goo blog サービス終了のお知らせ 

Activated Sludge ブログ ~日々読学~

資料保存用書庫の状況やその他の情報を提供します。

●それは、職業裁判官の怠慢にすぎない

2010年12月11日 00時18分25秒 | Weblog

asahi.comからの記事をコピペ。

 『死刑のスイッチ』を押さなかったという安堵の半面、「遺族の方には申し訳ない」といった贖罪的な意識を持ってしまう、その裏返しとして、「証拠が不十分だった」といった被告人への猜疑的な心理の醸成・・・やはり裁判員制度には問題が多すぎるでしょう。〝素人〟裁判員にはあまりに過酷過ぎます。何度もいいますが、訓練を積んだ〝プロ〟としての職業裁判官がやるべきことです。たとえ〝プロ〟であっても、『死刑のスイッチ』を押すことに戸惑いのない〝プロ〟の職業裁判官はいないはずで、私は死刑存置には反対です。〝素人〟裁判員などまっぴら御免で、裁判員制度など即刻廃止すべきだと主張します。〝プロ〟としての職業裁判官だった熊本典道さんの苦しみを我々も理解すべきだと思います。熊本さんには、「死刑判決に4回関わり、そのすべての死刑囚と東京拘置所で面会したエピソード」があるそうですが、冤罪死刑囚の袴田巌さんと比較することは不適切でしょうが、袴田事件の死刑判決であれほど苦しんだのです。
 公判前整理手続き取調べの不透明さ、証拠開示上の不利など、公平で正確な裁判を受ける被告の権利を考えても問題が多すぎる制度です。
 今回無罪判決が出たことは、裁判員制度の導入に何らかの「意義があったと誤解されかねません。上記の通りで、何の意義もないです。さらに、本来、これまでの〝プロ〟としての職業裁判官がこういった裁判において公正な裁判をせずに、「無罪判決」を出してこなかったことに問題点があったわけで、ようは怠慢だったわけです。刑事裁判の原則を無視し、今回もその疑いがあるのですが証拠の捏造を見抜けず、あるいは、意識的に見逃すなどの怠慢があったわけです。熊本典道さんは「検察から届く拘留請求の、なんと3割を却下した」そうですが、そのような裁判官は極々稀な例です(「裁判長ってどんな人?」)。免田事件財田川事件狭山事件片岡晴彦さん高知白バイ事件布川事件氷見事件袴田事件名張毒ぶどう酒事件足利事件三井環さんの事件、毒カレー事件など職業裁判官の怠慢の例は数え上げたらきりがありません。ましてや、福岡事件西武雄さん飯塚事件久間三千年さんといった無罪な人を死刑・私刑にしてしまった可能性(控え目に表現しています)さえあります。村木厚子さん志布志事件の裁判結果などは極々稀な例です。今回の無罪判決、「裁判員制度の導入に意義」があったわけではないです。誤解されては困ります。

==========================================
http://www.asahi.com/national/update/1210/TKY201012100271.html

裁判員「中立の立場からこうなった」 鹿児島・無罪判決
                               
2010年12月10日13時35分

  「遺族の方には申し訳ないと思うが、証拠が不十分だったことが一番の原因」「中立の立場から、こうなった」
 鹿児島市の老夫婦殺害事件の評決に参加した6人の裁判員全員と補充裁判員2人の計8人は判決言い渡し後、記者会見に臨んだ。40日間の長期の裁判を振り返り、無罪判決に至るまでの思いを語った。
 一礼して着席した8人の表情はみな硬く、マイクを通しても、声が聞き取りにくい。
 冒頭、死刑の求刑で無罪が言い渡されたことをどう受け止めるかを尋ねられると、「判決通り。それだけだ」「同じく」「判決文の中に全部出ていると思います」。8人は言葉少なだった。
 法廷で行われた10日間の審理では、裁判員が被告人や証人に直接質問する場面がなかった。このことを問われると、裁判員の一人は「素人ですので。言葉がすごく大切。質問の仕方によっては検察に有利になったり、弁護側に有利になったりする。難しいので裁判官に任せた」。別の裁判員は「質問はけっこうあったが、内容の言葉は難しくて言い方一つで、どうとでもとれる。やっぱり慣れている方にお任せしようと判断した」と答えた。
 遺族の極刑への思いはどう受け止めたか――。その質問への裁判員の答えは様々だった。
 
 「遺族の方には申し訳ないと思いますが、証拠が不十分だったことが一番の原因」、「証拠に基づいて考えなければいけない。中立な立場で話をした」、「公正な立場で判断した。疑わしきは被告人の利益に、ということがありますので」。
 40日間の長期の裁判については、「家族にも迷惑をかけた。仕事上でも大変だった」との声があった一方で、「あっという間だった」「不安があったが、家族にも支えられた」などの感想も聞かれた。
==========================================
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする