徳川家光の命で、陽明門の建替えは江戸城を手がけた甲良豊後守宗洪廣(kourabungonokami munehiro)と狩野探幽(kanou tanyu)に委ねられた。
全身全霊をかけて1年半という工期の中で完成させたのだ。
この場合、完成という言葉は、甲良豊後守宗洪廣にとっては妥当でない。
完成はその時点から崩壊が始まるため、逆柱などあえて未完成にしているのだ。
上が竜。下は「息」。
息と竜との違いは、牙があって髭がないことと、上くちびるに鼻孔があることだ。
その竜と息を支えているのが黒塗りに金箔を施した三手先(mitesaki)の木組みだ。
垂木装飾にしてもすこぶる豪華絢爛。
無邪気に遊ぶ中国人の子供たち。
子供たちが安心して遊べる平和な世界を願っているそうだ。
なるほど日暮の門とも言われ、ディテールの装飾には見飽きない。