『テレビ救急箱』、10月に読了。小田嶋隆著。中公新書ラクレ。2008年4月刊。
『テレビ標本箱』に続く、テレビ批評コラム集第二弾。なんで救急箱なのか? 各章のタイトル中に、「傷だらけ」・「ホスピス」・「患者」・「胃もたれ」・「めまいや耳鳴り」といった言葉がちりばめられている。
コメディアンの100キロマラソンの「悪夢みたいな映像」(p.27)。
[首長の]「いけ好かない威張り屋揃いのあの家の男たち」(p.77)。
「オカルト番組の跳梁跋扈は、ありゃ何だ?」(p.102)、「問題なのは、オカルトだ」(p.106)、「オカルト物件を解毒すべく」ジャニタレとの「抱き合わせで処理する。ヘロインの売人がブツを砂糖紙に包んで売るみたいな調子で」、「かくして、江原に・・・国分が・・・細木数子には・・・滝沢が”供物”として捧げられている」(p.111) (※1)。
「「世間」は被害を受けたわけではない。不愉快な思いをしただけだ。だから誰も「謝罪」など要求していない。一般のアンチ亀田の視聴者は、ただただ「消滅」を願っているのみだ。つまり、二度と目の前に出て来ないでくれ、と」(p.126)。