お決まりのコースでほぼ毎日ゴミ拾いをしていると、結構顔見知りが多くなります。その日、バス通りの歩道のベンチに座っていた人もそんな一人です。ワンカップを手に真っ昼間から飲んでいました。
このところほぼ毎日そのベンチ下に、決まってワンカップの空きビンが2個、隠すように放置されているのを見ていました。明らかにアル中のやる行動パターンで、引き籠もりになる末期にあと一歩の状態なのだろうと考えていました。その日もベンチの足元に、いつものワンカップの空きビンが見えました。常習者が誰なのかやっとわかりました。
「やぁ、あなたでしたか」と声を掛け、足元の空きビンを拾ってやりました。
「手に持っている空きビンも、何なら私が始末しましょうか?」と言ってみたのです。
「いや、いいです。これは自分でやりますよ」とハッキリした声で応えた顔からは、明かにやつれが見て取れました。
「それじゃよろしくお願いしますよ!」と言って、私はその場から離れました。
恐らく空きビンは、始末されることなく、そのままほったらかしにされるのだろうと思ってしまいました。
1年ほど前から時々見かけていた人です。同じコースの途中に公園があり、その入り口のベンチに腰掛けて、よく一人でスマホと睨めっこしていました。
顔の肌つやからすると50歳ぐらいの年格好でしょうか。杖をついていたので身体障害者なのでしょう。いつも買物途中で一休みしていたようでした。全体の仕草から見て、脳梗塞後の機能障害のようにも思われました。もちろん当時は、昼間から酒など飲んでいませんでした。
しばらく顔を見ていなかったので、入院でもしていたのでしょうか。退院後に生活リズムを崩し、時間を持て余して酒が手放せなくなったのなら辻褄が合います。
その翌日、再びベンチ前を通りかかったら、予想通りワンカップの空きビン1個が放置されたままでした。アル中がつく嘘は自衛のための方便です。ワンカップの空きビン放置が一体いつまで続くのか、そう長くは続かないだろうと思っています。
実は、このバス通りの界隈にもう一人アル中の常習者がいます。それを知ったのは、バス停脇のツツジの植え込みの中に偶然光るものを見つけ、それがウイスキーの空きビンだったことがキッカケでした。
ウイスキーの空きビンを見つけた後は、植え込みの中を毎回注意して見るようになりました。すると毎回のように、全く同じウイスキーの空きビンが見つかったのです。最初の頃は小ビンでしたが、すぐに本数が増え、間もなくビンの大きさも標準大になりました。
周りが何を言っても、飲み始めたらどうにも止まらないのがアル中です。近くにコンビニがあるので入手先に困ることはありません。恐らく深夜のバス停のベンチで、ウイスキーを1本飲み干しては、その都度、空きビンを近くの植え込みに隠していたようなのです。
空きビンの見つかる期間には波がありました。1年ほど前は、1ヵ月ぐらい空きビンがしょっちゅう見つかっては、その後、空きビンのない日々が大体3ヵ月ぐらい続いていました。ところが近頃は、空きビンのある日はせいぜい1週間も続かなくなっています。その後3ヵ月ぐらいの間、全く見なくなるのは以前と同じです。これでどうやら入退院を繰り返しているらしいとわかりました。
そのウイスキーの空き瓶も、最近はとんと見かけなくなっています。ひょっとしてもう亡くなったのかもしれません。今回の常習者のケースも、その内きっとワンカップの空きビンを見なくて済むようになるでしょう。嬉しいやら哀しいやら、何とも遣り切れない気持ちなのですが・・・。
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このところほぼ毎日そのベンチ下に、決まってワンカップの空きビンが2個、隠すように放置されているのを見ていました。明らかにアル中のやる行動パターンで、引き籠もりになる末期にあと一歩の状態なのだろうと考えていました。その日もベンチの足元に、いつものワンカップの空きビンが見えました。常習者が誰なのかやっとわかりました。
「やぁ、あなたでしたか」と声を掛け、足元の空きビンを拾ってやりました。
「手に持っている空きビンも、何なら私が始末しましょうか?」と言ってみたのです。
「いや、いいです。これは自分でやりますよ」とハッキリした声で応えた顔からは、明かにやつれが見て取れました。
「それじゃよろしくお願いしますよ!」と言って、私はその場から離れました。
恐らく空きビンは、始末されることなく、そのままほったらかしにされるのだろうと思ってしまいました。
1年ほど前から時々見かけていた人です。同じコースの途中に公園があり、その入り口のベンチに腰掛けて、よく一人でスマホと睨めっこしていました。
顔の肌つやからすると50歳ぐらいの年格好でしょうか。杖をついていたので身体障害者なのでしょう。いつも買物途中で一休みしていたようでした。全体の仕草から見て、脳梗塞後の機能障害のようにも思われました。もちろん当時は、昼間から酒など飲んでいませんでした。
しばらく顔を見ていなかったので、入院でもしていたのでしょうか。退院後に生活リズムを崩し、時間を持て余して酒が手放せなくなったのなら辻褄が合います。
その翌日、再びベンチ前を通りかかったら、予想通りワンカップの空きビン1個が放置されたままでした。アル中がつく嘘は自衛のための方便です。ワンカップの空きビン放置が一体いつまで続くのか、そう長くは続かないだろうと思っています。
実は、このバス通りの界隈にもう一人アル中の常習者がいます。それを知ったのは、バス停脇のツツジの植え込みの中に偶然光るものを見つけ、それがウイスキーの空きビンだったことがキッカケでした。
ウイスキーの空きビンを見つけた後は、植え込みの中を毎回注意して見るようになりました。すると毎回のように、全く同じウイスキーの空きビンが見つかったのです。最初の頃は小ビンでしたが、すぐに本数が増え、間もなくビンの大きさも標準大になりました。
周りが何を言っても、飲み始めたらどうにも止まらないのがアル中です。近くにコンビニがあるので入手先に困ることはありません。恐らく深夜のバス停のベンチで、ウイスキーを1本飲み干しては、その都度、空きビンを近くの植え込みに隠していたようなのです。
空きビンの見つかる期間には波がありました。1年ほど前は、1ヵ月ぐらい空きビンがしょっちゅう見つかっては、その後、空きビンのない日々が大体3ヵ月ぐらい続いていました。ところが近頃は、空きビンのある日はせいぜい1週間も続かなくなっています。その後3ヵ月ぐらいの間、全く見なくなるのは以前と同じです。これでどうやら入退院を繰り返しているらしいとわかりました。
そのウイスキーの空き瓶も、最近はとんと見かけなくなっています。ひょっとしてもう亡くなったのかもしれません。今回の常習者のケースも、その内きっとワンカップの空きビンを見なくて済むようになるでしょう。嬉しいやら哀しいやら、何とも遣り切れない気持ちなのですが・・・。
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この前、夫と近所を散歩してたら
道端に多くのプラスチック製品のペットボトルや煙草の吸い捨てが多くありましたね。
ここは自然に囲まれて、草や木々が茂ているから
車の中からは見えなかったです。
夫とゴミ拾いをしようと計画立てましたが、
計画倒れで。。。
人が捨てたゴミを拾っている筆者さんは
地球に無くてはならない存在だと思います。
地球に無くてはならない存在だと思います。
とても励みになります。
ゴミ拾いは精神衛生上とても良いので続けています。
それが精神の衛生上良かったら、私も夫と実践してみようかしら。
メサチュッセツ州に住んでた時は、町が何かくたびれた感じがありましたが、ここコネチカット州のグランビ―に引っ越してきてからは、どこへ行ってもきれいでゴミとかあまり落ちてないです。
ここでは筆者さんのようにゴミを拾っている人を見たことないです。
しかも隠れている酒便を発見して
飲んだ人の飲み癖まで配慮なさって....
何かの投影ですかね?
植え込みの根元や茂みに隠れたゴミって意外に目障りです。
道に散らかったゴミと同様、とても荒んだ気持ちにさせられます。
「見られたくないモノは隠す。隠されたモノは気になる。」
これがヒトの習性です。本能と言っていいと思います。
私のゴミ拾いも、この習性通りの行動のようです。
アル中の習性は、過去の自分に照らせば自ずから明らかです。
ずばり、人間の本性を表していますね。
だから、若い女性とかはちたみさせる服を着るのかしら?
大変に興味がわく一文です。
ゴミ拾いデビューします。
次に歩いて駅に行くときは必ず。
そのために100均でどうぐ(火バサミ(とんぐ))を買っておきたいと思います。
楽しみです。
やってみなきゃ何事も始まりません。
しばらくはゴミに腹が立って仕方ないでしょうが、
現場に居合わせた人には決して当たらないこと。
これだけは守ってください。
あまり期待せず、とにかく2~3ヵ月続けてみることです。