2021年9月中旬の観察記録です。
呉羽山の麓、市民俗民芸村の駐車場に車を停め、展望台までを往復しました。山と名前がついていても呉羽山の標高は80メートルほどです。
車道に沿って設けられた歩道を歩いていると、黒っぽいものが林の中から飛び出してきて、擬木の柵にとまりました。ジャノメチョウの仲間、クロヒカゲです。
クロヒカゲは、ヒカゲチョウとよく似ていますが、後翅裏面の蛇の目紋列に沿うようにある褐色帯(線)の形状の違いで区別できます。この褐色帯(線)が大きく湾曲して二つの大きな眼状斑の間に食い込むように入るのがクロヒカゲ、褐色帯(線)の湾曲がクロヒカゲに比べ浅く眼状斑の中までは入らないのがヒカゲチョウです。また、生息場所も微妙に異なり、クロヒカゲが暗い林などで生活するのに対し、ヒカゲチョウは林縁などクロヒカゲより明るいところを好みます。(ウェブサイト『行く川の流れ/クロヒカゲとナミヒカゲ』など参照)
《歩道の擬木柵にとまったクロヒカゲ 2021/09/14》
《クロヒカゲ(褐色帯が湾曲して眼状斑の間に入る) 2021/09/14》