長年、そこを郷愁と感じていた通いなれた家はもう無かった(悲しいな~)
新しく出来たオリックス劇場(元厚生年金大ホール)に久しぶりに布施 明が来た。
あじさいコンサートである。(あじさい?似合わないな~)
色んな事情でプロダクションが変わり、コンサート名も変わり何かと彼にも思うことがあるんだなと、
新しく設立されたオフィスからの挨拶状も届き、幕開けのコンサート。
何時ものように静かに幕が開き、スポットライトに浮かぶ布施 明が歌いだした。♪
今日ものびやかな声、艶のある声、説得力のある歌声はさすがだな~と。(今日も絶好調!)
心地よいボサノバの(コーラスの女性がサンバのリズムでステップを踏んでいたのでサンバだったか?)曲、リズムは大好きなので、一人手拍子を遠慮がちにしていた自分がいた。(恥ずかしくないもん)
「霧の摩周湖」は、若い頃とは(私が)思いもよらない意味を聞いてからの歌はそんなに深い意味があったんだとなおさら胸に、心にじ~んときた。
残念ながら私の一番好きな『恋』は今回は無く曲目も少ないしMCも何時もよりか少なかったが、パントマイム等・・・もあり、十分布施 明の世界を尋ねられたし、彼の世界が広がる。
自分が書いた詩を紙飛行機にそれを飛ばしフアンへのサービスも忘れない歌い手に拍手を送りたい。
まあはっきり言って若くもないし、背中も丸い。(私もいつの間にか、いい歳だな)
でも!関係なく人生が歌える、恋を経験し歌の流れを歌える人だし、その時々の歌に”道しるべ”を感じていたのを思い出す。
勿論「マイ・ウエイ」をアカペラも交え歌い、クラッシックやカンツォーネもあり、やっぱりほんまもんのコンサートはステキ!だった。
日本舞踊の良さを広く知ってほしいと、そして日本舞踊を舞台芸術として各流儀で活躍している五人が旗揚げ公演とした「五耀會」を結成したのが平成二十一年。
あれから大阪、東京と忙しいのにもかかわらず毎年公演し精力的に稽古をする
西川箕乃助、花柳寿楽、花柳 基、藤間蘭黄、上方から山村 若の五人の舞踊家。
さて、何時もだったら司会に元NHKアナウンサーの葛西聖司氏なのだが~
大阪では新しい風の桂 吉坊(色んな賞を受け、今や勢いのある若手噺家)を司会に起用。
関西ならではの舞台と観客が一体となり、和やかに勧められた。
今回の五耀會の出し物(演目)は、
長唄「旅」(五人で)、地歌「都十二月」(基、若)、清本「柱建万歳」(寿楽、箕乃助)
清本「流星」、(基、若、蘭黄)そして清本、長唄両演奏の「楽屋のれん」(五人)
楽屋の中と外をリアルに表現、行ったり来たり自分の楽屋に掲げているのれんを舞台にあげ(コピー だと思うが)、
その”のれん”をくぐリ舞台に~(名前や花や紋などをあしらったのれん)
汗だくや、衣裳を着ているが鬘がまだだとか客席は大笑いの渦。(楽屋を知らない人たちには新鮮に見えた事だろう)
踊りあり、舞ありと盛りだくさん(踊り手も楽しみ、余裕すら感じる)
それぞれ創意工夫された舞台、関西は関西らしくはんなりと笑いあり笑いあり、良かったら正直に拍手をする。
実力ある五人の舞台は観るたびに楽しみで嬉しい企画になっているし、神経細やかな舞踊は素晴らしい。
打ち上げの写真を(誰かツイッターで)拝見したが皆やり遂げた安堵感と優しいおだやかな顏、顔、顔。
次はどんな演目?待ちどうしものであると思うのは私だけかな。(敬称略)
最近、襲名を控え大忙しの市川亀治郎丈が朝の番組「サワコの朝」に出演。
赤い椅子に座り淡々とさわこさんの問いに答えていた。(こういう番組の亀ちゃんが好き)
( テレビより撮影 )
一人旅した中国で感じた不安、その時に出会った井上陽水の「積み荷のない船」をきらめく一曲にあげて、
「このイントロが好きなんですよね」と~(聴き入る素の男の子がいた)
歌舞伎は好きだったけどその時は考古学者になろうと思ったこともあったそうだ。
そして、27歳の時独立(この時から何となく亀ちゃんの心意気や舞台に興味を持つ私)
「襲名の話は何時?誰から?」と阿川さんが聞くと
「昨年の1月本人(3代目猿之助)から僕がやってきたことを継いでほしいと言われました」
「反対は?」
「父親の反対はありましたね~亀治郎という名前を大きくしたのに」と。
「亀治郎という名前には愛着がありますし、一生 亀治郎でいようと思っていました」と亀治郎は話す。(賛成)
歌舞伎役者に46歳でなる香川照之さんには気遣いながら
「言われた時は驚きましたが、今 彼の顔は悲壮感が漂い必死で戦っている。 褒めるのは簡単だけど、歌舞伎以外に礼儀、作法等がある世界だけど努力すれば良いと思うが
彼の頭のなか(考え方~)まではわからないですしね。
ホローはするけど私も 余裕がない状態です」
襲名に関して自分は変わるわけでは無くマイペースで舞台努めたいと思うとあの若い亀治郎と出会ったとき(大阪リーガロイヤルでのお茶飲み会)と変わらない姿勢がすきだな~
元気が出る一曲として福山雅治さんの「明日へのマーチ」を上げていたけど、本人曰く
「あんまり弱音は吐かないんだよね~不満も無いし、励ましてほしくない」なんて強がりかな。
最後に亀治郎は言う「僕の体を使って猿翁さんにはやりたいことをやってくれることが伝統だと思う」ってね。