Activated Sludge ブログ ~日々読学~

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●原発再開に向けてなし崩し

2012年01月27日 00時29分28秒 | Weblog


東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011701001988.html)と社説(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012011902000066.html)。

 40年というバカげた危険な数字でも呆れています。現実には、40年までは動かしていいよ、という解釈がなされるでしょうね、きっと。ましてや、60年という数字までが出てきました。電力会社の言いなりに、国がそれにお墨付きを与えて、原発人災のリスクを平気で上げようとしています。こんななし崩しな状況、何で我が国はいつもこうなってしまうのでしょう・・・。こんななし崩しを許しておいて、社説にある「安全、安心を求める国民」というのは本当だろうか、と疑念がわく。

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http://www.tokyo-np.co.jp/s/article/2012011701001988.html

原発、最長60年運転も容認 延長20年の規定、政府案
2012117 1757

 政府は17日、原発の運転期間を40年に制限するのに伴い、例外的に認める運転延長を「20年を超えない期間で1回限り」とすると発表した。この規定を盛り込んだ原子炉等規制法の改正案を通常国会に提出する予定で、原発の「寿命」は最長で60年となる。

 細野豪志原発事故担当相は6日、運転期間を原則40年にすると発表し「延長の可能性は残っているが、40年以上の運転は極めてハードルが高くなった」と説明した。ただ、運用次第では延長規定が“抜け道”となる懸念もある。

 延長を認めるのは「原子炉に劣化が生じても安全性が確保されること」を条件としている。
(共同)
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http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2012011902000066.html

【社説】
原発最長60年 国民の安全は二の次か
2012119

 原発の寿命とは、そんないいかげんなものなのか。四十年といっていたはずが、半月もたたぬ間に最長六十年まで延びた。しかも基準は米国にあるという。安全への決意は一体どこへ行ったのか。

 原発の寿命は原則四十年。例外的に延長される余地はあるものの細野豪志原発事故担当相は「四十年以上の運転は極めて難しくなった」と言い切った。無理な延命は危険である、との認識に立つ見解ではなかったか。

 その原発相が外遊中に「実質六十年は運転可」とも受け取れる、延長期間の上限が示された。一体この政府はどうなっているのかと疑いたくなるような、激しい方針のぶれである。

 電力会社は、原発の老朽化を認めていない。「高経年化」と呼び変える。部品さえ交換すれば、老朽化はありえないという、極めて特異な考え方に立っている。

 たとえば関西電力 美浜原発のPR施設には、老朽化は古くなって役に立たなくなったこと。高経年化は時間の経過を意味するもの。安全性、信頼性維持活動を行っている以上、老朽化に至ることはない、との掲示がある。

 事故を起こした福島第一原発の1~4号機は、運転開始から今年で四十一~三十四年という古い原発だ。老朽化が事故の一因になった恐れは十分ある

 最長六十年は、米国にならって決めたという。安全の物差しが外国頼みとは、一体どういうことなのだろう。米国の技術者が、マークI型原子炉の欠陥を指摘したときには、一顧だにしなかった

 世界で最も長く稼働中なのは、四十五年の英国オールドベリー原発だ。米国にも、世界にも、いまだ五十年を経験した原発はない。米国ではコストが合わなくなった一九六〇年代以前の原発は、大半が運転を止めている。

 私たちは、四十年の寿命が示された時、「四十年可の保証にするな」と主張した。寿命の根拠が明確に示されていない上、技術への過信が呼び起こした事故が、多くの人を今もなお、苦しめているからだ。その過信を正せずに、将来さらに重大な事態を招くのを心底恐れるからである。

 だから、もう一度繰り返す。電力の供給不安を訴える電力業界への配慮より、安全、安心を求める国民の、作業員たちの期待に応えるために、原発の延命には、厳しく歯止めをかけるべきである。

 私たち消費者にも、新時代に踏み出す覚悟はある。
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