(2021年09月18日[土])
安藤仙一朗記者による、アサヒコムの記事【元看護助手の無罪、滋賀県が判決否定 「心肺停止状態にさせたのは原告」】(https://digital.asahi.com/articles/DA3S15046227.html)。
《だが、県は、15日に地裁へ提出した準備書面で「取り調べ担当官に好意と信頼を寄せて虚偽の殺害を自白することなど、根本的にあり得ない」とし、捜査の違法性を否定。「被害者を心肺停止状態にさせたのは、原告である」と主張した。再審の無罪判決で、裁判長は「取り調べや証拠開示などが一つでも適切に行われていれば、逮捕・起訴はなかったかもしれません」と説諭したが、「滋賀県警としては、承服し難い」とも反論した》。
『●湖東記念病院人工呼吸器事件…冤罪服役13年、
【元看護助手、再審で無罪が確定的に 滋賀の病院患者死亡】』
『●湖東記念病院人工呼吸器事件で冤罪服役…《刑事司法の
よどみや曇り》の解明を、《冤罪が生まれる構造に光》を!』
『●警察・検察・裁判所は何も責任をとらないつもり? それなくして、
《西山さんが待ち続けた「名誉回復」》が叶ったといえるのか?』
『●《判決後、大西直樹裁判長は、捜査の問題点と刑事司法の改善の必要性
を説き、「西山さんの15年を無駄にしてはならない」と話している》』
《無実でも有罪判決が確定すると、それを晴らす道は極めて狭い。
再審関係の条文は古いままで、手続きも事実上、裁判官のさじ加減次第
である。無辜(むこ)を救う究極の人権救済の法整備は急ぐべきだ》
西山美香さんは冤罪で服役し、《青春時代の十数年間を監獄で過ごさねばならなかった》。《再審開始決定までの七つの裁判所の判断は、この矛盾に言及しなかった》。《無理な捜査、虚偽自白、証拠開示の遅れ》…弁護士も立ち会わず、長期拘留して密室で自白を迫る。警察や検察により、被疑者に有利な証拠は隠蔽される。同じことの繰り返しだ。
大西直樹《裁判長は「取り調べや証拠開示などが一つでも適切に行われていれば、逮捕・起訴はなかったかもしれません」》《「西山さんの15年を無駄にしてはならない」》と仰ってたのですがね?
醜悪過ぎる滋賀県警、いっさい反省なし、冤罪に何の痛痒も感じていない…《警察官のうそと検察官の証拠独占が冤罪を生む》。
『●《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…代用監獄…
人質司法》…さらに、司法取引まで投げ渡す大愚』
『●検察による恣意的・意図的な証拠の不開示、証拠の隠蔽や
喪失、逆に、証拠の捏造…デタラメな行政』
『●《良心に従い職権を行使する独立した存在》ではない
大久保正道裁判長である限り、アベ様忖度な「行政判断」が続く』
『●《「自白の強要をされたという認識に変わりはない」と反論…
いまだにこんな水掛け論になるのかと嘆かわしい》』
「《日本の刑事司法はおそろしいほどに後進的…代用監獄…人質司法》
…《日本の刑事司法制度は国際的水準に達していない》。
「人質司法」は未だに《国際的にも悪評が高い》。
《弁護士の立ち会い…多くの国・地域で認めている制度》である
にもかかわらず、ニッポンでは認められていない。
《録音・録画(可視化)》もほとんど進まず、
《事後検証が不可能に近い》。《弁護士の立ち会いが任意段階から
認められていれば、誤認逮捕という人権侵害もなかったはずだ》」
『●木谷明さん《冤罪を回避するために法曹三者…
無実の者を処罰しないという強い意志、意欲をもって仕事にあたること》』
『●山口正紀さん《冤罪…だれより責任の重いのが、無実の訴えに
耳を貸さず、でっち上げを追認した裁判官だろう》』
《四十年間も潔白を訴えていた大崎事件(鹿児島)の原口アヤ子さんに
再審の扉は開かなかった。最高裁が無実を示す新証拠の価値を
一蹴したからだ。救済の道を閉ざした前代未聞の決定に驚く。
「やっちょらん」-。原口さんは、そう一貫して訴えていた。
殺人罪での服役。模範囚で、仮釈放の話はあったが、
「罪を認めたことになる」と断った。十年間、服役しての
再審請求だった…「疑わしきは被告人の利益に」は再審請求にも
当てはまる。その原則があるのも、裁判所は「無辜(むこ)の救済」
の役目をも負っているからだ。再審のハードルを決して高めては
ならない》
「再審するかどうかを延々と議論し、《三度にわたり再審開始決定が
出ながら》、最後に、ちゃぶ台返し。最「低」裁は何を怖れている
のか? 誤りを潔く認めるべきだ。山口正紀さん、《冤罪は警察・
検察だけで作られるものではない。…マスメディアにも責任…。
だが、だれより責任の重いのが、無実の訴えに耳を貸さず、
でっち上げを追認した裁判官だろう》。」
『●《「証拠は再審請求の段階でも捜査側に偏在している」…検察は掌中の
証拠をあまねくオープン》にするよう裁判所は訴訟指揮すべきだ』
布川事件…桜井昌司さんは《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》…検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定しました。54年の苦難にとても報いることはできませんが、その一部に少しでも報いられたとしたら、この判決を歓迎すべきかと思いました。検察や警察は《判決の結果を真摯に受け止め》、二度とこのような冤罪被害者が出ないよう、改善を約束すべきです。そのために何をすべきかを明らかにすべき。
『●桜井昌司さん《冤罪で服役29年》《事件発生から54年の長い時間》
…検察や警察の捜査の違法性を認め、国と茨城県の損害賠償が確定』
一方…こんなことが許されていいのか! ―――――《官邸の忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》中村格氏が警察庁長官に…。前川喜平さん《中村の警察庁長官就任は、安倍・菅政権の腐敗を象徴する人事だ》。金子勝さん《権力に近ければ、罪を犯しても逮捕されない…公安警察・検察が安倍政権を支配していることに事の本質がある》。青木理さんは《…本来は一定の距離を保つべき政権と警察・検察が近づき過ぎるのは非常に危うい。民主主義国家として極めて不健全な状態と言わざるを得ません》。
『●アベ様が《新政権も警察権力も私物化する暗黒時代が始まる》、《官邸の
忠犬…政権の爪牙…山口敬之氏の逮捕を潰した最重要キーマン》が…』
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【https://digital.asahi.com/articles/DA3S15046227.html?unlock=1#continuehere】
元看護助手の無罪、滋賀県が判決否定 「心肺停止状態にさせたのは原告」
2021年9月17日 5時00分
(記者会見する西山美香さん(左)と井戸謙一弁護士=大津市)
滋賀県の湖東記念病院で2003年に死亡した男性患者への殺人罪で服役後、再審無罪が確定した元看護助手の西山美香さん(41)が国と県に計約4300万円の国家賠償を求めた訴訟で、県が無罪判決を否定する内容の主張をしていることが分かった。16日に大津地裁であった非公開の手続き後、原告側が会見で明らかにした。
昨年3月の再審の無罪判決は、西山さんの捜査段階の自白について、取り調べた県警の男性刑事が西山さんの恋愛感情などを利用して誘導したと認定。被害者が致死性不整脈で死亡した可能性があり「殺害されたという事件性が証明されていない」と結論づけた。無罪判決は翌月に確定した。
だが、県は、15日に地裁へ提出した準備書面で「取り調べ担当官に好意と信頼を寄せて虚偽の殺害を自白することなど、根本的にあり得ない」とし、捜査の違法性を否定。「被害者を心肺停止状態にさせたのは、原告である」と主張した。
再審の無罪判決で、裁判長は「取り調べや証拠開示などが一つでも適切に行われていれば、逮捕・起訴はなかったかもしれません」と説諭したが、「滋賀県警としては、承服し難い」とも反論した。
西山さんは昨年12月、捜査の違法性を明らかにするとして、国賠訴訟を起こした。国は6月、「検事が有罪と認められる嫌疑があると判断したことには十分な理由があり、起訴の判断が合理性を欠くとはいえない」とし、検事の捜査に違法性はなかったとする書面を地裁に提出している。
16日の会見で、西山さんは「県の書面の内容はうそで、怒り心頭だ」と語った。代理人の井戸謙一弁護士は「予想外で大変不当」と強調。県の準備書面について「無罪とした刑事確定判決の判断を正面から否定するもの」「美香さんを再び馬鹿にし、その名誉を甚だしく毀損(きそん)するもの」などとし、県の代理人に撤回を求めたという。
無罪判決をめぐっては、県議会で昨年6月、滝沢依子・県警本部長が代表質問に対し「結果として(西山さんに)大きなご負担をおかけし、大変申し訳ない」と謝罪していた。県警監察官室は取材に対し、準備書面について「個別の案件についてはコメントを差し控える」とした。(安藤仙一朗)
■誤り認め検証を
元刑事裁判官の水野智幸・法政大法科大学院教授の話 民事裁判は、刑事裁判から独立して認定できるので、国や滋賀県がどのような主張をするかは法的に自由だ。ただ、無罪判決が再審で確定し、違法な捜査があったと認めている。無罪判決を否定するような主張をするのは、「私たちは納得していない」というポーズであり、間違いを認めない姿勢の表れだ。裁判が長引くと無罪になった人の負担が増え、救済も遅れる。捜査機関側は素直に誤りを認めて謝罪し、事件を検証するべきだ。
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