ヒゲジイのアル中よもやま話

断酒を始めて早7年目。このブログは回復プロセスの記録と脳のリハビリを兼ねて綴っています。やはり、まだチョット変ですかネ?

孫に教わった自分のクセ

2017-05-16 06:43:26 | 病状
 「どーすっかなぁ~ う~ん これじゃーなぁ~」将棋を指しているときの下の孫のつぶやきです。私の手番になると決まってこうつぶやくのです。しかもわざと太いしわがれ声で仕掛けてきます。
「こーなるかぁ~ う~ん どーすっかなぁ~」

 棋力に格段の差がある孫が相手でも、さすがに小憎らしく聞こえイラッときます。
「いっちゃん、友達と将棋を指すときもそんな変な声を出すの?」
そう問い詰めても孫は黙ったままです。一体どこでこんなことを覚えてきたのでしょう。長い間謎でした。

 私と孫たちとのコミュニケーションは専ら将棋です。長男と私が将棋を指しているのを上の孫が見て興味を示し、その上の孫と私が将棋を指すのを今度は下の孫が見て、うまいこと共通の遊びに引き摺り込めたのです。上の孫は、今では中盤まで私と互角に指せるようになりました。まだまだ詰めが甘いものの、私が窮地に立たされることもしょっちゅうです。

 上の孫が私と平手で指すようになって1年も経たないうちに、下の孫も私と平手で対戦できるようになってくれました。ちょうどその頃からでしょうか、私と二人きりで対戦するときに限って、先のつぶやきが始まったのです。私が断酒を始めて1年ぐらい経った頃のことだったと思います。

 今年になって久しぶりに下の孫と対戦したときのことです。いつものつぶやきが始まりハットしました。「ひょっとして私のマネか?」自分では全く気づいていなかったのですが、上の孫との対戦で窮地に陥ったときに、知らずしらず口にしていたクセなのかもしれません。声の調子といい台詞といい、冷静になってみれば私以外には考えられないのです。

「な~んだ、おじいちゃんのマネだったのか?!」そう言うと、孫はニヤリとしただけで何も言いませんでした。
「やっと周りが見えてきたか!」そのとき私は正直そう思えました。それまでは自分のことだけで精一杯で、周りのことが何も見えていなかったのです。

 孫にまで腹を立てていたとは何ともおぞましい限りです。自分では気づけなかったクセばかりか、自分に拘ってばかりの姿が人にどんなふうに映るのかまでも孫に教わりました。
 
 私には2人の息子と4人の孫(男児)がいます。父親から受け継いだ私の大切なY染色体の系譜です。私としては息子たち2人に囲碁を教えたかったのですが、結局将棋だけになりました。それぞれの駒の働き方さえ理解できれば、工夫次第で相手の駒を召し捕れて、そしてさらに進めて大将王将を召し捕りさえすれば勝てる、そんな将棋の方が入りやすかったからです。

 囲碁も将棋も全体の形で形勢判断します。単なる領土の分捕り合戦の陣取りゲームであり、一見わかりやすいはずの囲碁の方が、実は教えるのが難しいのです。囲碁は白黒の石の並びだけの単純なゲームですが、ネジレ合いの競り合いになれば初心者では形がハッキリ見えないこと、「生き死に」の概念が難しいことから、結局、息子たちは将棋しか覚えてくれませんでした。

 どうやら孫たちも同じことになりそうで残念でなりません。何を隠そう私に力がないだけなのですが・・・。ちなみに三番目の孫はオセロから始めることになりそうです。



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