「小樽のウミネコはホバリングしていた(その4)」のつづき、完結編です。
4月17日に私が小樽の街を歩き回ったルートは以下のとおりで、★は撮影ポイント
です。
ホントは、重要文化財に指定されている旧日本郵船小樽支店にも行ってみたかったのですが、私が歩き回った辺りから離れていて(上の地図では左上ののマーク)、帰りの飛行機
の時間を考えると無理でした
札幌のホテルをもっと早くチェックアウトしていれば…と後悔しきりです。
さて、小樽市総合博物館 運河館の展示に「明治時代の小樽の大火」の一覧がありました(右の写真)。
1880~1911年の約30年間で、100戸以上が被災した火災が20回も発生したんですな。
火災発生時期が4~6月に集中しているのが、ちょいと意外です。もっとも、冬の日本海側は、季節風がかなり強い一方で、湿度が高い。ですから、太平洋側ほど火事は起こりにくいとは思いますが…。
気象データをみると(こちらのPDFを参照しました)、4~6月は湿度は年間を通じて低い時期ではあるものの、風は弱い時期ですし…。WHY?
その辺の分析は専門家にお任せするとして、こんな大火に何度も見舞われたことが、小樽に石造りの建物が多く建てられたことにつながったのだそうです。
石造りなどの耐火建築の建物は、これまで「小樽のウミネコはホバリングしていた」シリーズで紹介したもの以外にもまだまだありました。
小樽市が建てた説明板によりますと、
梅屋商店(現 アリババ・コレクション)
建築年 明治39年(1906年)
構 造 木骨石造2階建
建物の卯建(うだつ)と しっくい塗りの開き窓は取り除かれたが、正面の力強い石組みに特徴がある。
この建物の壁は、木の骨組みに厚さ15cm前後の軟石をカスガイで止め、屋根の小屋組は洋風トラスが支えており、西洋の構造を取り入れた明治期商家建築の代表例である。
だそうです。「建物の卯建(うだつ)と しっくい塗りの開き窓」が残っていれば、小樽市指定歴史的建造物になっていたことでしょう。
この「梅屋商店」の隣りにある旧塚本商店は、時代がちょいと下った1920年の建築ながら、しっかりと指定を受けています。
旧塚本商店とは通りの反対側にあるこちらの2棟(詳細は不明)もなかなかの風情でした
とくに左側の建物は、細部に見どころがありました。
花のレリーフが落雁みたい…
と、気づくと、もう電車の時刻が近づいていました。
この電車に乗り遅れると、予約している飛行機に乗るのはかなり厳しくなってしまいます。
結構焦りながら、緩い坂道を急ぎ足
で小樽駅へと向かいました。
そして、発車の3分前、無事に江別行きの区間快速いしかりライナーに乗ることができたのでした。
結構ひやひや…
しぶきが電車
にかかるのではないかと思う荒波
が打ち寄せる様子を眺めながら札幌駅に向かい、
札幌駅で改札内のコインロッカーに預けておいたバッグを取り出して、快速エアポートに乗り換えて新千歳空港に向かいました(乗り換え時間は5分間
)。
帰宅してから気づいたのですが、私は小樽駅にSuica
で入場して、札幌駅では改札を出ることなく新千歳空港駅まで行きました。そして、小樽駅~新千歳空港駅の運賃は1,740円。
あれ?と思いました。往路の札幌駅~小樽駅の運賃は620円だったし、札幌駅~新千歳空港駅の運賃は1,040円のはずだから、合計1,660円…。わおぉっ、ちょいと損したゾ
駅すぱあとで調べてみると、小樽駅~新千歳空港駅(1,740円)を小樽駅~稲穂駅 (440円)と稲穂駅~新千歳空港駅(1,180円)に分割すると合計1,620円と最安になるそうな。
もっとも、今回の旅程では、札幌駅ならまだしも、稲穂駅で途中下車して改札を入り直すことなんて、絶対に無理でしたけど…。
もうひとつ「想定外」のことが、今度は新千歳空港で起きました。
空港に着くなり、すぐに手荷物カウンターに行き、バッグを預けようとしたのですが、係員さん曰く、「いま、機材を調整中ですので、荷物をお預かりすることを中止しています。まもなくご案内できると思います」ですと。
重いバッグを持って待ってろとな
そして、それから10分も経たないうち、喫煙所で一服していると、私が予約していた便が欠航
すること、欠航する便の25分後に出発する便への振り替えを行うことがアナウンス
されました。
う~む…です。
もともと乗る予定だった飛行機が25分遅れで出発することになったと考えれば良いだろうし、たかが25分遅れです。でも、小樽駅に向かって超急ぎ足で歩いたあれは何だったのでしょうか(乗る電車を1本遅らせることができたかは確認していません)
そんなことがありましたが、飛行機はフツーに離陸&飛行し、
無事に羽田空港に帰着いたしましたとさ。
到着ロビーにはこんな掲示がありました。
それにしても1泊2日の北海道旅行、やはり慌ただしかった…。
今度はのんびりと行きたいものです。