好曲好盤探訪

名曲か、名盤か、というより、個人的好みで好きな曲の好きな演奏との出会いを求めてボチボチと。同じような方の参考になれば

ブラームス ピアノ協奏曲第2番 ポリーニ/ティーレマン/ドレスデンシュターツカペレ

2020-05-17 12:08:01 | ブラームス ピアノ協奏曲(1番・2番)
ブラームス 
ピアノ協奏曲第2番 

ピアノ…ポリーニ
指揮…ティーレマン
演奏…ドレスデンシュターツカペレ
好み度…5(5点満点)

派手じゃないけど、いいなぁ。
オケもピアノも味わい深い重みを帯びた風格ある美しさ。
切れ味のある鋭さとか迫力ある低音とか推進力とかとはちがうが、弛緩することなく非力感も感じさせない。
けばけばしかったり虚飾だったり力みかえったり騒々しかったりといった力とか眩しさとは対極にあるような、静かなようで何でかわからないが艶と深みに満ちたような、ゆったり重く、深く、美しい2番である。
同じコンビでは1番もあるが断然こちらがよい。


ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」 ヨッフム/ロンドン響

2020-05-17 12:05:13 | ベートーヴェン 交響曲第5番「運命」
ベートーヴェン 
交響曲第5番「運命」 

指揮…ヨッフム
演奏…ロンドン響
好み度…5(5点満点)

これはいい。変化球なしに、真っ直ぐに、活力と重みと風格と歌と、を備え、暗さや重ったるさは感じさせずに重心低く熱く音を重ねた、重くどこか野性味を感じさせるヨッフムらしい運命。
冒頭の動機から力強い響きで、第1楽章後半の高揚も重厚にして熱の感じられるもの。
第2・第3楽章でもどの楽器も充実の響きを聴かせ、終楽章は冒頭の凱歌も力強く劇的な熱も感じさせて、緊張感は途切れることなく、ゆっくりめに堂々と強く輝かしい。
全編、金管なんかもよく鳴りながら浮かず耳障りにならず、どの楽器も芯を持って強く鳴り、オーソドックスに緊張感と熱を伴った力強く充実感に満ちた運命と思う。コンセルトヘボウ盤と比べてもかなり力と熱と情を感じる。
私は今風の細いベートーヴェンは好みじゃないので、こういう演奏が好きですね。

ブラームス 交響曲第2番 ケルテス/ウィーンフィル

2020-05-17 12:02:16 | ブラームス 交響曲第2番
ブラームス
交響曲第2番

指揮…ケルテス 
演奏…ウィーンフィル 
好み度…4.5(5点満点)

明るく華麗にまとまったブラ2。
天賦の才が高く謳われるケルテスとウィーンフィルだけにしっかりまとまって響きにくもりはなく演奏に隙はない。
重さや情感はあまり感じないが、無機的というわけでもない。
第1楽章は静かな入りで、弦による主題もシンプルで、濃い情感漂うというタイプではないが、明晰で清廉な響きは爽やかな気品を感じるようでもある。上品なだけでなく中盤の高揚部などではメリハリの効いた力感を聴かせてもいる。
第2楽章は冒頭の抑え目の音量での弦と木管が印象的に美しく、その後も静かに流麗な美しさを聴かせている。終盤のトランペットの強奏等もちょっと印象的。
終楽章が何ともいい。その響きは、明るく華麗な力感が輝かしいようでもあり、いろんな音が溌剌と響き、明るい艶のある活力に満ちた響きは秀逸。フィナーレもテンポを煽ることもなくその厚く艶のある活力と力感と高揚感、爽快なトランペットも含め心地よい。
ブラームス的な重みや濃い情感は味わえないが、ウィーンフィルの美音も感じながら華麗にまとめられた中にちょっとセンスある新鮮味や切れ味鋭い響きも聴かせ、終楽章がいいこともあって、聴いた後の印象はかなり爽快でいい。