黒鉄重工

プラモ製作、旅行記執筆をやっています
同人誌通販始めましたhttps://603kurogane.booth.pm/

バンクーバーの保存鉄道の旅 その4【2016/5/21】

2020-06-11 23:44:53 | 旅行・イベント記
フレーザーバレー保存鉄道の車庫を見学中ですが、ここで1225号の列車の2便目が駅に戻ってくる時間になったので、見学を一時中断して到着を出迎えることに。


クローバーデール駅(Cloverdale)に到着する1225号。クローバーデール駅はBCER時代に実際に存在した駅です。ただし駅舎は復元で、建っている場所も現役時代とは異なっています。


インターアーバンいいですねぇ。
意外と側窓の天地が大きいのですね。というか側面はほぼ窓しか無いじゃんっていう。

1225号は1913年製造、1958年2月末廃車。廃車後はカリフォルニア州のオレンジエンパイア鉄道博物館で保存。ここ、2ヶ月前に行った博物館です。インターアーバンの保存に自信ニキなので、その関係で取得したんでしょうかね。
で、2005年にバンクーバーへ里帰りして動態保存されています。


手前に咲いている花✿。


前回見た1207号。1225号とは細かいところが異なります。



こっちは架台に乗っかっている1304号。これも1225号とも1207号とも違う車体です。個体差多い・・・。
1304号は1911年自社工場製。1945年9月に走行中に火災に遭って車体を焼失。しかし1946年1月に車体を再製作して復活したそうな。(自称)北米で最後に製作された木造インターアーバンという称号を持っています。
1955年に廃車後、オレゴン州の保存鉄道に払い下げられまして、2012年に里帰りしてきたそうな。目下復元作業中です。


架台は人が入り込める高さがあって、台枠の補修ができるようになっています。つよい。


工具がたくさん。
壁に貼ってある看板は保存鉄道のスポンサーとか寄付者とかの名前が書かれています。安全綱領みたいなのは見当たりませんでした。


1304号も車内に入れます。
デッキには車内の電気暖房のスイッチがありにけり。


車内はがらんどうでした。


がらんどう。


電車3台分格納できる車庫。天井もたっぷりありますよ。


ここにも作業台。ちなみにこんなところでマキタ(Makita Canada)の名前を見ることになるとは思わなかったです。


架台もありますが、車体を補修するための足場も組まれているという。


車体外観の復元はほぼ終わっている感じ。あとは細かい表記類を書き込めば・・・というところだと思います。


1207号を正面から。なお、弊サークル同人誌の表紙です。



アップの写真。


外には1304号が履いていただろう台車が分解された状態で転がっていました。これも整備中のようです。


電動台車の車輪。


相方の台車。電動機が外された状態です。親近感ある~。


台車の上面を見ることもそうないですよ。


トラックモバイル(Trackmobile)という軌陸車ですが、ちょっと変わった車種。


道路用車輪と軌道用車輪が垂直に配置されているので道路と軌道では進行方向が90度変わるのだ。


後ろにはアントみたいな小型モーターカーと腕木式信号機がトレーラーに乗っかっていました。


インターアーバン電車と電気機関車に使われていた電動機。電車と機関車で同じ型式を使っていたのですね。歯車比で性能に差をつけていたのかも。しかしこんな地面に直置きして大丈夫でしょうか?


これもスピーダーです。後ろには手作りの客車も。


これにお客を乗せて走らせることもあります。線路の先は、1225号が走る線路へと繋がっています。本線へ接続するまでの引込線内くらいまでは走るんじゃないでしょうか?知らんけど。


1225号の3便目が出発したのを確認したら、ここから撤収します。
大変気に入ったので僅かばかりですが募金箱へお金を寄付していきました。


フレーザーバレー保存鉄道は想像以上の中身の濃さを持つ保存会でした。蒸気機関車の保存鉄道は数あれどインターアーバンという北米が発祥の鉄道形態を今に伝える保存鉄道は相対的に少ないです。蒸気機関車の方が衆目を集めやすく、転じて運営資金が調達しやすいという構図は、北米でも同様のようです。
インターアーバンに乗車出来るのはもちろん、復元作業の現場を間近で見られるのも特徴でしょう。車庫の中まで入れてくれるというのは一般的ではないです。

フレーザーバレー保存鉄道はバンクーバーのダウンタウンから日帰りで訪れることの出来る保存鉄道です。トランスリンクの路線バスでも無理なく行くことができます。もちろん駐車場完備なので自家用車やレンタカーでもOK。大都市近郊にこれだけの保存鉄道があるのは貴重なので、ぜひ行ってみてください。

というところで今日はここまで。



バンクーバーの保存鉄道の旅 その3【2016/5/21】

2020-06-10 22:24:48 | 旅行・イベント記
バンクーバー南部の町サレーにあるBC電気鉄道 (British Columbia Electric Railway; BCER) 保存鉄道「フレーザーバレー保存鉄道」には整備用の車庫があります。列車運行日は整備作業はしないのでしょう、作業はなく車庫内が一般公開されているので、電車に乗車後は寄ってみるとよいでしょう。
印象としては、真新しい車庫でとても整った環境に見えました。羨ましい・・・。

ところでBC電鉄について説明がまだだったので、ここで軽くしておきましょう。
BC電鉄は電力会社のBC電力 (BC Electric→現BCハイドロ)の子会社で、バンクーバーとビクトリアでインターアーバン、路面電車、トロリーバス等を運行する会社でした。
これらの路線網は元々1890年に3社の私鉄が立ち上げましたが、その後の不況で3社とも立ち行かなくなってしまったので、1895年に統合され1897年にBC電鉄に改組しました。

20世紀に入ると毎度おなじみモータリゼーションとそれに伴う路線バス転換がやってきてインターアーバン大絶滅時代が到来します。とはいえBC電鉄は比較的持ち堪えたほうで、1950年に末端区間が廃止されたのを皮切りに段階的に1958年2月末で全線廃止となりました。
ただし線路はいわば地方私鉄と呼ぶべきショートラインのサザンレイルウェイ・オブ・ブリティッシュコロンビアという貨物鉄道に払い下げられて現在も現役です。加えて、一部区間の敷地は高架鉄道のスカイトレインに転用されています。

といった具合です。電車は7台程度の現存が確認されています。廃線時に民間へ払い下げられたものを近年になって保存会が買い戻したりする動きがいくつかあったようです。意外とそういうもんですよね。
ちなみに路面電車も数台現存するようで。


とりあえず外にある保存車を見てみます。これはスピーダー(Speeder)といういわゆる保線用の小型モーターカー。詰め込めば8人くらい乗れそうな大きさです。
これはBC電鉄由来の車両というわけではなさそう。そして実は現役なんじゃないか・・・?


地味に両運転台です。しかもとても視界が良さそう。


961号機電気機関車。1912年アルコ製です。元々はアメリカ・オレゴン州ポートランドのオレゴン電気鉄道(Oregon Electric Railway)の機関車で、1946年6月6日にBC電鉄へ譲渡されてきたそうな。
電気鉄道ですので機関車も電気です。貨物列車の牽引に使われていました。
BC電鉄内完結の貨物列車というよりは、カナディアンナショナルやカナディアンパシフィックといった他路線を直通する貨車をBC電鉄内で牽引していたんじゃないかとも思えますが、これは確認できず。

車体は典型的凸型電気機関車です。まあ当然ですがその昔日本がアメリカから輸入していた凸型電気機関車と似ていて、他人とは思えない親近感があります(ただアルコ製凸型電気機関車の輸入例はたぶん無かったと思いますが・・・)。唯一、前面排障器だけはアメリカらしさを主張するパーツです。
集電は電車と同じで集電ポールを使います。貨車入換の時は進行方向を頻繁に変えますから、いちいちポールの向きを変えてやるのがとても面倒だったんじゃないかなぁと想像します。
ちなみに凸型電気機関車は英語でいうと"Steeple cab"と言います。steepleというのは尖塔という意味なので尖塔型機関車と直訳できますが、尖塔というには尖り具合が足りないような・・・。その点凸型電気機関車というのは的を得た表現でとても秀逸です。


台車。典型的ボールドウィン台車っぽいイコライザー式ボギー台車ですな。日本的に言うと日車D台車に近い構成。
ぱっと見電車用っぽくて、なんだか電気機関車っぽくないです。諸元表に拠ればC80型という台車で、車軸の軸箱の蓋に"NATIONAL FLEXO-4 AAR-1943"と書かれていますが、詳細不明。
台車と車体が鎖で繋がれているのは、脱線した時に両者がバイバイしないように繋ぎ止めておくもの。そんなにしょっちゅう脱線してたんか・・・?昔からの慣習が残っているだけか?


日本人の鉄道オタクは物珍しいのか途中からボランティアのおじいちゃんが案内してくれて、軸箱の中を見せてくれました。
静態保存車でここが簡単に開くものは多くはないよ。車軸を油を染み込ませた毛糸と接させて過熱を防ぐやつ。ころ軸受でない昔ながらの構造です。車軸が意外ときれいなのねというのと、刻印が消しては彫られを繰り返されていて訳わからんのがなんとも。


やけにスポーク本数の多い車輪。初めて見た。


もっと奥を見てみる。やはり吊り掛け駆動方式ですね~。
なおボランティアのおじいちゃんは「この日本人どこ見とるん・・・」みたいな顔をしていました。自分も普段ここまで入るこむことはあまりない。
モーターはゼネラルエレクトリック製212A型190馬力を4つ。


車内も見せてくれました。キャブの中央に鎮座しているのが電流の伝送装置。


運転台。
壁の用箋挟には詳細な諸元が書かれていますが、ここに取り上げるほどではないんで備忘録的にこういうのがあるよと書き記すだけにしておきます。運転台の制御機器、ブレーキバルブ、コンプレッサー、ギヤ比等々・・・。


マスコン。日本のそれと似ていますね。


ブレーキハンドル。2本付いていて、上が独立弁ブレーキ(Independent Brake)、下が自動弁ブレーキ(Automatic Brake)。独立弁は機関車単体、自動弁は貨車も含めた列車全体に制動を掛けます。
これも日本のそれと同じです。現代に至る電気機関車の運転機器構成はアメリカ型の影響を受けていることが改めて分かります。当時のヨーロッパ方面の電気機関車はよく分からんですが・・・。


何かあっただろう空間。


ボンネット部の中は抵抗器がたくさん。
961号機は以上。


車庫の中に入ります。車庫の一角には作業部屋があって、工具がたくさん。作業机もあって、小物の復元作業なんかに使っていると思われ。いい環境だ。
なお、さすがにこれだけの設備をボランティアの自己資金で揃えるのはいくらなんでも難しいです。実際にはスポンサーからの援助を受けています。


次は車庫の中のBC電鉄1207号を見てみます。
後で見ますが、さっきの1225号とは実は少し違う車両です。パッと見似ていますけどね。


イコライザー台車。ただしいわゆるボールドウィン台車とはちょっと違う印象。



1207号の車内。1225号と同じラタン生地の転換クロスシート。
ちなみに1207号は1905年にニューウェストミンスターの自社工場で製造されたんですが、新製当時は車体が異なっていました。現在の姿は車体更新を受けたものということです。なお廃車はBC電鉄廃線と同じ1958年。


転換クロッスィー。


こっちは喫煙席。ちょっとこの椅子は人権への配慮が無いでしょ・・・。


喫煙席表示。
額縁のNO SMOKING表示は路面電車とバスでの禁煙を周知するためのものです。


運転台は似たような配置。


マスコン制御器はカナディアン・ゼネラルエレクトリック製。GEのカナダ法人です。主電動機がGE製なのでその流れでしょう。なお電動機は75馬力、電圧600Vです。

ついでなんでこの1207号の諸元をメモ程度に少し書いておくと、車体長15.3m (50ft 40in)、重量32.5t (71,550lbs)。
車体は木造で、禁煙席32席、喫煙席24席。
1207号は1958年2月28日の廃車後、ワシントン州の個人に引き取られて保存され、1989年にバンクーバーへ里帰り、その後復元工事が行われて1992年に完了しています。今は静態保存車です。


手ブレーキがあるんだ。
なお左で見切れているのが案内してくれたボランティアおじいちゃん。この蛍光オレンジジャケットは保存鉄道ボランティアの共通装備みたいなところがあって、だいたいどこでも着用しているような印象。日本の保存鉄道にもいかがでしょうか?


左が電動発電機(MG)のスイッチ。右が制御器のリセットスイッチ。



車内全景。非常にノスタルジックで良いです。

というところで今日はここまで。



【1/72】彗星一二型 エリート興行所属機【ギャラリー】

2020-06-08 21:22:20 | 模型ギャラリー
キット:1/72 「荒野のコトブキ飛行隊」 彗星エリート興業所属機仕様(プラッツ)
仕 様:彗星エリート興業所属機(第7話仕様)
製作記はありません。

「荒野のコトブキ飛行隊」から彗星エリート興行所属機です。劇中に登場する空賊(空賊とは言っていない)では珍しく名有りキャラがいたのでキット化されました(敵役の空賊に基本的に名有りキャラがいなかったのはアニメ的に失敗だったと思うんですよね)。
空賊の機体のキットは買うことはなかったんですが(名有りキャラがいないので感情移入もないし機体自体もそんなでもない)、これは名有りキャラがいたのと真っ赤な機体と紅白ストライプがかっこよかったので、買って作りました。元ネタはドイツ空軍のこういう敵味方識別塗装だと思います。

キットの販売はプラッツからですが、成形品はFトイズのフルアクションシリーズの彗星ですね。なので主脚、動翼、風防が可動します。また、液冷エンジン再現で、カウルを着脱できます。それでいて外観は損ねていません。こういうのも面白いです。
元々食玩として売られている成形品ですから組み立ては楽だし、精度も良いと思います。形状が全体的にもっさりしているのが玉に瑕ですが、まあ食玩だしなと。


スマートな液冷機だからかこういう派手な塗装が似合う気がします。
なお、一応第7話「ナサリンの1ポンド硬貨」仕様で作ってありますので、胴体の爆弾倉に増槽を改造して作った即席爆弾を無理やり取り付けてあります。爆弾倉に収まっていないのは劇中でもそうだった仕様です。仕様。でも爆弾倉の蓋は撤去されていたかもしれない・・・。この増槽はキット付属のものを流用しましたよん。


そこそこ汚しました。








以上、彗星一二型エリート興行所属機でした。

<使用塗料>
機体赤:UG12・MSサザビーレッド
機体黒:N12つや消しブラック
機内:C126コックピット色(三菱)
エンジン:C28黒鉄色
脚庫:H63青竹色
タイヤ:N77タイヤブラック
プロペラスピナー:H4イエロー
増槽(爆弾):H22グレー

ウェザリング:C55カーキ、H79サンドイエロー
排気汚れ:C40ジャーマングレー

「ちきゅう」を見に行く【2017/12/23】

2020-06-07 20:02:51 | 日常記
2017年12月23日。
清水港にて地球深部探査船「ちきゅう」が応募者限定で一般公開されるとのことで、見てきました。ただし船内見学の応募は忘れていましてー・・・。なので外から見るだけです。
とりあえず日の出埠頭の近くの駐車場に車を駐めましたが、既に象徴的な櫓が存在感を出しています。


高い!
大型船を見た時の第一印象が、でかい、広い、壁だ、というのは今までありましたが高いというのは初めてかしら。
「ちきゅう」は、人類が未だ到達したことのないマントルへの大深度掘削を可能にする巨大掘削機(ライザー掘削装置というそうな)を備えた科学調査船です。あの背の高い櫓の中にそれが収まっているのです。
「ちきゅう」は清水港を母港にしているので、清水港を通ると時々停泊しているところを見ます。夜間、新東名高速道路の新清水JCT~清水JCTの連絡道路を走っていると興津埠頭に停泊している櫓を点灯した「ちきゅう」が見れたりして、あれはきれいです。


物資積み下ろし用のクレーンですね。両舷に付いています。





お尻。なんだかタライみたいな船体ですね。安定性高そう。赤いのは煙突で、機関は後ろに配置されているのね。


船体表記。本籍は横須賀?


櫓が高い。あの中で掘削装置を次々と組み立てながら海底を掘っていくんだそうな。





船首形状も丸っぽくて、やっぱりタライみたいな船だなと。
船首側にヘリポートがありにけり。船尾は機関室があるし、航行中だと櫓の後流で気流乱れとかもあるのかもしれん。
艦橋はヘリポートの下に見えます。視界良くなさそう。


全体。





駿河湾フェリーと。

以上、おしまい。

E31形大鉄デビュー列車を撮影【2017/10/15】

2020-06-05 23:59:30 | 鉄道撮影記
2017年10月15日。
この日は大井川鉄道へ。新型電気機関車E31形がついに営業運転を始めるのです。2010年に西武鉄道から購入してから早7年・・・長かったですね。2アージュ以上経っているよ。
とりあえずは新金谷駅へ。


いぶき501。E31形に置き換えられる予定・・・と思っていたんですが、いつの間にかそういう話は無くなっていた模様。



入換中のE10形2号機。これもE31形で置き換えられる予定だったらしいですが・・・。


E31形がやって来ました。


西武鉄道が所有していたE31形4機のうち、大井川鉄道はE32号機~E34号機の3機を購入しました。トップナンバーのE31号機は西武鉄道が静態保存しています。
購入してしばらくは千頭駅で3機まとめて留置される日々が続いていつ動き始めるんだろうとやきもきさせていました。ここ数年は新金谷駅に下ったり家山駅にほっぽりだされたり鉄道イベントで動いてみせたり健在ぶりを見せていました。
で、今日はまずE34号機が営業運転に就きます。


客車と連結して列車の組成完了。今日は営業開始記念の団体列車として大鉄がツアーを企画したもの。私は、今年はじめに21001系の団体列車に乗ったこともあってこれは応募しないで撮影に徹することにします。
E31形は塗装こそ派手ですが、車体外観はミニEF65形とも言うべき国鉄型スタイルで、結構好ましいです。前面にはヘッドマーク付きです。これは西武鉄道引退時に掲げられていたのを模したデザインですね。

この後は自動車で新金谷駅を離れて撮影地点へ移動します。


神尾~福用間の福用駅手前で撮影。やや遠巻きの位置から撮影。手前に写っている人間は撮り鉄。
茶色の旧型客車と派手なE31形との色合いは気になっていましたが、そんなに悪くないですね。
客車はオハフ33-215+オハ35-149+スイテ82-1。


後追い。今日は雨だけど結構展望車の外に人が立っています。後ろ向きなら案外濡れないのかも。


列車は家山駅で長時間停車するので、そのスキに追い抜きます。次は塩郷~下泉間の塩郷寄りで撮影。
手始めに16000系上り列車の後追いをば。


E34が通過。いいんじゃないでしょうか。


次は定期のSL急行を撮影するため地名駅まで南下。ちょうど21001系の下り列車が通過。


地名~川根温泉笹間渡間の上り勾配を登りきった地点でSL急行101レを撮影しました。機関車はC10形8号機です。上り勾配+雨で煙が多いのが嬉しかったところ。


さらに家山まで南下。家山駅の南にある桜トンネルのさくら茶屋でお昼ごはんにします。雨で寒いのでここは天ぷらそばを。温まってうみゃーでした。


E34の上りは家山川橋梁で撮ることに。21001系の上り列車で練習。


E34が来ました。復路はヘッドマーク無しなのか・・・。簡単に取り外しできる構造ではなさそう。


超無難なカットで締め。


新金谷駅へ戻ってきました。E31列車は到着後に駅構内で撮影会が開かれましたが、部外者からは見えないようになっているので撮影不可。まあ当然なので。
代わりに16000系(16002F)が鉄道むすめの井川ちしろのヘッドマークを付けていたので撮影。



こんな感じでした。


たぶんE33号機。後にこれも営業運転に就きます。


4台のうち3台までお色直ししてそこから中断してしまった14系。2020年の現在も特に見える進展は無いんですけど、我々には気長に待つしかなさそうです。

これで今日はおしまい

静鉄1000系を引退イベントで観察【2017/10/14】

2020-06-04 23:31:40 | 鉄道撮影記
2017年10月14日。
A3000形2編成に置き換えられて廃車になった1000系1002Fおよび1004Fを解体前に一般公開する催しが長沼工場で開かれました。あいにくの雨でしたが行ってきました。


1000系で初の廃車解体になる2編成。まずはお疲れさまでしたというところです。


ヘッドマークの乱れ打ちみたいな様相でした。


ダブル急行板。矩形のヘッドマークを付けた走行写真はついぞ収められそうにないかもしれません。


近年は勢力減少が進行しているのもあって趣味的にも価値が上がってきたと思っている、コルゲート付きの初期オールステンレス車。やはりこのコルゲートが良いのです。この先静態保存車が出てきたら御の字ですね。
10年前は日本で指折りの趣味的につまらない鉄道だったと思いますが、ここ数年は引退のたびにオタクが湧いてくる程度には注目されています。あれは単に引退する電車に群がるイナゴなんでしょうけど。


こっちはサスティナ車体のA3000形。今日は体験運転に使われています。最新型電車を運転できるのはちょっと魅力。


車庫。これも味のある建物なんですよね。


よきかな。


解体前に抜き取った部品は販売されていました。


1000系は実は編成がバラされていました。


Nice corrugation.


製造銘板。


クハ1502妻面。


車内の外せる部品は外した感じ。そして部品即売会へ。


今日は車庫に鎮座しているデワ1。


車輪とかパンタグラフの摺板とかハシゴとか・・・。


庫内の1000系。いい雰囲気。普段の公開イベントではこの位置から見れることはそんなに無かったと思います。


ええですの。


雨だったので、長沼工場だけ見学してソッコーでお家に帰りました。おしまい。

バンクーバーの保存鉄道の旅 その2【2016/5/21】

2020-06-01 20:49:32 | 旅行・イベント記
バンクーバー南部の街サレーにある保存鉄道「フレーザーバレー保存鉄道」にやってきてそこの運行する列車に乗車します。
手前側の扉から乗車します。進行方向は奥側です。
ところでこれは電車なのですが、上を見てみると架線が張られていません。しかしここから見る限りディーゼル機関車が連結されている様子もありません。これの走行方式は以外な方法が採られていることが保存列車の降車後に判明します。


車内は盛況です。ほぼ満席でした。インターアーバン電車なのでロングシートの通勤仕様を想像していましたが、なんと転換クロスシート(車端部ロングシート)でした。しかし2人掛け座席は現代の基準で見ると小さめ。
インターアーバンは大雑把に言えば都市間を結ぶ電気鉄道で、北米各地の都市で19世紀末から20世紀なかばまで存在した交通手段です。距離にして数十kmの路線が多かった模様。有名なのはロサンゼルスのパシフィック電鉄ですかね。


この電車、単車ですが車内に間仕切りがあって、喫煙室と禁煙室が分離されています。このBC電鉄ことBCER1225は1912年製ですが、当時から分煙意識があったとは驚きです。後年改造されたか、元々は1等/2等合造車だった可能性もありますが。
私が座ったのは喫煙室です。現在では全車禁煙になっています。座席割合は喫煙:禁煙=1:2くらいです。
座席も喫煙席と禁煙席とでは種類が違っていて、喫煙席は木の板のクロスシートですが禁煙席はバスケット柄のクロスシートになっています。

さて11時になるとBCER1225が発車しました。電車の床下からは重厚な吊り掛けモーター音が響いてきます。なんとモーターで自走しているのです。驚いたと同時に自走方式が気になります。
電車は東向きに走りながら小さな貨物ヤードの脇を通ると本線上に転線し、一旦停車。ここで方向転換するようです。なんだ、1km弱くらい走ってここが折り返し地点か。カナダにしちゃ短めなのかなと思いました。
しかし違いました。また駅に戻るのではなく、分岐器を転換して実際の貨物線の本線を走り出したのです。保存鉄道が現役の貨物線を走るのも感激ですが、この線路は元々はBC電鉄のフレーザーバレー線だったところなので、かつての営業線を走っているのも萌ポイントです。


運行範囲を地図上に記すとこんな感じです。フレーザーバレー保存鉄道の乗降場は貨物線の引込線のようなところにあり、まずはそこから貨物線本線に出てくる格好になります。そこから西へ向きを変えて走行し、州道10号線を踏切で渡り、旧サリバン駅まで走ったところが折り返し地点となります。往路と復路は同じ経路です。片道の走行距離は約7kmで、長いですよね。乗車時間は往復1時間とたっぷりあります。


乗車中の見せ場、州道10号線の踏切の通過です。
ちなみにカナダの道路では踏切通過時に自動車を一時停止させる必要は無いので、幹線道路に踏切があろうが道路が詰まることは無いです。


先頭はトラクターとピックアップでした。
運転手も、貨物列車と鉢合わせかよと悪態をついたと思ったらやって来たのはヨタヨタ走る単行電車なので少し驚いたかもしれません。電車の写真を撮っている運転手もいましたね。


いやこれはいいね。
この後は折り返し地点の旧サリバン駅まで走行。


車内にも慣れてきたので各部の観察でも。
これは運転台。マスコンとブレーキなんてのは、日本のそれとそっくりな形状ですね。
日本の鉄道はイギリスを範に取ったのはご存知の通りですが、電車や電気機関車に関してはアメリカの影響を強く受けている部分が見受けられます。現代からは想像しづらいですが、昔のアメリカは電気鉄道先進国の一面も持っていたのですよ・・・。この運転台機器もそれと無関係というわけではないでしょう。


運転台の天井。日本でも見覚えのあるような部品もあって、妙な親近感があります。
吊り下がっている白い紐は呼び鈴の紐でしょう。


車内広告は当時物の復元と思われ。


帰ってきました。駅に到着する直前に通る引込線のところから見える貨物ヤード。コンテナの荷役場っぽいです。黒い入換機関車もいますね。

このヤードを過ぎると駅に到着して終了です。
北米の鉄道の一分野とも言えるインターアーバンに1時間近くも乗れたのは良い体験でした。


駅に到着して1225号の旅は終わり。降り際に座席を撮影していきます。これは喫煙席の木の板の座席。この通り転換クロスシートです。現代人が2人並んで腰掛けるにはやや窮屈です。



こっちはバスケット生地の禁煙席。こちらはなんだかクッションが入っていそう。


駅舎内の資料を見てみる。マーポール駅の時刻表です。いつの時刻表なのか分からないのが残念でありますが。
マーポール駅はルルアイランド線とウェストミンスター・エバーン線が乗り入れる駅で、ルルアイランド線はスティーブストン方面が下り、バンクーバー方面が上り、ウェストミンスター・エバーン線は当駅が起点で、ニューウェストミンスター方面が下りです。
基本的に30分間隔の運転で、当時としても近郊電車としては普段遣い出来る設定だと思います。ニューウェストミンスター方面は1~2時間間隔ですが、これは支線ですかね?
終電の遅さが際立っていて、スティーブストン方面は午前1時30分、バンクーバー方面は2時30分という東京もビックリの時刻です。この設定にはどういう背景があったのか気になりますが、調べる術無し・・・。

ちなみにBC電鉄の路線図はこのサイトが分かりやすいので、参考にしてみてください。マーポール駅は現在のバンクーバー空港の近くにあるよ。


1923年当時の写真。サリバン駅に到着する列車です。1700号を先頭にした4両編成で、1700号は荷物車ですね。
ところで1両目と2両目はよく見ると集電ポールを上げていないんですけど、どういうこっちゃ?3~4両目は不鮮明でよく確認できず。


さて冒頭の疑問の答えです。無架線の線路を走るBCER1225電車はどうやって自走しているのか?正解は、発電機を載せた台車を連結してそこから給電して走る、でした。
1225号の前に連結されているのがいわば発電車です。おそらく手作りと思われる台車の上にそこそこの大きさのする発電機を載っけています。しかも、前照灯、ディッチライト、尾灯も備えていて、本線走行できる仕様です。発電機自体も1225号と合わせた塗装になっていて、雰囲気を大きく損なわない工夫がされています。
発電機で発電した電気は配線を通って1225号に伝わり、モーターや照明等に使われます。連結器はアダプターを介した特殊な形状になっています(これも手作りか)。
これの利点は、1225号の走行機器が原型を保たれるという点でしょう。発電機との配線工事程度の改造で済むと思われます。似たようなアプローチに京都市にある蓄電池で走行する京都市電がありますが、1225号は電源を外部搭載しているので資料性はより高いと言えます。これは上手いことを考えたなと思います。


12時半になると2便目の列車が出発です。


後追い。こちらから見る分には普通のインターアーバンの走行写真です。

というところで今日はここまで。