードは
赤ん坊には絶対服従だった
それで
赤ん坊にはイヌだって
保護する本能があると信じ
子供の赤ん坊にも
においやら何やら
そういう相手の保護する心を引き出すパワーがあると
信じてきたが
そうはいかない
赤子を殺す事件はいっぱいあるし
現代の話でもない
前からあった
悪魔はどこにでもいるんだな
さて
ゆうべ
私は夕飯の後
もうすっかりくたびれはて
やはり寝ちゃった
チラチラ目覚めて本を読んだ