やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

ムネアカナガタマムシ(神通川/富山市西神通)

2013-05-14 18:47:57 | 昆虫類

タマムシの仲間は、すべて、ヤマトタマムシやウバタマムシ、小さくてもクロタマムシ14~22ミリくらいの大きさがあるものと思っていました。その自分にとっての常識をくつがえしたのが、北村征三郎氏など3氏による報告『富山県のタマムシ類Ⅱ』(AMICA39号)でした。69種類のタマムシ類の生息が確認されていますが、ミリ単位で大きさが示される小さなものもあり、同定には実体顕微鏡が必要だそうです。

下の写真のムネアカナガタマムシも大きさは7~11ミリと十分小さいのですが、タマムシ類の中には米粒よりも小さいものもいるようです。ムネアカナガタマムシは、エノキの新芽にとまっていました。すぐそばに、食痕や糞らしきものもあるので、エノキの葉を食べていたようです。よく似た仲間にケヤキナガタマムシがいますが、これは上翅端が尖っているのに対し、ムネアカナガタマムシの上翅端は尖っていないことで区別できるようです。

ちなみに、『山渓フィールドブックス⑬甲虫』標本編には、日本にいるタマムシの仲間約200種のうち56種が載せられていますが、最大のタマムシ(ヤマトタマムシ)30~41ミリと最小のヤノナミガタチビタマムシ2.5~4ミリでは、およそ16倍もの違いがあります

なお、ムネアカナガタマムシの同定にあたっては、富山県昆虫同好会のNさんにアドバイスしていただきました。

《エノキの新芽のムネアカナガタマムシ 2013/05/02》 

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする