「いったいいつの話だ?の京都旅行記(その9)」のつづき、3月19~21日の2泊3日の旅の最終日のスタートです(ダイジェストはこちら)。
ほとんど行き当たりばったりの今回の旅、最終日はとりあえず、初日に行き損ねた親鸞展@京都市美術館(顛末は「その5」で)に行くこととして、その前に久しぶりの南禅寺と初めての琵琶湖疎水記念館、そして、平安神宮の近くにあるという並河靖之七宝記念館に行くことにしました。
そうと決めたら、早々にホテルをチェックアウトして、荷物を京都駅のコインロッカー
に放り込み(さすがに9時前なら余裕綽々
)、行動開始です。
ホテル⇒京都駅⇒地下鉄烏丸線
⇒烏丸御池駅⇒地下鉄東西線
⇒蹴上駅
のルートで、蹴上に到着しました。
南禅寺に向かう最短ルートはどれなのだろうかときょろきょろしていると目に止まったのが、このトンネル。
このトンネルを通れば、南禅寺に行けそうです。
それにしても、案内図に書かれている「トンネル(ネジリマンポ)」って、いったい何?
トンネルに入って、「ネジリマンポ」やらの意味の一端を理解できた気がしました。
なにせ、レンガ積みが、かなりユニークです。
ほら
トンネルの壁全体がねじれているのです。
アップにしてみましょう。
う~む…
なぜにこんな積み方なんだ? そして、「ねじり」は判ったけれど、「まんぽ」って何だ?
この時は理解不能でしたが、旅行から帰ってきてから調べるうち、今回の旅行に際しても大きな示唆をいただいた@niftyデイリーポータルZの記事(後述します)のライター木村岳人さんが、同じく@niftyデイリーポータルZで「不思議なトンネル『ねじりまんぽ』」という記事を書いていらっしゃいました。
そして、
ねじりまんぽは、正式には斜拱渠(しゃきょうきょ)と言い、強度を高めるために煉瓦を斜めに積んだトンネル、ということだ。「まんぽ(間歩)」とは鉄道の線路をくぐるトンネルのことで、それがねじれているから「ねじりまんぽ」。至って単純明快なネーミングである。
と、極めて明確に謎を解き明かしてくださいました。
いやぁ~、素晴らしい 木村さんに心からの拍手をお送りします
で、ねじりまんぽとやらを抜けると、何とも静かな、いかにも高級そうな住宅地が続いていました。
たとえばこちらの「何有荘」という表札が掲げられたお屋敷、調べると、この界隈は南禅寺の敷地に貴顕紳士たちがこぞって造営した別荘の密集地だったそうで、この「何有荘(かいうそう)」もそのひとつとか。
お金持ちの方々には、どうか高級品・美術品の購入や豪邸・名園
の造営に精を出していただいて、人生の末期には、相続税対策としてそれらを財団法人の所有に移し、そして一般公開していただきたいものです。
歩き進むうちに、こんな掲示を見つけました。
手作り感あふれる「特別拝観中」のこの掲示、等伯のお猿さん(猿候促月図)もいるではありませんか
って、ここはどこ?
南禅寺の塔頭の一つ、金地院でした。
金地院(こんちいん)と聞いて思い出すのは、金地院崇伝(こんちいん・すうでん)です。
金地院崇伝は、江戸時代初期に徳川幕府の顧問格として活躍した人で、南光坊天海のライバルです。
当然のように、ここにも東照宮がありました。
拝殿の天井に描かれた龍は狩野探幽の筆によるものだとか。
上下左右どうなっているのかよく判らない写真で申しわけありません。 m(_ _)m
さて、金地院は、時間が早かったからなのか、はたまたいつもそうなのか、参拝客がほとんどおらず、ほとんど独り占めでした
雨上がりの新緑がきれい…
金地院に吸い寄せられる原因になった「等伯のお猿さん」の拝観は時間が合わずに断念しましたが(この時点で9:50
…
)、私としては大満足
でした。
ホクホクしながら、南禅寺に到着
境内に入ると、、、、、またもや変なものを見つけてしまいました
「洗車禁止」?
ここでクルマを洗う人がいるということでしょうか?
確かに、洗車する前にこの掲示をきれいにするのが先だとは思いますが…
以前(こちらの記事をご参照方)、相国寺で見たこちらの掲示ともども、京都五山と自動車との関係が面白い
つづき:2011/05/17 いったいいつの話だ?の京都旅行記(その11)