LOVE IS THE ANSWER/Lita Roza
(London LL1605)
(London LL1605)
英国出身のシンガーでは、何といっても先日アップしたアニー・ロスやクレオ・レーンが有名ですが,本日アップのリタ・ローザも忘れるわけにはいかない魅力的なシンガーではないでしょうか。彼女のアルバムでは彼女の顔を大きくイラストで描いた”Between The Devil An The Deep Bleu Sea"が有名かもしれません。完全にピュアなアングロサクソンではないらしく,黒人の血が若干はいっているようです。甘いボーカルではありますが、ちょっぴりハスキーな声できらっと光るジャズ的センスで唄いきっています。彼女ならではの繊細な感情表現が楽しめる英ロンドン盤です。
演奏はストリングス入りのローランド・ショウのオケです。A面冒頭の”BEWITCHED"に始まり"FOOLS RUSH IN", "IT COULD HAPPEN TO YOU", "I SURRENDER DEAR", "I HAD THE CRAZIEST DREAM LAST NIGHT", そしてA面ラストの”THEY SAY IT'S WONDERFUL”と続くスタンダードに彼女のバラードに対する感情移入の素晴らしさが現れており,選曲の渋さもあって良いアルバムに仕上がっています。B面は、A面程の統一感には欠けますが、B面冒頭の"SONG FROM "MOULIN ROUGE""の原曲の美しい旋律をいかした歌唱でこのアルバムの白眉と思わせるボーカルを楽しむことができます。
はじめてこのアルバムの存在を知ったのは’93のSJ社の別冊”ジャズボーカル名曲名盤”の中に紹介された吉祥寺のおやじの”女性ボーカル溺愛コレクション”と言う記事でした。素晴らしいコーティングカバーでレトロな色調のカバーに惹かれたジャケ買いでしたが,分厚く重いフラットディスクの素晴らしい録音に感心したモノです。所有盤は英ロンドンのオリジナルモノラル盤と思います。