Tony Sings For Two/Tony Bennett
(Columbia CL1446)
(Columbia CL1446)
このコンビネーションには全く脱帽です。ラルフ・シャロンとベネットのボーカル。中でも最小のセット,即ちデュオのアルバムが最高です。もう,ベネットの作品は何度となくこのブログに登場しており,そのコメントの中には何度も名前が挙がったアルバムです。以前はウェブにアップしていたのですが,やはりブログでアップし皆様の率直な意見を頂ければと思いアップいたします。とにかくハードボイルドでテクニカルにも優れたベネットの絶頂期のボーカルに絡むシャロンのツボを得たバッキングはパーフェクトと言えますね。
演奏曲も知られたスタンダードが目白押しで,A-1の"I Didn't Know What Time it Was"でベネットの世界に惹き込まれることでしょう。インストでも知られるこの曲のボーカル解釈でも白眉とも言うべき快唱が聴かれます。続く"Bewitched"や御得意の"My Funny Valentine"でも好調なボーカル,シャロンのバッキングが光ります。サイドBの”Sleeping Bee"や"Where Or When"また"Just Friends"のボーカルも好きですね。米国のショップで10ドルしなかったアイテムですが,ジリパチのノイズを吹き飛ばすようなボーカルに感動すら覚えます。
コロンビア6eyeのモノラルオリジナルで、両者の音がとてもビビッドな録音で見事に再生されます。ベネットの中でも1-2を争う人気盤と思います。恋人を描いたカバーもなかなか秀逸です。