NPOな人

NPOの現状や日々の雑感などを徒然なるままにお伝えします。

鎖国論

2015年10月11日 | 日記
江戸時代に思いを馳せていると、どうしても「鎖国」と「士農工商」の意味を問わざるを得なくなります。

「鎖国」という用語は、1690年9月から92年10月までオランダ長崎・出島商館医として日本に滞在したE・ケンペルが、帰国後にラテン語で著した「廻国奇観」の中にある<日本が国を鎖すことの是非>に関する論文が出自となっています。

これが、英語版「日本史」に英訳転載され、そのオランダ語訳が日本に伝わり、1801年にオランダ語通詞志筑忠雄(つづきただお)が、自ら<鎖国論>と義訳(意訳)したことから、これ以降「鎖国」は歴史用語になりました。

これまで鎖国に関して書かれた書籍を何冊か読みましたが、一次資料である「鎖国論」そのものに触れる機会はありませんでした。(触れたとしても古文書を解読する能力はありませんが・・・)

鎖国論の写本は60本ほどあると言われていますが、信頼に足る稿本写本が見出されないためなのか翻刻刊行されているものをみたことはありませんでした。

ところが、数日前に丸善本店の江戸物コーナーを眺めていたら、「鎖国論」という文字が目に飛び込んできました。杉本つとむ早稲田大学名誉教授によるもので、影印・翻刻・校註・解説が揃っているではありませんか! すぐさまゲット、これで少しでも鎖国についての理解が深まれば良いのですがね。









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