食道がんの化学療法・DCF(ドセタキセル、シスプラチン、5-FU)療法の1クール目(5日間の連続投薬期間)が終了し、私は今、退院して休薬期間に入っています。
点滴チューブに繋がれて半拘束状態に置かれるのが入院ですから、それだけでも運動不足に祟られるのが必定。
そんな状態に輪を掛けて、副作用が必発する抗がん剤治療が加わるわけですから、ほぼ健康体だった私も何とホントの病人になってしまいました。
何かと参考になると思いますので以下に、私の経験した副作用をかいつまんで報告します。
* * * * * * * * *
DCF療法開始初期、最も辛かった副作用は吃逆(シャックリ)でした。投与初日の夕方から間断なく始まり、夜間睡眠中も2時間おきに目覚めるほどしつこく続く辛いものでした。
このシャックリ、その都度吸い込んだ空気が胃に溜まっていくようです。
そのためでしょうか、腹がふくれた感じ(腹部膨満感)が強くなって、物を食べたい気持ちも胃がモヤモヤして次第に薄れがち(食思不振)、体力的にもかなり消耗しました。
これを軽減してくれたのがクロルプロマジン(古典的統合失調症治療薬)です。発現2日目に処方してもらい、シャックリが完全に止まるまで10日間の服用が必要でした。
さて、食思不振の件ですが、物を食べれば食べたで胃もたれが愈々ひどくなるばかり、投薬終了後10日経った今でも胃のモヤモヤ感がまだ続いています。そのため、私の食も細ったままです。
抗がん剤投与開始初期、怖い副作用としてよく知られているものに嘔気・嘔吐、アレルギー反応があります。
これらの防止策として最近は、制吐剤やステロイドを前処置することが行われています。私の場合も、この前処置でうまく嘔気・嘔吐を免れることができました。
ところで、抗がん剤の主な副作用はジワジワと進行し、連続投薬終了後しばらくしてから本格化するようです。
投薬が終了して退院した4日目のこと。ホッとしたのも束の間、最も強く懸念されていた通りに38度台の発熱に見舞われました。ほぼ同時に下痢も始まりました。
急遽再入院し、白血球数・血小板数の激減が確認されました。骨髄抑制が現われていたのです。それでも、入院して抗生剤を点滴することによってどうにか大事に至らないで済みました。
なお、骨髄抑制の防止対策として、DCF療法終了の翌々日(退院2日目)に持続型G-CSF製剤(ジーラスタ)が既に皮下注されていましたが、残念ながら効果発現が遅くて間に合わなかったようです。
これもつい2、3日前のこと、後頭部を弄っていたら、髪の毛がごっそり抜け落ちました。愈々、脱毛も始まったようです。
さらに、新たな副作用として、口内炎、脚気のような足のだるさ、頻回の夜間中途覚醒(不眠)も出てきています。これらはいずれもQOLを損なう困ったチャンたちです。
以上のように、私は抗がん剤の副作用を一通り経験したようです。その結果、私が学習したことは次の3つ。
― 医療現場では現在、抗がん剤の副作用防止対策がそれなりに
整っていること
― 幸いなことに今回、薬物治療一般に付きものの肝機能・腎機能
障害から免れ得たこと
― 上の2つから、次回も安全性が十分期待できること
* * * * * * * * *
この3つの学習から、DCF療法2クール目を引き続き受けようという結論に至りました。
なぜなら、たとえ化学療法によってQOLがそこそこ削がれるとしても、またたとえ、食道がんの2年(以上)生存率*が精々30%程度であったとしても、2クール目のDCF療法に賭けてみない手はないからです。
(*食道がん2年生存率:くわしいデータ (chiba-cancer-registry.org)
抗がん剤治療は宝くじと同じです。当たるか当たらないかは、実際に賭けてみなければわかりません。やはりこの気概、大事ですよ、ネ?
再び、しばらく投稿を休むと思います。返信も叶わないと思うので、コメント欄も閉めます。悪しからず。
ランキングに参加中です。是非、1日1回下をクリックして順位アップに応援お願いします!
クリックしますとポイント加算され、その日の順位が表示されます。