やまぼうしー自然の記録帳ー

富山県内の自然を中心に、自然や自然現象を記録にとどめておきたいと思っています。

ホソバシャチホコ(幼虫)(富山市関)

2022-01-18 17:12:37 | 昆虫類

2021年9月上旬の観察記録です。

前回のブログと同じ神社です。そこらじゅうを歩き回っているモンクロシャチホコの幼虫を踏まないよう気をつけながら、ほかの生きものの気配を探していると、狛犬の石像の上を下りてくる3~4cmのイモムシがいました。何とも形容のしがたい複雑な色模様の、これまでに見たことのないイモムシです。

冬になって、外に出かけて生きものに接する機会がほとんどなくなったので、名前調べを始めました。まずは『イモムシ ハンドブック』、次に、ウェブサイト『みんなで作る日本産蛾類図鑑V2』の幼虫など縮小画像一覧です。何回か見直して、ためらいながらもホソバシャチホコの幼虫ではないかという結論を出しました。

ホソバシャチホコの幼虫の食餌植物は、 ブナ科のミズナラやコナラ、クヌギ、アラカシなど。『イモムシ ハンドブック』には、こう書かれています。「模様が複雑で美しいシャチホコガ。虫食いの葉にとまっているとみつけにくい」。

また、ウェブサイト『緑のgoo/自然を学ぶ/海野和男のデジタル昆虫記/小諸日記/ホソバシャチホコの幼虫』には、「たまたま手に触れたものだから柔らかい幼虫の存在に気がついたのだが、そうでなければ完全に見落としているところ。コナラの葉にとまっているのはガの幼虫である。ちょうど葉を食べていたところを驚かしてしまったようだ。ぴったりからだを葉につけ身を固くしている。調べてみると、どうやらホソバシャチホコの幼虫らしいことがわかった。 実に見事に自らの姿を夏の終わりによくある葉に似せている。緑の葉に似た部分、枯れた葉に似せた部分、その境目が濃く赤茶けた部分など芸が細かい。」と書かれていました。

石の上だから目についたので、枯葉などにいたら気づかなかったと思います。


《狛犬の石像の上を下りてくるホソバシャチホコの幼虫 2021/09/10》


《狛犬の石像の上を下りてくるホソバシャチホコの幼虫 2021/09/10》

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モンクロシャチホコ(幼虫)(富山市関)

2022-01-18 05:22:46 | 昆虫類

2021年9月上旬の観察記録です。

現在の地に転居してから6年近く。転居当初、周辺の様子を知るために、リハビリを兼ねて自転車で片道30分ほどの範囲をしらみつぶしで散歩していました。また、スギカミキリを見てみたいと思っていたので、地図に⛩マークのあるところには必ず立ち寄っていました(スギの古木が多いため)。見て回った神社(昔の社格制度でいうと郷社でしょうか)は、10社ほどになります。それらの神社の中には、(生きものを見るという観点からはおもしろくなくて)その後一度も訪れていない所もあれば、何度も訪れている所もあります。

今回紹介するのは、年に数度は訪れる神社です。この日訪れると、数本あるサクラの木がまるで冬のように裸木になっていました。あたりには、地面といわず、立木の幹、狛犬などをモンクロシャチホコの幼虫が這いまわっていました。

モンクロシャチホコ幼虫の食餌植物は、バラ科のサクラ類やナシ、ビワなど。成虫は年1回、7~8月に発生。幼虫は柔らかい若葉でなく硬くなった葉を、枝の先端の葉から幹の方へすべてを食べ尽くしながら移動し、短期間のうちに丸坊主にしてしまいます。


《狛犬の上を這いまわるモンクロシャチホコの幼虫 2021/09/10》


《モンクロシャチホコの幼虫に丸裸にされたサクラ 2021/09/10》

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