私は寝室から出ようとしたところで
ものすごい揺れが延々と続いた気がした
出口の柱と 壊れた机から落ちてくるプリンターを抑えて
仰天していた
地球が脱線する襤褸電車になったようだった
武蔵は居間にいて
私のいるほうにきてやろうと思ったらしいが
ソファーから立ち上がることも動くこともできず
吹き抜けの下ではなくロフトの下に来るのがやっと
おばさんは家が歩き出すから(家が飛んで歩くように揺れたと思った)
逃げなきゃと思ったらしいが
歩くことはできず動けなかったと
外に出たら
落ちてくる瓦にぶつかった無事ではなかったろう
若い画家は車で移動中
ハンドルを取られ
てっきりパンクしたと思ったら
右手に見えた車のディーラーの建物のところで客らしい家族の
ぎゃ~~とパニックになってる姿を見 電柱が激しく揺れるのを見て
これは
来た
と思ったようだ
ともかく彼の家の中の居場所は
天井まで武蔵が作った本棚に囲まれた場所で
その本は皆落ちてしまったから
あの本の重量に直撃されたら死んでたかもという
わが町の美術館はガラス張りで
そのばかばかしいデザインの不経済性に
顰蹙ものの建物だが
この地震でガラスの壁 崩壊したそうだ
さっき
安売りのスーパーで飲み物のペットボトルを買いに行こうと思ったら
そこに行く橋が通れなかった
橋を渡らなくて済むスーパーに行ったら
ちょうど開いたところだったらしいが
飲み物はさっぱり系がもう無くなるところだった
パンはないし カップラー麺類は棚が空
何しろ水が出ないから洗わないで調理できるものが便利なのです
飲み物とおばさんにおまんじゅう
あと アルコールティッシュ― アルコールスプレーを買った
(何しろろくに手も洗えない)
茨城県内はほとんど鉄道がだめなので
みな車で移動
それでガソリンスタンドは今日は日曜日でもやってたし
そこは 長蛇の列だった
わが家の車はたまたま満タン入ってた