三月も終わろうとしているけれど、三寒四温が体にしみる桜が咲き始めたのに又冬が来たような寒さに戸惑っているのは人間ばかりでは無いような気がするな~
介護も結構ストレスや疲れを感じている人の多い中(ジャズシンガーの話題もあったけど)、幸い私は以前のようには自由ではないけど好きな時間を持つようにしている
3月は南座の「花形歌舞伎」の観劇に走りました。(澤瀉屋)
もちろん、ベテランと言われる役者さんの素晴らしさや枯れた芸には感服はする上で
若い歌舞伎役者がそれぞれ初挑戦する演目に期待をし、一生懸命頑張っている姿は新鮮で魅力的(それに綺麗!)。
きっと次に担う役者に成長してくれるであろう事を確信、見たような気がする。(偉そうではあるが~)
千秋楽の客席と舞台は熱気もさることながら、大向こうもかなりひんぱんにかかり一体化された南座の舞台は役者とフアンとの思い出に残る舞台になった事だと思う(こうして歴史をつくっていくのかな)。
それにしても歌舞伎の昼夜はきついよ~若いときなら良いけど老齢の身にはねぇ~
お弁当も飽きたので行きつけのお蕎麦屋さんでビールと蕎麦を
”腹がへっては戦が出来ない”って感じですよ。
歌舞伎座は四月で取り壊されるようだけど(もちろん新しくはなるらしが)、新しくなった小屋で拝見できる事を楽しみにしているからね。素人目が感じた事
先ずは「双蝶々曲輪日記・角力場」のつっころばしと言われる若旦那・山崎屋与五郎役の亀治郎(この他に放駒長吉役と二役)は上方の形で見せた。
与五郎が贔屓の長五郎(獅童)を茶店の主人に私も”日本一”と思っていると褒め称えられ、嬉しくなった与五郎が身につけている金目の物を与えると言う花道での下り、結構あっさりとしていた事がとても良かったように思ったし、台詞の語尾が上手(間が良い)。
獅童は長身を生かし大きな強そうな感じは実にいいと思う(博多座で違う場面を観てきたばかり)二人ともふとんを入れて体は大きくしていたが手と足は隠せないな~
次はお家芸「曽根崎心中」は親子での(翫雀、壱太郎)初挑戦。
父親の胸を借りての奮闘振り、これから先が楽しみかな。
昼の部の最後は舞踊「連獅子」。親獅子を獅童、子獅子を松也。まだまだ踊りは未熟だが見応えのある二人。
毛振りも楽日は100回くらいまわしていて客席は大興奮!だけど毛振りは如何に綺麗に回すのが肝心なので回数はね~とも思うが。(若いから体力あって頼もしい!)
夜の部「加賀見山再岩藤」猿之助の演出で猿之助十八番のものを甥の亀治郎が取り組む。きゃしゃな体からあふれ出るエネルギーは、半端じゃない。
善、悪七役を演じ客席を魅了した。どの役も力抜くことなく時には上品に、リアルに、面白く、悲しく、可愛くそして恐ろしく初挑戦した演目は正に澤瀉屋の後を背負うであろう亀治郎にふさわしいものであった様に思う。
亀治郎がふわふわと花の山の場はお茶目なところを除かせていたのが印象的。
又、この演目を助ける獅童、松也、男女蔵、亀鶴、翫雀、壱太郎そして笑三郎
お琴や歌を披露した吉太郎の達者には驚いた。(もちろん裏方や立ち回りの役者も)