『疑似科学入門』、10月に読了。池内了著。岩波新書。2008年4月刊。
疑似科学を以下のように分類している点がユニーク (pp.v-vii)。
[1]第一種疑似科学: 科学的根拠のない言説にって人に暗示を与えるもの。占い系 (御神籤、血液型、占星術、幸運グッズなど)、超能力・超科学系 (スピリッチュアル、テレパシー、オーラなど)、「疑似」宗教。
[2]第二種疑似科学: 科学を援用・乱用・誤用・悪用したもので、科学的装いをしていながらその実態がないもの。物質世界のビジネスと強い結びつき
(a)科学的に確立した法則に反しているにもかかわらず、それが正しい主張であるかのように見せている言説 (永久機関、ゲーム脳、水伝など)
(b)科学的根拠が不明であるにも関わらず、あたかも根拠があるような言説でビジネスの種となっているもの (マイナスイオン、波動、健康食品など)
(c)確率や統計を巧みに利用して、ある種の意見が正しいと思わせる言説 (月齢と交通事故の相関、ことわざとしての言い伝えなど)