私はあまり歴史が好きなほうではありませんが、このブログでは「エコでボランタリーな江戸の町」と「江戸しぐさ」いう二つのカテゴリーで江戸時代のことを紹介しようとしています。それは、現代の社会にとって最重要課題である環境問題や市民による自治、全うな商いについて考えるうえでは、江戸時代に生きた先人の智慧から学ぶべき点が多々あると思っているからに他なりません。
最近は、江戸時代に関する本を読む機会が多くなりましたが、何度開いても飽きることなく、その度に新しい発見がある本といえば「守貞謾稿」の右に出るものはありませんね。
作者の喜田川守貞は文化7年(1810)、大阪で生まれました。商用で江戸に出ることが多い守貞にとって、江戸で見るもの聞くもの全てが珍しく、大阪の風俗との違いに驚かされ、それを後世に伝えようと決心し、天保8年(1837)に筆を起してから30年間かけて守貞謾稿を書き上げました。
自身で見聞した幕末の江戸風俗を広く集めて分類し、約700項目にのぼる名前や事象を時勢・家宅・生業・雑業・貨幣・男服・女服・娼家・音曲・遊戯・食類などに分類し、詳細に考証・解説していますが、おそらく浮世絵を学んでいたと思われる守貞は多くの挿図を付していますので、通俗的な百科事典として非常に利用価値の高い資料になっています。
守貞の自筆稿本31冊は、現座、国立国会図書館に収蔵されていますので、簡単に手にとって読むことができるものとしては、岩波文庫の「近世風俗志 全5冊」(宇佐美英機 校訂)があります。しかし、私がもっぱら愛用しているのは、「守貞謾稿図版集成」(高橋雅夫編著 雄山閣)です。この本は、国立国会図書館蔵の守貞自筆「守貞謾稿」全31冊の図版1800点すべてと、その解説を中心に編集されていますので、古文書に不慣れな素人にとっては大変ありがたい一冊となっています。
今日も、この本を広げながら江戸の町へのタイムスリップを楽しんでいるところです。
最近は、江戸時代に関する本を読む機会が多くなりましたが、何度開いても飽きることなく、その度に新しい発見がある本といえば「守貞謾稿」の右に出るものはありませんね。
作者の喜田川守貞は文化7年(1810)、大阪で生まれました。商用で江戸に出ることが多い守貞にとって、江戸で見るもの聞くもの全てが珍しく、大阪の風俗との違いに驚かされ、それを後世に伝えようと決心し、天保8年(1837)に筆を起してから30年間かけて守貞謾稿を書き上げました。
自身で見聞した幕末の江戸風俗を広く集めて分類し、約700項目にのぼる名前や事象を時勢・家宅・生業・雑業・貨幣・男服・女服・娼家・音曲・遊戯・食類などに分類し、詳細に考証・解説していますが、おそらく浮世絵を学んでいたと思われる守貞は多くの挿図を付していますので、通俗的な百科事典として非常に利用価値の高い資料になっています。
守貞の自筆稿本31冊は、現座、国立国会図書館に収蔵されていますので、簡単に手にとって読むことができるものとしては、岩波文庫の「近世風俗志 全5冊」(宇佐美英機 校訂)があります。しかし、私がもっぱら愛用しているのは、「守貞謾稿図版集成」(高橋雅夫編著 雄山閣)です。この本は、国立国会図書館蔵の守貞自筆「守貞謾稿」全31冊の図版1800点すべてと、その解説を中心に編集されていますので、古文書に不慣れな素人にとっては大変ありがたい一冊となっています。
今日も、この本を広げながら江戸の町へのタイムスリップを楽しんでいるところです。