須賀川市の農家樽川久志(64)さんは平成23年3月24日自宅裏で自ら命を絶った。政府が県に対して、キャベツなど結球野菜の出荷を制限した翌日であった。遺書はなかったが出荷できずに廃棄処分するしかないのでその写真でも撮っているのかと思っていた長男の和也さんが見回ると自宅裏で久志さんを見つけ呼びかけに応じず息をしていない。毛布で体をつつみ後ろから抱きしめ救急車を待ったが息は戻らなかった。
当日久志さんは夜の明けきらないうちに作業衣に着替え、キャベツ畑を回ったのであろうか歩数計は700歩近くになっており生死の狭間で葛藤した時間でもあった。
農閑期に奥さんと二人でお遍路の旅をしたいと言っていたことを思い出し棺桶に四国八十八カ所の霊場地図とご朱印帖を入れ迷子になるなよと蓋を閉め虚無感に襲われた。
しかし、和也さんは市役所に掛け合っても、原発関連死の認定はなく、双葉郡や南相馬市の審査会は原発事故原因の自殺者を関連死に認め遺族に災害弔慰金を支払っている。
親父は原発事故によって自殺に追い込まれたのに関連死と扱われない不平等が3年過ぎた今も割り切れぬ思いを抱いている。関連死の統一基準はない、地元出身の復興庁根本大臣以下はなをやっているのかと、地球より重い人の命を真剣に考えてほしいと願うものである。
当日久志さんは夜の明けきらないうちに作業衣に着替え、キャベツ畑を回ったのであろうか歩数計は700歩近くになっており生死の狭間で葛藤した時間でもあった。
農閑期に奥さんと二人でお遍路の旅をしたいと言っていたことを思い出し棺桶に四国八十八カ所の霊場地図とご朱印帖を入れ迷子になるなよと蓋を閉め虚無感に襲われた。
しかし、和也さんは市役所に掛け合っても、原発関連死の認定はなく、双葉郡や南相馬市の審査会は原発事故原因の自殺者を関連死に認め遺族に災害弔慰金を支払っている。
親父は原発事故によって自殺に追い込まれたのに関連死と扱われない不平等が3年過ぎた今も割り切れぬ思いを抱いている。関連死の統一基準はない、地元出身の復興庁根本大臣以下はなをやっているのかと、地球より重い人の命を真剣に考えてほしいと願うものである。