Con Alma/Ray Bryant
(Columbia CS8433)
(Columbia CS8433)
フィラデルフィアンとして有名なレイ・ブライアントは50年代から活躍する優秀なピアニストだと思います。先日の100fingersこそ来日しなかったですが、以前のこの興行には欠かせない大御所だったですし,他の興行でも来日が多いのでライブで聴かれた方も結構多いのではと推測いたします。フィリーのゴスペル教会での経験が色濃くのこるソウルフルでアーシーな左手と良く唄う右手を駆使したピアノスタイルは人気が高いですよね。ソロプレイも得意ですが,プレステッジ盤やシグナチャー盤などトリオスタイルのアルバムも良く聴かれていますよね。でも自分にとってのレイのトリオとなるとやっぱり本日アップのコロンビア盤に軍配が上がります。ジャズの聴き始めに購入して,レイと言うとこればっかり聴いてきた印象が強いです。
どうしてかって?それは,この日本人のリクエストに応えたのではとも思える選曲にあると思います。ジャズの聴き始めには,このような選曲はありがたいものですね。メンバーはレイのピアノにBill Lee, Arthur Harper(b), Mickey Roker(ds)のトリオです。選曲はサイドAがCON ALMA、MILESTONES、ILL WIND、NUTS AND BOLTS、サイドBがCUBANO CHANT、'ROUND MIDNIGHT、AUTUMN LEAVES、C JAM BLUESという名曲揃いです。ラテンタッチのCON ALMA、CUBANO CHANT、ミッキーのブラッシュワークにのってスピーディ名プレイに終始するMILESTONES、スタンダード集には欠かせない定番の'ROUND MIDNIGHT、AUTUMN LEAVES、得意のブルース,エリントンのC JAM BLUESとブライアントの魅力を凝縮させたような選曲で彼のプレイを堪能できます。アルバムの統一感では前述のプレステッジ盤やシグナチャー盤に劣るかも知れませんが,このアルバムはそう言った意味で思い入れが強い一枚です。ミッキー・ロッカーのサトルなドラミングも忘れてはならず,彼をDIGするにも格好のアルバムですね。
所有盤はコロンビア6eyeのステレオ盤です。こう言うのを最初に聴けば、ジャズピアノが絶対好きになる一枚だと思います。