2回試験開戦

2008-11-19 11:25:36 | 司法試験関連
和光では実務家法曹に向けて、最後の死闘が始まりました。みんな頑張って下さい!
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試験力

2008-11-19 01:34:34 | 司法試験関連
司法試験も所詮「資格試験」である。「試験対策」が必要なのは当然だ。しかし司法試験の場合、何故かこういう話になると、「テクニックに走ろうとしている、小手先で誤魔化そうとしている」、という話になってしまう。

ごく一部の非常に頭の良い人達には「無意識」のうちにできることが、大多数の受験生には「意識的に」やらないとできないだけの話であって、合格するために両者がやっていることは、実は全く同じである事に気がつかなければならない。

一部の人は、公法系の問題を見て、「無意識に」問題となっている架空の法令の仕組みをまず分析する事ができる。そういう思考回路が自然とできるのである。しかし、多くの受験生は、「まず規制の仕組みを分析せよ」という「試験対策」を事前に「意識的に」しておく必要がある。「無意識に」できないことは「意識的に」やらざるを得ないというだけであって、これを批判するのは筋違いである。皆が皆天賦の才の持ち主であるわけではない。これは立派な試験突破への努力である。

大体、新司法試験の問題が小手先のテクニックで何とかなるような甘い代物で無い事くらい誰にでも分かる話である。小手先のテクニックと試験に対応するための「スキル」は似て非なるものなのである。

一つ試して欲しい事がある。今から貴方には2時間の試験時間が与えられる。問題は第3回の公法系憲法だ。解答用紙は8枚。有斐閣判例六法が貸与される(判例つきだ!)。更に芦部憲法と4人組み憲法ⅠⅡも持ち込んでよいとする。さて、2時間後、合格答案を絶対に書けると言う人は何人いるだろうか。

恐らく合格答案を書けた人は、これらの持込が許可されなくても合格答案を書ける人達であろう。これらの書物が合格の要因となった可能性は低いはずだ。そしてかけない人は何を持ち込んでも書けないと思われる。

何が言いたいのかと言うと、知識量で決まる試験ではないということをまず認識して欲しいと言う事である。知識のある事を「前提」に、①問題文を分析する能力=読み方、②事実認定をする能力、③時間内に書き切る能力、が本番では問われているのである。これらの「スキル」を身に付けないことには中々受からない。そういう意味での「試験対策」は必要なのである。当たり前の事であろう。ガイダンスで伝えようとしていた事もこういうことである。

別の例で考えて見よう。貴方は未修者だとする。山口先生、井田先生、前田先生、西田先生、何でもよいから好きな刑法総論・各論の基本書を持ち込んでよいとしよう。さて、新司法試験の刑法の問題を解ききる自信が貴方はあるだろうか。
もし、貴方が合格答案を書けるとすれば、もはや私の話を聞いても意味はないだろう。何故なら貴方は私より遙かに頭がよく、このまま普通に勉強していけば確実に最上位で合格できる方だからだ。私から何も得るものはないだろうし何の心配も要らないと保証する。

そういう意味では、今年民事訴訟法の答案集だかノートだかを持ち込んで処分された受験生がいたようだが(4年間の受験禁止処分)、そもそも見当違いな事をしようとしていたと言える。恐らく持込がばれなくても、そのノートの類が合格を引き寄せる力になることは原始的になかったと思う。

「試験対策」は必要である。「法的実力」にプラスして、「試験力」も鍛えておかないといけないというだけの話である。
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三都物語

2008-11-18 00:59:23 | 雑感
24時20分、ただ今帰宅いたしますた!

土曜日は9時20分発ののぞみちゃんで、いざ行かん!京都。久し振りだよ京都、と言いたいところでしたが、京都駅では地上に出ることなく地下鉄へ移動し、京都校から大阪へ行く時も烏丸駅から移動したので、地上の京都はごく僅かしか見られませんでした(笑)。移動の関係もあり、京都では20分程度しか質問対応の時間が取れなくて申し訳ないことをしました。

夕方から大阪でガイダンス。こちらは45分程度質問時間が取れました。そのあとは大阪在住のローのクラスメートと串揚げ&麦酒で乾杯しました。色んな話ができて楽しかった。友達はいい。あんまり楽しいので、次の日の昼も一緒に飯を食おうということになりました。大阪駅対面のヨドバシの8階辺りの「風月」でお好み焼きを食べました。うーん、大阪だ!2時間くらい話をして別れたのですが、名古屋の移動までぽかーんと時間が空いてしまい、ヨドバシや書店をぐるぐる。やっぱりTV欲しいと思った。

夕方、名古屋へ新幹線で移動し、色んな情報を収集。そしてガイダンス。新幹線の時間もあって質問時間は30分でした。帰るときもドタバタして、10分でラーメンをかき込みましたが、味噌カツ食いたかった(笑)あ、ウイロウも。

そんな訳で、あっという間の「三都物語」でしたが、本当に行って良かった!まず熱気に触れることができたし、こちらの思いも伝えられたと思います。アンケートも嬉しい言葉を沢山頂きました!もっと沢山話したかったです。ガイダンスとしては3時間規模でも十分でしたねぇ。出席された方も、未修2年の方、来年4月にロー入学予定の方(各地方結構いた!)、学部1年生の方もいて、そうとう問題意識・危機意識があるな、と実感しました。サービスを提供する予備校サイドも、スピード感を持って顧客ニーズに応えていく覚悟が要ると思いました。スピードスピード。

今後も色んなガイダンス企画を考えて有意な情報発信をして行きたいと思います。

久し振りの新幹線、きゃーって感じでした。暫く見ないうちに細面になっちゃってさ。

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合格者を囲む会

2008-11-16 01:22:22 | 法科大学院関連
今日は、ロイヤルパークホテルで、三田法曹会主催の「合格者を囲む会」がありました。会自体は18時半開始でしたが、17時より希望者向けに就職説明会も開かれました。私も17時から参加。別に早くも転職希望っていうわけじゃないですよ(笑)。慶應ローではどういうフォローがあるのかお知らせできればいいなと思ってのぞいてみました。

18時半になり2階会場から3階へ移動し囲む会が始まりました。三田法曹会と法科大学院との共同開催ってことにはなっていますが、実際は法曹会の単独開催のようで、実務家の方ばかりでした。それでも合格者を含め、かなりの人でごった返しました。懐かしい顔ぶれ、夏の間ずっと見ていた顔ぶれなどどこを向いても話す相手がいてホームコートはいいですね(笑)

安西塾長もいらして、記念品を貰った後、全員が壇上で塾長と握手をしました。安西塾長は独特の雰囲気というかオーラがあります。祝辞を述べる前に、一言も喋らず壇上で普通に立っていたのですが、相当ざわついていた会場があっという間に静かになりました(笑)別に怒ったりしていたわけではないですよ。さすがトップの貫禄です。

こういう祝賀会というのは合格後の大きな楽しみの1つです。伊藤塾でもクルージングがありますが、是非来年皆さんも合格して参加して頂きたいと思います。遠慮なんか要らないですから是非来年一緒にクルージングしましょう!お楽しみ抽選会もありますし(笑)

塾のクルージングや、大学とローが異なれば両方の祝賀会にも出られますし、やはり祝賀会は合格を改めて実感するいい機会です。

お世話になった実務家の方に、残念だった人達をフォローアップする受け皿になるよう頑張って欲しいと励まされました。絶対修習にも行きなさいとも言われましたが(笑)ローの先生方は本当に卒業生の事を心配されています。最後に気合の入った1日でした。

さていよいよ名京阪です!
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初の名京阪遠征

2008-11-15 14:22:52 | 司法試験関連
明日はいよいよ関西です!

まず昼に京都校、夕方に大阪梅田校でガイダンスです!

京都は13時から14時半、大阪は16時半から18時です。内容は東京と同じですが、東京での結果を踏まえ内容に適宜反映させるつもりです。
大阪・京都は学生時代に春は毎年桜の写真を撮りに、秋は2年に1度紅葉の写真を撮りに行ったものです。実は随分久し振りなので仕事とは思えない喜びようです(笑)

名古屋は明後日月曜日の19時から20時半になります!

今からとっても楽しみです!
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日々を生きる

2008-11-15 02:09:10 | 雑感
最近TVを見なくなった。まぁ、帰宅時間が23時過ぎがスタンダードで、夜型なのでそのまま宵っ張り、4時過ぎに寝て、午前中に起きて渋谷へ、という生活パターンになっているので当然と言えば当然ですが。土曜のWOWOW海外ドラマだけになってきました。

講師業だけではなく、企画・制作も同じような比重で重要な役割を担っているのですが、仕事にアクセントがついていいですね。毎日講義準備だけ1日やっていたらまず飽きちゃいます(苦笑)。会議あり、プレゼンあり、緊急指令あり、パソコンと格闘ありと日々躍動感があって楽しいです。

反面、最近頭脳疲労が出てきました。実際肉体的には疲労は蓄積していないのですが(だるくなったりしない)、頭が睡眠を取りたがります。朝の寝起きが悪くなってきたので明らかです。肉体疲労だけなら、2,3時間睡眠でも飛び起きることができるんですけど、頭がだるい時は駄目ですね。この年で知恵熱が出ないように祈りたいです(笑)。

電車内では昔から読書か睡眠ですが、5年前に読んだマーケティングの本を読み直しています。アイディアが湧き出るきっかけになります。

とにかく毎日面白くて仕方がないです。皆さんも、合格後のやりたい仕事の具体的イメージを日々の勉強の推進力にすると良いと思います。「ああやりたい、こうなりたい」そういう具体的なイメージを持つべきだと思います。そのイメージを実現するための停止条件が新司法試験合格なんだと。突破すれば夢が実現するんだと、こういう思いが日々の単調かつ苦しい勉強に立ち向かうパワーになると思うのです。

それから他人に生活パターンの薀蓄垂れる資格はリアルにないんですが、一定のリズムで生活すべきだと思います。これは自分の反省を踏まえてのアドバイスですが、朝早く起きて、午前中から勉強し、という一定の生活リズムを作るのがベストです。自動的にスイッチが入るようにするわけです(イチローの生活パターンの話で一躍有名になりましたね)。

実際問題、朝型か夜型かはどちらでもいいのですが(塾長の本にもそんなことが書いてあったような)、どっちにしろ本試験までに朝型にしないといけないので夜型を選ぶ人はその点注意です。私はこれに相当苦労しました。


最近、野菜を意識的に沢山採る様にしていますが体の調子が俄然良くなってきました!
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コンセプト不明瞭

2008-11-14 00:09:48 | 司法試験関連
総額2兆円の定額給付金。なんだ、国が金をくれるのか。そりゃいいんですけど。

でもコンセプトが良く分からない。何をしたいのか、何をどうしたいのか。つまり、「総額2兆円の定額給付金」という手段を用いて、どういう効果=結果を狙っているのかが見えてこない。

景気対策→消費活動を活発化させる、だとは思うんだけれど、それなら一人当たり12000円じゃ何の効果もない。生活に苦しい人が1人1万2000円で何をするか。1日の食費代2000円で計算しても1週間もたない。それが1万2000円の限界だ。とても余分な消費に使われるお金足り得ない。万が一に備えて貯蓄に回されるだけだろう。

一人12000円あるから、今日は家族で豪勢に行こう、とでもなれば余剰消費が生まれて、経済活動が活発化される。貯め込まれたり、日常生活費に流用されたら何も変わらない。要するに「無駄遣い」が起きなければ起爆剤にならない。

従って今回の経済対策は、「2兆円ばら撒き」で終るのが目に見えている。自民党の選挙に向けてのご機嫌取りと言われても止むを得ない。そういえば竹下内閣の時に、ふるさと創生基金とかいって各市町村に1億円ばらまいたことがあったけど、それに似ている。狙っている効果に対して金額が追い付いてないわけである。自民党は20年経っても発想が変わらんのう。

実は前置きなんですが(長い前置きだ)、要するに、何をしようとしているのか、コンセプトが大事だ、と言う事です。「なんかやればいい」、では駄目だと。「とりあえず百選読込8時間やった!」というのは「とりあえず2兆円ばら撒こう」と変わらないということ。何故その勉強方法を取るのか。この辺を明確にしないといけない。

どういう効果を狙っているのか、その効果を導くのに今自分がやろうとしている手段=勉強方法が方法として相当なものかどうか、この辺をじっくり考えないといけない、と言う事です。先日のガイダンスでもこの点に非常に拘って講義を行いました。

明後日の方向に全力疾走してしまった、という後悔を来年9月にしないように注意しないといけないですよね。努力が無駄になる事は辛いですから。実のなる努力をしましょう!
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貴重な50日間

2008-11-13 00:42:08 | 司法試験関連
今年も残り50日を切りました。

年内にどこまでできるか、1つの山場だと思います。12月31日までを中規模の「1つのターム」と位置づけるといいと思います。

是非やっておきたいものを、時間をかけられる最後の機会と考えてガッツリやるか、未修の人などは、鉄壁の基礎知識固めをするといいのではないでしょうか。
上3法などをこの時期に、一度インプット中心に頭に叩き込むのがいいと思います。年明けの論文答練で知識不足に悩むと言う事態は避けたいところです。復習の中心がその回の論点の「知識面の確認」に追われる様な事態は避けなければいけません。

弱点科目・苦手科目の補強期間に当てるのもいいでしょう。年が開けたら特定の科目に時間を割くというのは中々できないしリスキーでもあります。

この年内50日間は非常に貴重な時期だと認識すると良いと思います。
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東京校ガイダンス

2008-11-12 01:38:57 | 司法試験関連
15分ほど前に渋谷より帰宅しますた。

今日はガイダンスデビューの日。実は結構緊張していたのですが、
予想以上に出席してくれた方が多くていきなりテンション上がりました(笑)

1時間半のガイダンスのあと、質問コーナーにしましたが、ガイダンス
終了時間が20時半、質問コーナー終了時間が22時半(笑)本編より長い。
しかも、殆どの方が残ってくださり、質問がドンドン出てきて非常に
有意義でした!今悩んでいる事、考えている事など積極的に発言して
いただけたので大変参考になりました。これからもドンドン受験生ニーズ
に応える講義、ガイダンスを企画していきたいと思っているので、
こういう質問は非常にありがたいです。

いやー、正直「そろそろこの辺で」という社員さんのストップが入らなかった
ら終電も危なかった感じです。

あのあと、アンケートも全部読んで、今日の反省点や良かった点、まだ改良
できる点等を検討しました。出題フレームゼミ・小教室や、下4法条文マーキング
講義について関心を持って頂けたようで嬉しかったです。これからも受験生目線で
立案して行きたいと思います!

次は名古屋、京都、大阪です!やはり実際にお会いしてお話できると話し手としても
燃えますね!関西、中京の方々にお会いするのが今からとても楽しみです!

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来年固有の不確定要素

2008-11-10 23:28:20 | 司法試験関連
今週は公私共に少々エキサイティングな感じです。伊藤塾デビュー戦のガイダンス1回目は、いよいよ明日11日大安吉日に渋谷19時スタートです。ローの授業後にでも是非ご来場お願い致します!ガイダンス後は個別相談の機会を設ける予定です。お待ちしております。

さて、もうすぐ出願の時期ですね。来年は受験資格保持者が1万人を越えます。初めて、未修・既修卒業者3年分が揃い踏みとなる記念イヤーです(昨年は1期から3期まで揃ったが、未修者は2期分しかいなかった)。

出願時から受け控えの駆け引きも始まりますが、来年はちょっと特別な意味があります。それは今のところ、修習中の給与が貸与にならずに済む最後の代が来年度合格者である、ということです。これは今までに無い要素です。来年受け控えれば自動的に貸与扱いの代になってしまうわけです。このことが受験生動向にどう影響するか今までに無い不確定要素です。「とりあえずワンチャンス行ってみるか」という人が例年以上に出てくる可能性があります。だとすると見かけ上の倍率は今までほどは落ちてこないかもしれません。受験生としてはちょっと頭が痛いところです。

なんて今から言っていてはいけません!まだ十分時間はあります。ワンチャンスで突破できるよう「試験力」を付けていきましょう!
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「出題フレーム」とは

2008-11-09 16:20:10 | 司法試験関連
「出題フレーム」って何なんだ、と思う人も多いと思うのでここでも少しだけ触れたいと思います。

合格者がどういう点の取り方をしているのかって興味があると思います。今年はある傾向があります。結構上位で合格している人も、「刑事系」が激しく沈んでいる人が目立ちます。刑事系だけは順位が2000番どころか3000番、4000番(!)という人もいます。4大内定者をはじめ少し聞いただけでも結構います。

ただ注意して欲しいのは、同時に公法系か民事系がしっかり跳ねています。公法系が上位2,3%レベルなど、全体的にレベルが低いわけではないので勘違いしないで下さい。

そもそも今年の公法系で上位2,3%に入る人が「実力不足」なわけないです。不足どころか「超実力者」の推定が強く働きます。にもかかわらず、刑事系だけ激しく凹んでしまった。この理由を考える必要がありますし、合格への道筋が見えてきます。

今年の刑事系(というか実際には刑事訴訟法なんですが)には、絶対絶対外してはいけない「枠」がありました。それが、立証趣旨に基づき、「3つに分けて」日記の証拠能力を検討する、という「枠組み」でした。巷では「再伝聞落とし」という「書くべき論点レベル」で語られることが多いのですが、そんなレベルの話ではありません。問題を「ある論点を落としたから落ちた」というレベルに矮小化してはいけません。

「立証趣旨を①~③にわけて検討する」という「思考の枠組み」が決定的に重要で、この枠組み=「フレーム」に乗ると、再伝聞が今年は出て来たに過ぎないのです。
ですから、問題文を読んで、この「枠組み」を見抜けたかどうかで今年の刑事系の運命は決まったのです。再伝聞に至るルートを落とすと、設問1の配点上、半分近くが吹っ飛んだ模様です。

いくら323条や321条1項3号書面の部分で「エクセレントな」論述を華麗に展開してもその部分の配点は「枠組み上」上限があるので全体の点数は伸びません。逆に、再伝聞に至るルートに「とりあえず乗った人は」、再伝聞の可否などそのルート上に出てくる各論点の記述が中途半端でも、この枠組みに乗れなかった人より総合点では上に来る可能性が非常に高い。

これが「途中答案でも受かった」「間違ったこと(も)書いたのに受かった」「何故あの人が落ちるんだ」という新司法試験において目立つようになった「不思議な現象」の理由です。ちなみに去年でいうと、民事系(民法)でこの「フレーム」が決定的に合否を分けました。

大なり小なり、新司法試験では相当な誘導が効いています。ただ今年は昨年ほどあからさまではなかったので気がつきにくかった。ゼミ・小教室の準備のため、3年分3系統全ての問題を分析しなおし、レジュメを作成していますが、改めてさすがと言うかよく作りこまれているな、と感心しています。これだけ作りこまれていると、事前に「読み方」のスキルを付けているか付けていないかで本番で相当な差が出てくることを覚悟すべきです。問題文が非常に長く真正面から読み倒そうとすると、とても4時間で解け切れませんし、出題者が「気がついてね、拾ってね」という部分をチェック仕切れません。今年の憲法なんて、真正面から切り込んでいったら絶対2時間で解けないです。でもあの問題はものすごくよい問題です。

「フレーム」という表現は結構悩んでつけました。伝えたいことを一言で表現できるのはこれかな、と思って付けました。ただ「新語」なのでこれから色々説明していく必要はあると思います。「出題趣旨」とはまた違うものなのです(出題趣旨というと「どのような『論点』を書くべきだったか」、という風に捉えられがち)。ガイダンスやこのブログや講義・ゼミで少しずつ理解していただけるようにしたいと思っています。名前自体の適否はともかく、かなり重要な「概念」です。
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慶應義塾150周年と年齢の話

2008-11-09 02:35:43 | 雑感
そう言えば、7日は慶應義塾の150周年記念式典がありました。天皇皇后両陛下、衆参両議長が祝典に参加との事、びっくる。塾史などで私立大学なのに昔から天皇陛下のご臨席ということが多かったのは知っていたけど、衆参両議長ってのは、驚く(笑)。200周年記念式典まで元気に生きることを目標にしようかと(笑)。

いや、最近年齢のことを考えることが増えた。未来の出来事を考えるとき、その時自分は生きているのか、って10代の頃ならまず考えない。当然生きていると思うからだ。でも30過ぎる頃から平均寿命との関係で段々怪しくなってくる(苦笑)。

次のハレー彗星接近のときは・・・生きてないな、とか(笑)。22世紀はまず関係ないし。
もっとリアルなのが、何年ローンなら組めるかな、とか。これは泣きたくなってきますわ(笑)こりゃ親子ローンだなとかね。自由に生きた代償がこれかと。

太く、かつできる限り長く!・・・・頑張って稼がないと(笑)

200周年式典までとりあえず生きるのが目標です。
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GPA

2008-11-08 15:44:43 | 司法試験関連
ここ数年、俄然知名度が上がってきた言葉「GPA」。

ロー入試では学部GPAが、事務所訪問時ではローでのGPAが非常に重要です。特に就職時には、「年齢・出身ロー・GPA」が正に「三種の神器」で、最近人気の4大その他の渉外事務所、外資系事務所はこの3つのうち1つでも劣るものがあると相当厳しいようです。出身大学はおろか出身高校まで見られることも珍しくありません。一般民事はまた違う風情のようですが、どちらにしろ上記3つは非常に重要な要素でしょう。

そんなGPAですが、在学中の人は0.1ポイントでも上げるよう、頑張るべきです。弁護士事務所の採用は一般企業と違い、採用のノウハウ自体まだ蓄積されていない上、人事部ではなく、採用パートナーが年代わりで仕事の合間に行っているのでどうしても「形式審査」、「サマクラ採用経験」というもので決まりがちです(小規模なところはまた違います)。ですから形式的なものは揃えられるものは揃えておくべきです。

GPAの揃え方ですが、3.5という数字は、どの上位ローでも相当な上位成績の部類に入りますが、この3.5と言う数字は、A(4換算)、B(3換算)で考えると、10科目試験がある場合、A5科目、B5科目で達成できるスコアです。この点を確認すべきです。Aは全科目狙う必要はないのです。まず狙うは半分。残りはBでいいのです。慶應の場合だと、相対評価なんですが、大体上位4割から4割5分程度に位置すれば、B圏内です。つまりクラスの上半分、野球の順位表で言えば、BクラスではなくAクラス入りを狙う感じです。優勝まで狙う必要はないということです。これでちょっと気分が楽になります。

試験対策のときに、自分の得意な科目、Aが取り易い科目などをランク付けして「この科目でAを狙って、これはB狙いだな」とか配分を考えるといいと思います。私はAを狙う科目と言うのを決め撃ちしていましたが、反面「Bでいいや」と思った科目で試験対策の「気が抜けすぎる」、という弊害が出てしまいましたので、あくまでも「Aでなくていいけど、まぁ、取れるなら取っとく」くらいのモチベーションは保つべきでしょう。

あと何より重要な事は、C(2換算)を取らない事です。Cを1個取ると折角苦労して取ったAが1個分吹き飛びます。これは避けないといけません。Cで凹んだ分はいくらBを取っても「3に限りなく近づく」だけで「3オーバー」にはなりません。更にAを取らないといけないのです。

ABBBBBBBBBだとGPAは「3.1」です。
ABBBBBBBBCだとGPAは「3.0」です。
ABBBBBBBCCだとGPAは「2.9」です。

この「0.1」の違いの大きさはローの人なら分かると思います。Cを取らない、というのは非常に重要な戦略です。

ちなみにAを取るべき科目ですが、一般的には必修科目や新司法試験受験科目である必要はありませんが、就職活同時に採用ボーダー付近の場合は形だけGPAスコアを見るのではなく、どの科目でどういうスコアをとったかを見られる場合もあるようです。
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やりたい仕事

2008-11-08 01:36:44 | 雑感
1週間終りましたね、とは言うものの、私の生活は土日だから何、というのが正直なところです。もっと言えば、渋谷にいるときが仕事中で、いない時はオフ、という区別があるわけでもないです。だからと言ってきついとかだるいとか嫌だなとは全然思いません。というより、全然そう思わないでいいので今の仕事がしたかったのです。

銀行員時代は違いました(苦笑)日曜の夜は超ブルーでしたし毎朝かったるかったですね。とにかく土日が楽しみで(笑)いやーこれじゃ駄目だと。ストレスで死んじまうと。

以来、私は、何時間働いたから幾ら貰えるな、お約束の時間は働いたからいいだろう=あとは完全なオフ、とかそう考えてしまうような職業には就きたくない、と心に誓ってきました。

別にワーカホリックじゃないですが、朝起きて「嗚呼、今日も仕事か~」で始まりたくないのです。知らないうちに自然と全力を出し切ろうという気になるような仕事がしたかった。で、私の場合、それが「教える事」だったんですね。講義の準備段階とか楽しくって仕方が無いです。「あれ喋ろう、こう説明しよう、あれ調べなきゃ、こうすればより分かりやすくなるかな」って気がついたら夜中の3時とかもう最高(笑)次の朝は「眠い。・。・。・」って激しく後悔しますが、間違いなく同じ事を夜繰り返す自信があります。

仕事は人生の第1目的ではないというのが持論ですが、哀しいかな貴族でもないので働かないといけません。しかも労働時間が人生の中で占める時間的割合は非常に大きいですし、仕事における評価と言うものが自尊心に与える影響も甚大ですから侮れない。ってなわけで、愚直なまでに「で、俺は何をしたいんだ」って拘り続けてきました。同時に親族には「お前は本当に自由に生きてるな」と言われ続けた日々でもありますが。


でも、ふと思う最近!


どっか旅行行きたい~!
5月の試験前からずっと全然息抜きしてないや~(苦笑)
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パンフレット完成

2008-11-07 00:49:27 | 司法試験関連
ガイダンス用のレジュメを全面的に書き直ししました。A4ベタ打ちでビッチリ12ページと言うガイダンス用とは思えない分量のレジュメを随分前に作ってはいたのですが、書き直しました。

ガイダンスの内容自体は変更が無いのですが、こちらが伝えたいメッセージが正確に伝わるよう、工夫しなおす事にしたのです。「見せ方」も重要ですからね♪


今回のガイダンスとは関係ないのですが、パワーポイントの勉強!?を少しだけ始めました。中々楽しいですね!


本日(6日)から、伊藤塾のHP上に、12月から行うゼミ・小教室(講義)の告知が掲載されるようになりました。

http://www.itojuku.co.jp/41shinshihou/kouza_ichiran/12476.html

校舎にもパンフレットが備え付けられ、こちらには教材サンプルも3点載せています。多分これを見ると何となく何をしようとしているのか講座の新規性が伝わるのではと思っています。11日から始まる「東名京阪生ガイダンスツアー」でも「合格のために何をすべきか」と言う点からご説明する予定ですが、このブログ上でも適宜補充していきたいと思っています。パンフにはさり気なく!?第2弾講義の予告も載っています。

東京校内を移動したりすると「パンフ出ましたね~」とよく言われます。自分の写真がどーんと載っているパンフの棚の前を通るのは結構恥ずかしいですね(笑)正直小走りになります。

今年は紅葉が早いな~。

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