Lambert, Hendricks and Ross sing Ellington
(Columbia CL1510)
たぶんジャズインストファンに最も人気がありポピュラーなコーラスがこの3人組でしょう。分厚いサウンド,器楽的なスキャットなどバップコーラスともいえるサウンドはおなじみですよね。ボストン出身のDave Lambert, オハイオ出身の黒人Jon Hendricks, そしてイングランド出身の紅一点Annie Rossの三人組です。コーラスを語る上では,絶対に避けて通れない男女混声,白黒混声チームです。ベイシーの曲をやったabc盤やパシフィックの名盤,そして連続して発表していったコロンビア盤,どれも駄作がなく一定の水準を保っています。アニーの退団後はヨランダ・ババンを加えてRCA等にも録音して行きますがやはり,このアニーが入ったLH&Rのコーラスが絶頂期です。本日のアップは有名なベイシーのカバー盤と対をなすと言っても良いエリントン曲集です。
バッキングはIke Isascs trioです。Ike Issacs(b), Gildo Mahornes(p), Jimmy Wormworth(ds)からなりプレステッジ盤やル・ジャズ・モーズで活躍したかくれた名手マホーネスの参加は嬉しいですね。A-1の"Cotton Tail"から彼らならではの楽しいコーラスが展開します。続く"All Too Soon"も良いですが、やっぱりB面が最高です。冒頭の”Things Ain't What They Used To Be","Midnight Indigo"、"What Am I Here For?", "In A Mellow Tone", "Caravan"と続く選曲、本家エリントン楽団に勝るとも劣らないドライブ感が得られますよ。
LH&Rのアルバムの中では結構マイナーなアルバムでしょうがなかなか味わい深い好盤と言えます。所有盤はコロンビア6eye, mono, オリジナル盤です。