新・徒然煙草の咄嗟日記

つれづれなるまゝに日くらしPCにむかひて心に移りゆくよしなし事をそこはかとなく紫煙に託せばあやしうこそものぐるほしけれ

小樽のウミネコはホバリングしていた(その4)

2011-05-07 12:23:36 | 旅行記

のっけからクイズです。

Q. ここはどこでしょうか?

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正真正銘、日本銀行の金庫の中です

ルパン三世ならずとも、うひょひょひょ~となりそうですが、日本銀行とはいっても、旧小樽支店の金庫です。当然、現役の金庫ではなく、お札はただの紙でしょうし、布袋の中に入っているのもコイン以外の詰め物でしょう。

   

110507_1_02ということで、「小樽のウミネコはホバリングしていた(その3)」のつづき、ようやく日本銀行旧小樽支店「金融資料館」の訪問記です。

日銀の小樽支店は2002年に廃止されてしまいましたが、建物は現在も日銀の保有のままで、日銀直轄の広報施設として使われています。
そのため、入場無料ながら、入館にあたって入館申込書(だと思う)に住所・氏名を記入することを求められます。

さて、お札と同じフォントで「日本銀行小樽支店」と書かれた入口から、

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お札でおなじみの(でもないか…シンボルマークがつけられたドアを開けて、

110507_1_04

館内に入ると、そこは、高い天井でいくつもの扇風機がクルクル回る「営業場」でした。

110507_1_05_2

金融機関にお勤めの方以外には縁のないカウンターの向こう側からの眺めはこんな感じ。

110507_1_06

できることなら、椅子が並んでいたら、もっと往事を偲ぶことができたと思いました。
でも、「営業場」全体が歴史展示ゾーンとして使われていますので、往事を偲ぶには天井を見上げるしかないかもしれません。

この歴史展示は、日本の金融の歴史と小樽の歴史が渾然一体となっていて、金融の勉強をしに来たわけではない旅行者としてはもうちょい整理していただいた方がありがたいと思いました。

110507_1_08 とか言いながら、冒頭の金庫とその扉とか
裁断前のお札
とか

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役目を終えたお札をシュレッダーしたもの(1億円分だとか)とか、

110507_1_09お札に印刷されているマイクロ文字を拡大して見られるとか、いろいろと興味を惹かれる展示がありました。

でも、やはり建物好きの私としましては、旧支店長室から営業場に通じるとか、

110507_1_10 階段室の風情に、よりときめいたのでありました。

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展示を見て感じたのは、かなり手間と金をかけた展示であることでした。

もしもの世界~銀行のない世界」「もしもの世界~お金のない世界」の展示なんぞは、架空の企業からの支払い依頼書とか、物々交換用のタグがついたTシャツとか、ちょっと凝り過ぎ

110507_1_12

ぎりぎりと経費削減に努めている金融機関の人たちからは、「日銀さんはいいですなぁ」なんて皮肉を言われそうな気がします。

もっとも、無料で見せていただいて文句を言うのはどうかとも思いますけど…

金融資料館のリーフレットによれば、

当資料館は、日本近代建築の礎を築いた辰野金吾らが設計した日本銀行旧小樽支店の建物を活用して、平成15(2003)年5月に開設いたしました。
当館では、この歴史的な建物の雰囲気を活かしながら、日本銀行の歴史や業務、金融の仕組みなどを分かりやすく解説しています。
館内の展示をご覧いただくことにより、日本銀行の役割とともに、皆様の生活と関わりの深い金融や経済について、理解を深めていただくきっかけとなれば幸いです。

とのことで、やはりメインは「日本銀行の歴史や業務、金融の仕組みなど」の紹介で、建物は副次的なものなんですな。
私としては、ちょっと不完全燃焼です。
金庫にしても、建物の外観も観たかったですし…

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でも、やはり、建物自体は何度観てもよろしうございました。

110507_1_14

こちらの記事にあるように、この建物は石造りのように見えて、実は、

小樽支店はレンガ造りを基本にしながら、屋根材に鉄骨を用い、床にはコンクリートを敷いた。外面はモルタルを塗り、石造り風に仕上げている。

だそうな。
もし、モルタルを塗らずに、同じ辰野金吾さん設計の東京駅のように、外壁が飾りレンガであったら、どんな風に見えるのでしょうか。そんな想像をしてみるのも楽しいものです。
ちなみに、同じ辰野金吾さん設計の日本銀行本店は、1階部分こそ石造りながら、2~3階はレンガ造り+石貼りだそうです。

ついでなので、日本銀行本店のことを…。

このブログを始めて間もない頃(09/02/17)、「東京都心を真上から見てみると」で日銀本店を取り上げました。

そして、

見事に「 。「円の番人」ならぬ「円の親玉」って感じがします。

なんて書いたのですが、調べてみると、この建物が竣工した1896年当時、「」ではなく「」という旧字が使われていて、お札に「」という文字が使われるようになったのは、1950年に発行された「B千円券」以降だそうです。

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ですから、偶然としてはできすぎの気がしますけれど、意識して通貨単位を模した設計ではなさそうですな。ちょと残念…

う~む…。まだ終わらなかった…。

「その5」で北海道旅行記を完結させます、絶対

【追記】金融資料館でこちらのパンフレットをいただいてきました。

110507_1_16 A4判で30ページほどのかなりきれいなパンフレットで、内容も、歴代の日本銀行券(お札)がカラーで載せられている他、偽造防止技術の紹介とか、お札に描かれた肖像の話とか、はたまた「お札に登場した動物にはどんなものがありますか」とか、読んでかなり楽しいパンフレットです。

日銀のHPでは、PDFで読む(観る)ことができますので、興味がありましたらご覧ください。
(2011/05/07 13:33)

つづき:2011/05/08 小樽のウミネコはホバリングしていた(その5:完結編)

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意味不明なスパムコメントが襲来

2011-05-07 09:22:49 | 日記・エッセイ・コラム

一昨日(5日)の昼から昨夜にかけて、スパムコメントが襲来しました
その数、約150本

今回襲来したスパムコメントは、IPアドレスも文面(スペルミスの多い、さしあたって毒にも薬にもならない文で、スペルミスが多いことは共通)も差出人も様々ですが、共通点があります。
それは、記載されたリンク先が、ごくごく普通の検索ポータルであること。
約150本のスパムコメントのリンク先は、すべて以下の3つのURLのどれかでした。

http://www.yahoo.com/
http://www.google.com/
http://www.bing.com/

スパムコメントといえば、エロエロサイト出会い系サイトに誘導したり、怪しげな販売サイトに誘導するのが相場ですが、これはいったいどうしたことでしょうか?

何が目的なのかさっぱり判りません
ただのいたずらなのか、はたまた、今後の本格的な活動に向けた「練習」なのか…

いずれにしても、気分がよくない…

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