67camper's Blog

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白人版LH&R

2007-07-20 00:20:48 | jazz & vocal
The Group
(RCA LPM-2663)


 コーラスグループの厚いサウンドもたまにはいいモノです。ジャズ&ポップボーカルと言うとついつい白人美人シンガーばかりがもてはやされますが、たまには男性ボーカルやこう言ったコーラスグループのアルバムも良いものです。女性ばかりの~シスターズと言うのも当然人気が高いでしょうが,ランバート、ヘンドリックス&ロスのような男女混声コーラスもソプラノの女性とテノールの男性が入り交じり極めて女性コーラスと異なるサウンドが生まれ興味深いですよね。57年デビューのLH&Rは黒人のジョン・ヘンドリックスの存在が大きく,アーシーで器楽的なサウンドで人気が高かったですが,本日アップの「The Group」は62年デビューの白人ばかりの3人組で「白人版LH&R」の異名をとるグループです。より洗練されたスキャットとカウンターメロディを駆使したスピード感あふれるコーラスはなかなか聴きモノです。

 このアルバムは彼らのデビューアルバムであると同時に唯一の「The Group」名義のアルバムとして貴重で、ダウンビートで5つ星をもらった好アルバムです。メンバーはカナダ/トロント生まれのソプラノAnne Gable、セントルイス出身の1stテノール、Tom Kampman、シカゴ出身の2ndテノール、Larry Bensonの3人組です。アレンジは当時24才の若きドン・セベスキーがつとめ華麗なバッキングでもり立てます。サイドA冒頭の"IT DON'T MEAN A THING"からスィンギーでスピード感溢れるコーラスで気持ちが良いですね。A-2の"BUT BEAUTIFUL"のバラードへの対応も魅力です。またA-4の"SOMETHING'S COMING"の美しいメロディに乗ったコーラスも見事です。そして、サイドBの冒頭では、教会のベルを交えて,真骨頂とも言うべきカウンターメロディを駆使したコーラスで"GET ME TO THE CHURCH ON TIME"を聴かせます。このアルバム中の出色の出来と思われるトラックと思います。

 所有盤はRCAのモノラル盤です。こういう洗練されたコーラスもいいモノですよ!