ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

断酒しぃ~てよかったぁ~♪(その3)

2014-09-24 05:39:13 | 病状
 次に断酒4~6ヵ月後までの変化について述べます。驚いたことに、好ましい変化のみが次々に現れてきました。本当に良いこと尽くめで、もうビックリです。

意欲回復
 習慣的飲酒が定着していた頃は、飲酒以外の何をやるにしても面倒くさいという消極的気持ちが先立っていました。断酒約3ヵ月後以降には消極的な気持ちがなくなり、決めたことはキッチリやるというようになりました。まともに生きているんだと実感できるようにもなりました。

時間感覚の変化
 断酒約3ヵ月後以降になると、一日が長く感じられるようになりました。まるで幼少期の頃の「もういくつ寝ると~♪」に似た感覚でした。待ち遠しいということは一日が長いということですよね。断酒10ヵ月後になって、時間の流れが緩やかという感覚は薄れてしまいました。普通の時間感覚に戻ったようです。

読書能力回復
 習慣的飲酒が定着していた7~8年前頃から読書することが拷問のように感じ、日課としている新聞と仕事上の書類以外の一切の書物が読めなくなりました。断酒約3.5ヵ月後に図書館に行った際、たまたま渡辺淳一のエッセイ集を手に取り、そのまま1冊を一気に読み終えてしまいました。読み易さもありましたが、集中力が回復していたのです。それからはジャンルにかかわらず苦も無く何でも読めるようになっています。読書の楽しさが蘇ったのです。

静謐・平穏な心
 断酒3ヵ月後以降から、気持ちが波立ってザワザワすることが全くない、まるで鏡のようで凪いだ海のような心理状態になりました。まさに明鏡止水の心境でした。この時期特有の“見せかけの回復”だったのだろうと思います。このような心理状態は断酒5ヵ月後まで続きました。

血圧の正常化
 断酒3ヵ月後くらいまでは、降圧薬としてCa拮抗薬、ACE阻害薬の2剤を服用し、かろうじて血圧のコントロールができていた状態でした。
 断酒4ヵ月後くらいからでしょうか。最大(収縮期)血圧が120mmHg前後程度を維持し、日によっては100mmHgを下回ることもありました。医師と会話している時など精神的に緊張した時には160 mmHgぐらいまで上昇することもあるのですが、どうみても正常化したとしか思えません。自宅で測った血圧も同様で安定した値を示していました。
 服用していた降圧薬2剤のうち、医師の指示で念のため常用量の半量のCa拮抗薬アムロジピンだけを継続しましたが、試しに休薬を行ってみたところ血圧が正常範囲内で安定し続けました。そこで、医師の許可を得て断酒6ヵ月目から降圧薬をすべて中止することにしました。血圧は今でも正常範囲内の値が続いています。20年以上続いた高血圧から解放されました。

糖尿病の改善
 病状については病的な甘味欲求のところで既に述べました。食事療法に追加して5年程度継続している薬物療法の下で、初めてHbA1cが6.0%前後と安定した状態になりました。ちなみに、脂質異常症の方は10年来常用量の半量の薬物療法により正常範囲内の値を保っています。

 これらが断酒後に経験した変化のほぼすべてです。幸いなことに飲酒欲求は一度も起きていません。お分かりのように、不都合で困った変化はほとんどが一時的で、反対に快く好ましい変化が劇的にどんどん現れてきたのです。死の四重奏のうち、高血圧、糖尿病、脂質異常症はすべて習慣的飲酒が加速化し常態化した30歳代末から順に発症したものです。いずれも断酒後にはほぼ正常範囲内にコントロールでき落ち着いています。習慣的飲酒中、背中にいつもあった皮膚のブツブツも断酒後キレイに消えてしまいました。これらは何を意味するのでしょう。

 製薬企業に勤めていた経験に照らし合わせてみれば、結論はアルコールが間違いなく毒であるということです。使い方によっては薬にもなるという意味を込めた毒です。毒性を持っていなければ薬にはなりません。私は40年余りアルコールの慢性毒性試験の被験者だったことになります。もう一度言います。死の四重奏のうちの3つ、高血圧、糖尿病、脂質異常症はアルコールの毒性によるものだったと思っています。運が悪かったのはアルコールを毒と気付くのが遅過ぎてしまったことです。断酒して初めて悟ることができました。製薬企業OBとして恥ずかしい限りです。


 断酒しぃ~てよかったぁ~♪ (この項おしまい)
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 投稿当時(2014.9.24)から1年半経って、改めて断酒開始後6ヵ月までの記述内容を確認してみました。記述漏れの事象がありましたので追記します。

<不都合で困った変化>
記憶障害の持続
 直近のことがらを直ぐ忘れることに加え、意図した言葉をなかなか思い出せない想起障害も自覚し始めました。

情動不安定(浮かれ気分)
 会話中に妙に浮かれ、はしゃいだ気分になりました。1対1の会話時に顕著で、口の達者さは頭が冴えていると勘違いするぐらいでした。会話で波長の合った医療スタッフに恋愛感情も芽生えましたが、この情動不安定から派生したものと考えています。

 断酒開始後3~6ヵ月までのこの時期は身体的回復が目覚ましく、体調のよさから気分も昂揚していました。今回追記した事象は、体調の回復の陰であまり気にならない程度の変化でしたので、投稿当時は記述していませんでした。継続断酒6ヵ月以降、ドライドランク(状態)も伴うPAWS(急性離脱後症候群)として次第に自覚させられた諸症状のハシリだったと思います。
(2016.3.9)



断酒6ヵ月以降に経験する症状についてはこちらをご参照ください。
再びPAWS(急性離脱後症候群)について(上)
断酒中のドライドランクを自己診断できますか?
ハイテンションになると危ない!(ドライドランク)
 

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コメント (1)
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