ブログ仙岩

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地下深く潜り込む嫌な雑草スギナ

2014-04-22 07:49:28 | 日記
4月20日は二十四節気穀雨、22日今朝は昨夜からの雨で草花は生き生きしている。

「つくし誰の子、すぎなの子」と歌われるが、つくしは胞子茎ですぎなの子ではない。しかし、特有の苦みのつくしは大人の誰からも愛され食材でもあるがスギナは地下茎として掘っても掘っても深く潜っているので畑の雑草として忌み嫌われている。

六角形の幾何学模様のツクシの穂から飛び出す胞子は約200万個が4本の開いた糸に乗って風に飛ばされる。節の部分を抜いて子どもが遊ぶ袴が葉で、見た目には葉と茎が同じ構造しているので分からない原始的なスギナは3億年前石炭紀大森林を築いたスギナの先祖は幾たびかの絶滅の危機に逢いながらも生きながらえてきた。広島の原爆投下の跡地に最初に緑の芽を出したのはスギナという。

このように地獄の底からよみがえった雑草スギナ(杉菜)は木賊(とくさ)科の雑草で地上わずか数センチ程度の茎を延ばすだけで、地下茎を縦横無尽に張り巡らし、畑のあっちこっちに次から次と芽を出すのでもっとも除草難解な植物である。除草剤でもあの根が丈夫なススキでさえ枯れるのにスギナは平然としてびくともしない。困った雑草であるが一度地獄を見た者の強さであろうか。