河原の草原を、白いチョウがフワフワと飛んでいました。ウスバシロチョウでした。朝のうちは数が少なかったのですが、気温が上がるにつれて数が増えてきました。どのチョウも、ときどき草(食草ではない)の株元などを確かめながら、草の上を縫うように飛んでいます。食草からかなり離れたところも、手を抜かずに飛んでいます。今羽化したばかりで、静かに翅を伸ばしているチョウもいます。すべて♂のようで、♀はまだ羽化していないようです。
ウスバシロチョウ(薄羽白蝶)は、シロチョウの名前がついていますが、アゲハチョウの仲間で、幼虫の食草はケシ科のムラサキケマンです。卵で越冬し、2~3月ころに孵化し、幼虫は芽生え始めたムラサキケマンを食べます。やがて、蛹化するところを探してかなりの時間を動き回り、枯葉の下や石などの側面で繭になるようです。
食草のあたりで、ちょっと蛹を探してみましたが、当然のことで見つかりませんでした。どの程度離れたところで蛹化しているのかわかりませんが、食草の周りを360度すべて探すのは不可能なような気がします。熱意をベースにした偶然に期待するほかないのでしょうか。インターネットで調べても、自然状態の蛹の報告はほとんどありません。
《ウスバシロチョウ♂ 2013/05/04》
《ウスバシロチョウの食草、ムラサキケマン 2013/05/04》