私には年2回、尼崎と神戸・三宮とをハシゴして行くところがあります。尼崎は県立病院の循環器内科に心臓の経過観察のため、三宮には自助会AAのミーティングに参加するためです。毎回、非日常的な刺激がありそうなので楽しみにしています。
前回は、思いがけず道でサイフを拾い、届け出た交番で落とし主にも会えました。今回も期待にたがわず、それなりの出来事がありました。先ず、午前中に尼崎であった話をします。
尼崎の県立病院では、受診前に患者が自分で血圧を測っておかなければなりません。自動血圧計は廊下の縁に置かれていて、その脇にはベンチもありますが特別に順番待ち用と区別してはいません。私は順番待ちの列と確認した上でそのベンチに腰掛けました。
ベンチで順番を待っていると、どこが列の最後かと迷っている白髪の老婦人がいました。「血圧計の順番待ちはここですよ!」と私が声を掛けたので、彼女は私の直ぐ後の順番に加わってきました。
私の方から声を掛けたからでしょうか、その後、彼女はしきりに話しかけて来ました。彼女の話からすると、どうやら私より一回り早い生まれの79歳らしいとわかりました。
「時計、いいものしてるのねぇ!?」彼女はエラく話し好きの人のようで、まず私の時計を褒めだしました。
「いやー、これバチ物の安物なんですよ。」
「とてもそうは見えないわぁ。それにしても、ずいぶんオシャレねぇ! 色、柄の組み合わせがイイし、着こなしもイイ。」
恐らく、私が首に巻いていたスポーツ・タオルに目を惹かれたのだと思います。紺地にライトブルーのラインの組み合わせがよく映え、ベージュの夏用中折れ帽ともマッチしていたはずです。私のお気に入りのひとつで、ゴミ拾い用グッズでもあります。
「実はこれ全部、特価品の安物なんですよ。」少し煩わしくなったので、よせばいいのに着ているものの分まで値段を明かしてしまいました。
「そんなふうにはとても見えないわぁ。やっぱり、地がイイからなのかなぁ・・・?! それにしてもよく似合うわぁ!」気味が悪いぐらいにベタ褒めされたので、これは何かあるのではと少し構えてしまいました。彼女の話はまだまだ続きそうでした。
丁度そのときです。自動血圧計の順番が回ってきて、同時に中待合に入るよう携帯機器に通知も表示されました。
「おっ、私の番だ!」これ幸いにと先ず血圧を測ることにし、その測定結果を取り出すと何のオアイソ(?)も言わずにそのまま中待合に移りました。
「(人を褒めるのには、きっと何かあるハズ。あのまま下手に話に乗っていれば、ネズミ講などよくあるヤバイ話になったかも・・・。)」話の潮時としては絶妙なタイミングだったのです。
褒められて気を悪くする人などいません。が、それも程度によりけりです。“袖触れ合うも多生の縁” と言いますから、何も言わずにその場を離れたことにだけ少し後ろめたさを感じていました。
このときはまだ、その日の午後に立場が逆転するなんて考えもしませんでした。
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ベンチで順番を待っていると、どこが列の最後かと迷っている白髪の老婦人がいました。「血圧計の順番待ちはここですよ!」と私が声を掛けたので、彼女は私の直ぐ後の順番に加わってきました。
私の方から声を掛けたからでしょうか、その後、彼女はしきりに話しかけて来ました。彼女の話からすると、どうやら私より一回り早い生まれの79歳らしいとわかりました。
「時計、いいものしてるのねぇ!?」彼女はエラく話し好きの人のようで、まず私の時計を褒めだしました。
「いやー、これバチ物の安物なんですよ。」
「とてもそうは見えないわぁ。それにしても、ずいぶんオシャレねぇ! 色、柄の組み合わせがイイし、着こなしもイイ。」
恐らく、私が首に巻いていたスポーツ・タオルに目を惹かれたのだと思います。紺地にライトブルーのラインの組み合わせがよく映え、ベージュの夏用中折れ帽ともマッチしていたはずです。私のお気に入りのひとつで、ゴミ拾い用グッズでもあります。
「実はこれ全部、特価品の安物なんですよ。」少し煩わしくなったので、よせばいいのに着ているものの分まで値段を明かしてしまいました。
「そんなふうにはとても見えないわぁ。やっぱり、地がイイからなのかなぁ・・・?! それにしてもよく似合うわぁ!」気味が悪いぐらいにベタ褒めされたので、これは何かあるのではと少し構えてしまいました。彼女の話はまだまだ続きそうでした。
丁度そのときです。自動血圧計の順番が回ってきて、同時に中待合に入るよう携帯機器に通知も表示されました。
「おっ、私の番だ!」これ幸いにと先ず血圧を測ることにし、その測定結果を取り出すと何のオアイソ(?)も言わずにそのまま中待合に移りました。
「(人を褒めるのには、きっと何かあるハズ。あのまま下手に話に乗っていれば、ネズミ講などよくあるヤバイ話になったかも・・・。)」話の潮時としては絶妙なタイミングだったのです。
褒められて気を悪くする人などいません。が、それも程度によりけりです。“袖触れ合うも多生の縁” と言いますから、何も言わずにその場を離れたことにだけ少し後ろめたさを感じていました。
このときはまだ、その日の午後に立場が逆転するなんて考えもしませんでした。
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耳の痛いお話でした!
病院やベンチでも誰彼なく話しかけたら迷惑・・・!
肝に銘じておきます!!
ジイサマなんてタイトルだから80代?なんて勘違いしておりました。
お若いジイサマこれからもよろしくお願いいたします。
待ちどおしいです!
実は私も同じで、場を和ますためなら
見知らぬ人でも声かけをする方がいいと思っています。
その際、相手を褒めるのも無難な手だと思っています。
ただそれも程度によりけりで、
歯の浮くようなお世辞なら逆効果になりかねません。
間の取り方は人それぞれで、あくまでも相手次第ですよネ?
それにしても夕日に映える明石海峡の写真、
大橋が映っているときなど見る度に感心しています。
続編を期待していただけるとは光栄です。
〆の一文で大方想像できると思いますが、
どうぞ、来週までお待ちください。
私には、あなたのことだから、
全然想像できん!!(´◉◞౪◟◉)