「歴博は歴史のテーマパーク、、、かもしれない(その2)」のつづきは、国立歴史博物館(歴博)の第5展示室(近代)に再現された大正時代の浅草からスタートします。
天井がイマイチながら、「ここはどこ?」ってな感じで、映画「千と千尋の神隠し」を思い出します。
んん? 奥に見えるのはもしかして…。
チケットショップっつうか、プレイガイドです。
なんとなく上の写真、ミニチュアを撮ったかのように見えませんか? どうしてなのでしょうか? 実物大の「セット」なんですが…。
ところで、見える看板がかなり「下半身系」です。
小さなお子様連れでこのコーナーにさしかかる時は、お子様から「はなやなぎ病って何?」といった質問が飛び出す可能性がありますので、知識と心の準備をお忘れなく
で、ここで振り返ると、カフェ「うるとら」が怪しくお客さんをお誘いしています。
立て看板が、これまた扇情的です
右のおねえさんのイラスト入りの看板は、
喫茶の気軽さとカフヱの濃艶とを兼ねた情熱工場
と文字が燃え上がっていますし、左の立て看は、
コーヒー一杯でも朗らかに うるとら娘のハリキリサービスを
と、昼の店なのか夜
の店なのか、さっぱり判りません。
少なくとも、家族連れで入る店ではなさそうです。
猥雑な大正期の浅草をあとにしまして、第6展示室(現代)に向かいましょう。
のっけからリアルな闇市の展示です。夜の巡回では怖そう…
「代用うどんを売るバラック」だそうな。
ここで売られているのは、小麦粉ではなく雑穀で作った麺やトコロテンといった「代用うどん」ですと。
数年前に話題を呼んだ「ラーメン缶」、麺が伸びないようにコンニャクで作られていたことを思い出しました。
こんな混沌とした時代から20年も経たないうちに、こんなダイニングキッチンを備えた団地が建てられたんですなぁ。1962年に建設された赤羽台団地を実物大に再現したものだそうです。
映画「ノルウェーの森」(感想記はこちら)に出てきた直子のアパートは、まさにこんな雰囲気でしたっけねぇ。
この部屋を見ていて、部屋を「昭和」にする一番の手段を思いつきました。
「玉(たま)」系のインテリアを集めるのです。
例えば、こんなの。
どこの家に行っても、必ずありましったけ、こんなノレンとか飾りもの…。
一方、こちらを飾ると「オタク系」だと思われますぞ。
ピントが甘いし、ガラスに光が映り込むしで、申しわけございません。
タイガーマスクったら、目を?いています。「まさか今になって脚光を浴びることになるとは思わなかった」といった風情でしょうか。
説明プレートを転記しますと、
「ゴジラ」立像
この像は、1984年版「ゴジラ」を基礎に造形されている。84年版は1954年の初代「ゴジラ」への原点回帰を目的に作られたからである。それは高度成長期に子どもの人気者として愛好されたゴジラ表象を再び「凶暴さ」を具有する存在に返すものであった。そして、その後いわゆる「平成ゴジラシリーズ」が創られていった。背景は夕暮れの経済大国化した新宿副都心に設定した。
本立像は、東宝映像美術 小林知己氏の遺作となった。
タイトルを「ごじら・りつぞう」ではなく、「ごじら・りゅうぞう」と読むと、イメージが変わりませんか?
それはともかく、1954年の初代「ゴジラ」、私はビデオで観ただけですが、イイですよぉ~
Blu-ray 欲しいけど、高い…
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イイといえば、日比谷シャンテの前にあるゴジラの銅像は素晴らしい
です。
観るたびに、山根恭平博士(志村喬)のセリフ「このゴジラが最後の一匹とは思えない」が記された銘板ともども、貰って帰りたい 強く思います
そういえば、三信ビルがなくなって以降、日比谷シャンテ界隈に行ってませんな…。
三信ビルは、某アホ大臣(記事はこちら)が横車を押した旧東京中央郵便局なんかよりも(時計だけは好きでした)、ずっとずっと保存しておく価値のある素晴らしい建物(外観も内装も)だったのに…
話をゴジラに戻しまして、ゴジラ立像の説明プレートによりますと、外国語でゴジラを表記するとこんな風になるそうです。
日:ゴジラ
米:GODZILLA
中:哥吉拉
韓:???
戦争~敗戦から始まり、復興~経済大国化の過程を追った第6展示室(現代)の展示の最後が、夕暮れ時の新宿副都心を破壊するゴジラだなんて、歴博もシニカルです
次回は歴博の「落ち穂拾い」をして、〆たいと思っています。
つづき:2011/02/19 歴博は歴史のテーマパーク、、、かもしれない(その4)