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今回は、ズベズダのボーイング787-9を作ります。
飛行機プラモデルの中でも旅客機というジャンルがあり、古今東西のキットが出てきましたが、軍用機ほどのペースやボリュームではありません。そんな中でこの世で最も現用機の旅客機プラモデルを精力的に開発しているのがロシアのズベズダです。ボーイングやエアバスはもちろん、ロシア製旅客機も多く発売しています。注目のメーカーに違いないですが、プーチンが下手こいたので今はズベズダ製品が入ってくることはありません。この先どうなるんでしょ。
話を戻して787-9です。名作と言われるキットです。作るのが楽しみです。
キットではボーイングのハウスカラーを作れるようになっていますが、私はサードパーティのデカールを使用してシンガポールのLCCスクート航空の機材を作ります。
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成形品確認です。長胴型の-9型なので長いです。ゲートが胴体下面に切られているのがうれしいです。
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エンジン部品です。
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ズベズダ787の白眉な部品はターボファンエンジンのファン部品です。ほとんど全ての他メーカーは、このファンを円盤状に一体化した形状の部品にします。
しかしズベズダのそれは、ファン部品の形状を1枚ずつ再現しています。ファンの羽は枚数が多く1点の部品では成形できないので、2つに分割しているところに執念を感じます。
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主翼です。ちなみにズベズダの成形品の特徴として表面が梨地になっています。軍用機だと問題ないんでしょうが、つやあり仕上げをすることが一般的な旅客機では不利です。
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風防です。窓は透明のガラス部品があるタイプです。
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これがスクートのデカールです。アスケンシオというメーカーの物を取り寄せました。オレンジの発色がいまいちなこと以外は、使えると思います。
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側面の窓ガラス(本当はアクリルでしょうけど)は活かします。ガラス部品は胴体の内側にはめ殺しで、後ハメできませんので、マスキングゾルで覆い後の塗装に備えます。
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ガラス部品を固定します。後で外れないようにテープで抑えておきます。
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仮組みします。いやこれは大きいですね。ちなみに、飛行形態で完成させます。
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結局梨地のまま塗装することにします。あと、主翼に見過ごせないヒケが出ていたので、パテで埋めておきました。
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アンテナなどを植え込みます。
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ファンブレードを塗装します。ハブのぐるぐるのデカールがついているのが嬉しい。
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完成したファンです。この高密度と緻密さは他のキットでは出せない印象です。素晴らしいです。
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エンジンのコーンは、少し青焼きを入れてあります。ここらへんは、めずらしく実機の写真を観察して再現しています。
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白を塗装しました。とにかく面積が広いので大変です。787は主翼も白塗装なので見た目が大味になりがち・・・。
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アクセントカラーのオレンジを塗ります。左右対称に塗り分けないといけないので、むずいです。
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デカールも貼ります。できるだけ近い色を用意したつもりでしたが、やっぱり完全には合わないです。
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エンジンも組み立てます。やはりエンジンは出色の出来です。
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完成しました。なにしろ1/144なので大きいです。
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ここが真骨頂でしょう。ファンブレードを1枚ずつ分けたので、エンジンの向こう側が透けて見えるのです。ファンブレード先端とエンジンナセル内径にわずかな隙間があるのにも注目です。
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垂直尾翼のSCOOTロゴは、白地のデカールの上に黒縁のデカールを重ねるので、難しい局面でしたがなんとか処理できました。
キットの出来はやはり秀逸なものでした。今は入手困難なキットですが、また機会があれば作りたいです。
完成品はギャラリーにて。
<使用塗料>
機体:GX1クールホワイト
オレンジ帯:BR04ゴールデンイエロー
主翼前縁:LP38フラットアルミ
エンジン:C104ガンクローム
ファンブレード:LP3フラットブラック
エンジンフェンス:H18黒鉄色
台座:C131赤褐色
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