東京新聞の記事(http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2011041302000038.html)から。
次世代にこんな負の遺産を残してしまい、一体どうしたらいいのだろうか。規模の大きな余震が続いているのに、浜岡や伊方のみならず全ての原子力発電所に何の心配も抱いていないように思われる多くの日本の人々・・・、理解不能です。一昨日、駅前で声をかけられた「原子力発電所全廃のための呼びかけ」の署名に応じました。多くの人が応じている、という雰囲気ではありませんでした、残念ながら。
鈍感? 面倒? 不感? 電力不足が心配だ、ということでしょうか? 「もはや原発に全く頼らない生活は考えにくい」から? でも、例えば、以前ご紹介した小出裕章さんの講演のYouTube映像の中で、そのような心配が全くないことが語られています。その部分を文章に起こしてくださった方もいます。
すくらむ(2011-04-04 12:20:08):
「原発なしでも電力は足りている
-京都大学原子炉実験所助教・小出裕章さんの主張」
【http://ameblo.jp/kokkoippan/entry-10851020441.html】
このような地震大国で、破滅的なリスクを負う原発をいまだに平気で運転し続けていること、理解に苦しみます。そのことに何の心配も疑念も抱かないのであれば、そして、今すぐに全ての原子力施設を停止できないのであれば、負の遺産を押し付けられた次世代以降の子供たちにどう説明すれば良いのか・・・。いまや、パンドラの箱を開けた責任やFUKUSIMAの責任に加えて、この期に及んでも原子力発電所を停めることができなかった第3の責任までを負うことになる。この第3の責任を実際に認識する事態に至ったときにはもうすでに手遅れで、次世代に未来を残すことも不可能だと思う。
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【http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/ronsetu/CK2011041302000038.html】
【私説・論説室から】
原発と重いツケ
2011年4月13日
「比喩的に、根拠もないのに、絶対的なものと信じられている事柄」
広辞苑で「神話」を引くとこんな説明が出てきた。福島第一原発の事故は、「絶対安全」という原発神話を崩壊させた。
今さらだが、神話といわれた時点で根拠が怪しかった。事故の深刻度評価がレベル7になってしまった。
福島第二原発を抱える福島県富岡町の遠藤勝也町長は「四十有余年、東京電力と信頼構築しながら、共存共栄を図ってきた。絶対安全という神話を信じ切ってきたのに」とショックを隠せない。
社会も原発の安全性に不安を感じながらも神話に頼ってきた。原発が生み出す電力を手放したくなかったからだ。東京に住む身としては、その恩恵は十分に受けてきた。
実は計画停電が始まってからも、しばらく温水洗浄便座のスイッチを切れなかった。もはや原発に全く頼らない生活は考えにくい。
原発事故が落ち着いても、廃炉まで長い年月を放射性物質と向き合わねばならない。原発が動く限り、放射性廃棄物も出続ける。
菅直人首相は「日本の未来はみなさんにかかっています」と被災地の子供たちにメッセージを出した。
その通りだが、原発とどう向き合うのか。この課題も、少子化が進む次世代にのしかかる。大人の都合で進めてきた原発政策のツケの重さに、打ちのめされるばかりだ。 (鈴木 穣)
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ついに、レベル7の事故である。
パンドラの箱を開けるにあたり、覚悟していたのか? 開けてしまった責任はどうとるのか? 原子力の安全な利用・(核兵器開発を見据えていたと言われる)核の平和利用という開けてはならないパンドラの箱を開けてしまい、多くの人が重篤な事故の懸念を表明していたにもかかわらず、ましてや、ブラックアウト(全電源喪失)をふざけたことに「割り切って」原発を運営し、実際に取り返しのつかない〝悪夢〟を引き起こした人々は、一言「ごめなさい」で済む話ではない。”It is no use crying over spilt milk.”、周囲を広範囲に汚染させた放射性物質という「覆水」は、放射能を閉じ込めるお釜としての原子炉という「お盆」には返らない。「想定外」など許されない。ECCSがあるから絶対安全と大々喧伝し、「電源喪失は「あり得ないだろうというぐらいまでの安全設計はしている」と発言」しつつ、実際には電源喪失という事象を「割り切って」原発を推進させていた訳だ。
「ごめん」で済めば警察は要らないが、百歩譲って、せめて今ある原発をどうすべきか何らかの発言があってしかるべきではないか? 「正しくなかった」・「反省している」・「甘さがある」・「危険を割りきった」・「耐震ユルユル」の原子力発電所は多数まだ現実に稼働したままだ、取り返しようの無いリスクをしょって。
福島の人々にとって非常時の「いま言うなって」? そんな人には、「喉元過ぎれば・・・」や「あとの祭り」という言葉を送る。原発の次のシビアアクシデントに「つぎ」や「あと」はないです、きっと。いま実行あるのみ。
asahi.comの記事(http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060520.html)から。
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【http://www.asahi.com/national/update/0406/TKY201104060520.html】
電源喪失、認識の甘さ陳謝 保安院・安全委トップら
2011年4月7日0時25分
東京電力福島第一原子力発電所で深刻なトラブルを招いた、非常用を含めた電源喪失事故。経済産業省原子力安全・保安院や原子力安全委員会のトップらが、6日の衆院経済産業委員会で、電源喪失を「想定外」としていた過去の認識について陳謝した。
この日、これまでに原発問題を国会で追及してきた吉井英勝衆院議員(共産)が質問。原子力安全・保安院の寺坂信昭院長は昨年5月の同委で、電源喪失は「あり得ないだろうというぐらいまでの安全設計はしている」と発言していたが、この日は「当時の認識について甘さがあったことは深く反省をしている」と述べた。
これまでの法廷証言などで電源喪失の可能性を否定してきた班目春樹・原子力安全委員長は「事故を深く反省し、二度とこのようなことが起こらないようにしたい」と答えた。
また、過去に同様の見解を示してきた前原子力安全委員長(現・日本原子力研究開発機構理事長)の鈴木篤之氏も「国民の皆様に大変申し訳ないと思っている。痛恨の極み」。電源喪失の事態に備えてこなかったことは「正しくなかった」とした。(野口陽)
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My News Japan(http://www.mynewsjapan.com/)に出ていた3月26日の三宅勝久さんによる四国電力 伊方原発に関する記事(http://www.mynewsjapan.com/reports/1403)の一部をコピペ。
斎藤和義さんの『ずっとウソだったんだ』には、四国電力の名は出てきません。でも、伊方原発の危険性も下記の記事の通り。松下竜一さんについては、「(松下)センセ宅のガサ入れは、この(伊方)原発反対運動支援に対する嫌がらせも含む」(http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/d0f61521885730597733975b4dae7b6f)。招致・土地買収・調査・設計・施工・管理などなど、そのすべての過程で「まともな」原子力発電所など存在しない、と言っては過言でしょうか? それらに携わってきた技術者・行政者・経営者らには矜持などというものは無いのでしょうかね。すくなくとも、地震大国であり、チェルノブイリのように冷却水のための人工湖を内陸に造ることのできない狭小な海洋国であるにもかかわらず、大津波への配慮がほぼ皆無であり、そういった意味では、我国には原発を立地できる場所などあるはずもない、ということは云える。それに輪をかけて「耐震ユルユル」では、どうしようもない、救いようがない。FUKUSIMAをみれば、責任の取りようがないことがわかったでしょ。伊方が暴走したら、どうするつもりですか? そうならないための対策と、もし、そうなったとき〝悪夢〟への対応策を示して下さい! ・・・・・・世界中の皆が、いま現実にFUKUSIMAという悪夢を目の当たりにした上で、本当にそれらが示せるものなら。即刻停止・廃止する以外に〝道〟があるのなら。
この期に及んで、「腐敗した構図」・「カネと利権」・「天下り」をこのまま許して、破滅への道を歩まされてはたまったものではない。
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【http://www.mynewsjapan.com/reports/1403】
巨大断層近くなのに耐震ユルユル設計の四電「伊方原発」、南海地震で暴発の恐怖
三宅勝久 16:49 03/26 2011
深刻さを増す福島第一原発事故。放射能を撒き散らす原発の恐怖は、福島だけではない。もともと危ない原発の中でも、特にヤバイと言われるのが、四国電力の伊方原発だ。築30年を超す老朽化、巨大活断層の近くなのにユルユルの耐震設計、脆弱な圧力容器、猛毒のプルトニウムを使うプルサーマル、そして地震がなくても多発する事故。大規模な南海地震が起きたら、一撃でやられるリスクは高い。第二、第三の「福島」を避けるには運転停止して総点検するしかないが、県民の不安をよそに知事も四電も「安全」を繰り返す。背後に浮かぶのは「補助金」や「天下り」といったカネまみれの腐敗した構図だ。
【Digest】
◇「四電伊方」という特にヤバい原発
◇30年級が2基、老朽化の不安
◇後付けの「安全基準クリア」
◇迫るXデー、巨大活断層と南海地震
◇保安院首席審議官が四電に天下り
◇伊方をとめて」たかまる市民の不安
◇プルサーマルの補助金年間10億円
◇「四電伊方」という特にヤバい原発
伊方原子力発電所は、四国唯一の原発で、愛媛県西端の伊方町(八幡浜市から10キロ、松山市から60キロ)にある。細長い岬の途中で、瀬戸内海に面した風光明媚な場所だ。1~3号機まで3機の原子炉が動いており、3号機は昨年からプルサーマル運転(後述)中。四電のパンフには小学生たちが発電所近くで写生をしている写真が載り、平和でのどかな光景だ。だが、この安全なイメージとは裏腹に、伊方は「特にヤバい原発」と指摘されている。
なぜヤバいのか。八幡浜市を拠点に長年、伊方原発の危険性を訴え続けてきた元南海日日新聞記者の近藤誠氏(64)、および地元で原発問題に取り組んできた市民の見解を総合すると、問題点は次のとおりだ。
① 運転開始から30年になる1・2号機の老朽化
② 1・2号機は設計時に地震・津波を考慮していない
③ 1・2号機格納容器の耐圧設計が甘い
④ 近くに「中央構造線」という巨大活断層がある
⑤ 南海地震・大津波の危険が迫っている
⑥ 信頼性に難がある3号機が事故を起こせば猛毒のプルトニウムを含む放射性物質で四国が汚染される
⑦ 普段から事故が多く、天災がなくても事故の不安がある
伊方が第二の「福島」になったら、西日本も放射能にまみれ、日本の存亡に関わる問題だ。しかし四電も中村時広愛媛県知事も「安全」を繰り返すのみで、大惨事を防ぐために最大限の努力しているようにはとてもみえない。
危険回避にどうして消極的なのか。考えられるのがカネと利権だ。愛媛県など地元の自治体には、原発誘致にともなって年間16億円から25億円のカネが経済産業省を通じて落ちているのである。
また、監督官庁であるはずの経産省原子力安全・保安院の幹部は、後述のとおり、なんと監督先の四国電力に役員として天下っている。自治体幹部や政治家、電力会社、高級官僚の馴れ合いの結果、愛媛県民や国民が危険にさらされる構図だ。自分たちだけが「豊か」であれば「あとは野となれ山となれ」といわんばかりである。
・・・・・・。
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いつもながら、CMLからの引用(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-April/008770.html)。今日も小出裕章さんに関する記事。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-April/008770.html】
[CML 008894] 「 科学的根拠のない憶測・・」と小出裕章さんの福島大学宛の手紙
・・・・・・
2011年 4月 9日 (土) 08:40:51 JST
国際基準がいかにいい加減な、原発推進有利な過小評価かということは確かに日本ないし世界の近現代をどう捉えるかと関連し、とても簡単には書けないのでとりあえず小出裕章さんが福島大学の方の求めに応じて返信されたご回答を転載させていただきます。・・・・・・。
::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
福島大学での講義に関して小出裕章さん(京大原子炉)
Q.1「福島大学では、5月はじめに授業開始を予定しているのですが、学生および教職員の安全と健康の観点から、5月授業開始という決定は、どのようなリスクを伴うものとお考えですか?」
ご承知のとおり、放射線に被曝することはたとえ微量でも影響があります。国際放射線防護委員会(ICRP)のリスク推定によれば、積算で1万人・シーベルト当たり500人がガン死するとなっています。ただ、この推定は科学的に確定していない線量.線量率効果なる効果を使ってリスクを半分に値切っており、原爆被爆者データを使えば1万人・シーベルト当たり1000人とすべきです。つまり、積算で10人・シーベルトになると1人がガン死するということになります
お知らせくださった福島市ならびに福島大学構内の放射線の線量率はおおむね数μSv/h程度のようですね。通常の環境であれば、0.05μSv/hですので、数倍から1桁程度高い値になっています。仮に2μSv/hの場所に1日5時間、月に20日居るとすれば、その間の被曝線量は200μSv、つまり0.2mSvになります。
福島大学の学生数を私は知りませんが、仮に5000人の学生が上に仮定した被曝線量の場所に居るとすれば、被曝の総量は1人・シーベルトとなります。つまり、学生のうちの誰か一人が将来ガンで死ぬ確率が10%ということです。ただ、私自身は米国のJ.W.Gofmanさんの評価が正しいと思っており、Gofmanさんの評価によれば10人.シーベルト当たり白血病も含めて4人がガン死することになります(J.W.Gofman, “Radiation and Human Health”, Sierra Club Books(1981)、邦訳「人間と放射線」、社会思想社(1991))。つまり、ICRPによる推定の4倍の被害です。
ただし、放射線に対する感受性は年齢で異なっており、年が若い人たちは感受性が高く、歳をとるに従って感受性が低くなります。その点を、Gofmanさんの評価を図にして最後の頁に貼り付けておきます。
平均的な放射線リスクはほぼ30歳の方が受けます。20歳くらいの学生であれば、平均に比べて約2割感受性が高いです。一方、年齢が50歳を超えるようになれば、感受性は数十分の一に減ります。歳のいった教職員の方々であれば、被曝の危険は先の評価より大幅に小さいものとなります。
Q.2「仮に5月開始を実行した場合、学生に対する対応・配慮として、最低限いかなることを大学は行なうべきとお考えですか?」
添付文書は空間ガンマ線量に対しての外部被曝についての評価です。
今後の事故の展開にもよりますが、もし放射性物質が流れてくるような事態になるのであれば、むしろ内部被曝が重要になると思います。
そのため、マスクの励行や、皮膚の露出を避けるなど、周知することが必要と思います。
Q.3「同じく、大学で業務を行なう教職員に対しては、大学はいかなる対応・配慮を行なうべきでしょうか?」
添付文書に記したとおり、年齢が高い職員の方は被曝のリスクが大幅に減りますが、基本的に注意すべきことはQ.2について記したことと同じです。
Q.4 「大学の場合、体育や部活動など、屋外での活動が多々ありますが、屋外活動にはどのような対策が必要でしょうか?」
3月15日から16日にかけて福島市に届いた放射性物質は今現在土地を汚しています。
I-131は半減期が短いため、かなり減ってきてくれていますが、Cs-134は半減期が2年、Cs-137は半減期が30年ですので、土地の汚染は長く続くでしょう。
したがって、できるだけ土に触れない、土に触れた後は身体を洗うなどの配慮が必要です。
==========================================
原発推進派にこそ、対案を、そして、この悪夢のような現実に対する対策を示してほしい。責任はこれまで推進し、それを持ち上げ、喧伝してきた側にある。FUKUSIMA後も原発の生き残りに手を貸そうとしている側にある。
「さあ、あとどうするかはお国の方で考えろちゃ。国っちゅうもんな、そんなこつ考えるためにあるんと違うんけ?」(松下竜一さん)
【http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/s/%BE%BE%B2%BC%CE%B5%B0%EC%A1%A1%CC%A4%B4%A9%B9%D4%C3%F8%BA%EE%BD%B8%A3%B4%A1%BF%B4%C4%B6%AD%B8%A2%A4%CE%B2%E1%C4%F8】
「闇ありて光は放射し、光ありて闇は密度を深化する。さればわれらの暗闇への志向とささやかなる電力要求と、なんの矛盾であろうか。われらは敢然と開き直って家庭用電力を要求し、しかして〈停電の日〉を要求することによって、これ以上のとめどない発電所建設を、もちろん高度経済成長そのものとともに、明快に否定しさるのである」(松下竜一さん)
【http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/277ba9bf6040a8d3e667f616b33eb7c7】
「「原発をとめろ」という意見に対して、「だったら、代案を出せ」と言い出すヤツらが必ずいます。おう、出してやるよ。その代わり、これまで電力会社が湯水のように使ってきた宣伝費や研究費、税金からも投入されていた金をすぐもってこい。その1万分の1でもくれれば、素晴らしい代案を出してやる。代案を出すべきだったのは電力会社や政府です。莫大な金を使ってきて、これだけの事故を起こした人々を放置して、なお、代案までこっちが考えなければならないって、どんだけハンディのあるゲームだ。その不利なゲームにおいても代案を出している人たちだっているんだから、それを見てから言えって話です」(松沢呉一さん)
【http://www.pot.co.jp/matsukuro/20110402_023101493922953.html】
【http://blog.goo.ne.jp/activated-sludge/e/f77bc6482929dce75e9064e4cc8ceae2】
いつもながら、またしてもCMLから。しかも、マゴヒキ(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008567.html)。本日も小出裕章さんに関連した記事。「吉岡先生」というのは九州大学の先生。追記部分も重要。・・・と思ったのですがうまくコピペできないので、(孫)リンク先をご覧ください。
東京電力福島原発以外の原子力発電所はこのままでいいのでしょうか? のんきすぎやしませんかね?
==========================================
【http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008567.html】
[CML 008689] [Fwd: [pmn-ml 17225] まともなジャーナリスト 福島原発について]
2011年 3月 31日 (木) 11:20:15 JST
前田朗です。
3月31日
ジャーナリストの木下黄太さんが、福島原発問題について14本ほどブログに書き続けています。
転送です。
-------- Original Message --------
Subject: [pmn-ml 17225] まともなジャーナリスト 福島原発について
Date: Thu, 31 Mar 2011 00:02:57 +0900
=====================
http://blog.goo.ne.jp/nagaikenji20070927
長井健司のビデオカメラとテープを取り戻すために
ジャーナリスト、木下黄太のブログ。現在「福島第一原発」について書きつづけています。
原子炉の状態から、今後のシナリオ想定をする
2011-03-30 02:04:32 | 福島第一原発 木下黄太です。個人のジャーナリスト
として書いています。ジャーナリストは何をすべきなのかを、最近、良く考える
ことがあります。もちろん、いろんな答えがあるのですが、よく思うのは大政翼
賛会的な戦前に近い感じの報道状況になった場合、そこに反旗を翻せるかどうか
は、本質的な意味でのジャーナリストであるかどうかということのメルクマール
と僕は考えています。しかも、戦前と同じく、多くの人々に影響がある状況であ
ればあるほど、本質的に自分が取材分析し、できるかぎり皆さんの役に立ち、正
しいと思う中身をきちんと伝えられるかどうかが、ジャーナリストの仕事と思い
ます。今回の場合は、政府や東京電力の言うがままに、「思考停止」に伝える事
ではなく、自分の頭で考えて、いろんな情報を精査し、やるべきことをやるのみ
だと考えています。そういう観点で、お前の取材や言説が、ジャーナリストと名
乗るレベルに届いていないという批判は、甘んじて受けますが、それ以外の理由
で、僕がジャーナリストを名乗るなという単純な脅しには、屈するつもりは全く
ありません。大政翼賛会にはジャーナリストはいなかったのです。戦前のジャー
ナリストは、ジャーナリストであり続けるためには、国家から殺害される可能性
も含めた覚悟が必要でした。21世紀の日本ではそこまでの事はありません。仮
に私益がほとんど失われる事があっても、公益が少しでも多く達成されるなら、
やはりジャーナリストの本来あるべき仕事をし続けるのが、肝要と僕は思います。
僕の友人、長井健司は命を懸けても、ミャンマー大衆の置かれている悲惨な状況
を伝えました。それに比べれば、僕はまだまだだなあと思います。
・・・・・・。(肝心な部分のつづきは、オリジナルを)
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さらに、videonews.com(4月9日)の小出さんのインタビュー(http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/001814.php)もご覧ください。なにか神経が麻痺してきているのですが、「再臨界」が起こっているのではないかという疑いが出ており、小出さんの口から語られるそれは説得力があるだけに、本当にどうしたらいいのか途方に暮れてしまいます・・・。「水蒸気爆発の危険性が懸念」という言葉まで出てきます。「ワーストの下、ワーストよりも悪い」状態だなんて・・・。
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【http://www.videonews.com/news-commentary/0001_3/001814.php】
ニュース・コメンタリー (2011年04月09日)
福島原発で再臨界の疑いが濃厚に
解説:小出裕章氏(京都大学原子炉実験所助教)
原子力安全・保安院は、8日、福島第一原発一号機の原子炉格納容器内の放射線濃度が、毎時100シーベルトに上昇したことを明らかにした。これは前日に比べて、3倍以上も高い放射線濃度にあたり、同炉内の温度と圧力も上昇しているという。
京都大学原子炉実験所の小出裕章助教は、放射濃度の急上昇に加え、原子炉の温度や圧力の急上昇していること、更に塩素が中性子に反応して生まれるクロル38という塩素が原子炉内で発見されたことなどから、炉内で再臨界が起きている可能性が高いと指摘する。中性子は核分裂が起きたときに発生する。
臨界とは放射性ウラン燃料などが核分裂連鎖反応を起こす状態のことを言う。「再臨界」は、臨界状態にあった原子炉が一旦停止して核分裂が止まった後、燃料棒の露出などでウラン燃料が溶け出して、圧力容器の下部に蓄積するなどして、制御されない状態で核分裂連鎖反応が起きる状態を指す。
再臨界が起きると核分裂反応の制御が困難になり、大規模なエネルギーが発生するため、原子炉内の温度があがり水蒸気爆発の可能性が高くなる。
小出氏は、水蒸気爆発が発生し、圧力容器や格納容器が吹き飛び、今とは桁違いの放射性物質が流出する最悪のシナリオにも今後警戒していくべきだと述べ、その場合、風向き次第では東京も避難対象となる可能性にも言及している。
神保哲生と宮台真司が小出氏に、福島原発の現状を聞いた。
今週のニュースコメンタリーは福島原発で再臨界の可能性が濃厚になっていることなどから、通常の更新時間を早めて、9日15時より無料で公開いたします。
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各所で消されてはアップの繰り返しのようです。原子力発電を喧伝してきた方々、もはや消し去ることは無理です。さすが斎藤和義さん(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%96%89%E8%97%A4%E5%92%8C%E7%BE%A9)! 『歌うたいのバラッド』(http://ja.wikipedia.org/wiki/%E6%AD%8C%E3%81%86%E3%81%9F%E3%81%84%E3%81%AE%E3%83%90%E3%83%A9%E3%83%83%E3%83%89)(http://www.youtube.com/watch?v=FIWp0L2lnls、http://www.youtube.com/watch?v=alaZzDxxQAM&feature=related)、『歩いて帰ろう』(http://www.youtube.com/watch?v=aFkz7pYtpv0&feature=related)、『ウエディング・ソング』(http://www.youtube.com/watch?v=JOaOJ-wi7HY&feature=related、http://www.youtube.com/watch?v=hVYfHCMQ1yA&feature=related)など、たまらなく『ずっと好きだった』というか、いまも「ずっと好きです」。
私は、映像を以下のブログ(http://shachoublog.net/nyu-su/zuttousodattanndaze.html)で見させていただきました。本当に有難うございます。FUKUSIMA後でさえ、テレビでは絶対に歌えないでしょうね。
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【http://shachoublog.net/nyu-su/zuttousodattanndaze.html】
斉藤和義「ずっとウソだった」 youtube動画と歌詞
斉藤和義さんが原発についての反原発の歌、「ずっと嘘だったんだぜ」というフレーズの歌をyoutubeに投稿され、話題になりました。
現在反原発の議論がされる中で有名人(芸能人)が初めて反原発の行動を起こしました。
youtubeに投稿されたこの歌はまたたく間に広がりすぐに削除されてしまったのですが、再度動画がアップされ続けております。動画と歌詞は下記のようなものです。
・・・・・・。
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同ブログから歌詞を以下のコメント欄の方にコピペさせてもらいます。
原発推進CMなどに出ていた芸能人・評論家らとの対比を想います。忌野清志郎さん(ご存じない方は、アレやコレ、ソレ、などなど)が思い出されますし、いまのこのFUKUSIMAの時期に斎藤和義さんが抗議して歌ったことに素晴らしい価値を私は感じます。次に続く人がいるでしょうか・・・? 骨のある、反骨の人はいるでしょうか・・・?? (BUMPとかに期待したいけどな・・・。)
原子力推進を喧伝してきた人々・自民党の政治家・電力会社上層部など、東日本大震災後のあの悪夢を見ても原子力の平和利用・「安全」利用を信じてやまない人たち、「東京に原発を」を信任してしまった人たち、斎藤さんのこの歌をどのような思いで聴くでしょう。
〝右側〟がお好きな方々には毛嫌いされているでしょうが、〝極右〟の本多さん的には、「これまでの差別発言、傲慢発言、高額の無駄遣い、思いつき政治の失敗、そして反人権、反民主主義、反憲法の言辞の数々」(澤藤統一郎氏)を十分に認識したうえで、原子力発電をこの期に及んでも推進しようとする「都知事候補者にもはや問題があるのではなく、それを選ぶ側の問題である。民度の問題」と云ったところでしょうか。
zakzakに出ていた、現都知事を持ちあげるヨイショ記事(http://www.zakzak.co.jp/society/politics/news/20110407/plt1104071634003-n1.htm)を見ていて嫌になってきました。「四度目の絶望」となりそうですね・・・。言うべき言葉が見つからないし、都民の皆さん、どうぞご勝手に、という気分になってきました。
記事によると・・・。
「他候補をダブルスコア以上も引き離している」なんて、例えヨイショ記事でも絶望的な気分になります。「発言力も実行力もある」「氏に期待しているのではないか」とは、一体どんな発言をし、一体どんなことを実行したというのでしょう?
2位の〝勝海舟〟氏にも「2倍以上の差をつけ」るほどで、「「国家破綻への危機感」を理由に引退から翻意した」「氏が断トツ」の人気だそうだ。現状次点の方も困ったものだが、いろんな意味で国家どころか都を破綻させようようとしている後だしジャンケン氏を皆さんがそれほど支持されるとは。
「人気俳優らを応援弁士に呼ぶ派手な選挙戦をしてきたが、今回は都庁で東日本大震災への対応にほぼ専念。いまだに街頭演説も行わない異例の選挙戦を展開」、そりゃ派手には出来んでしょうね。これ以上の失言も避けたいところといった心理も。でもその心理は意味がないでしょうね。どんな行動でも発言をしても、だって都民はこれまで何度も当選させてるんですから。
「唯一、・・・行われた有力候補4人の生討論会には出演。・・・らが、原発問題や計画停電、築地市場移転などで・・・攻撃したが、「全然違う」「ごっちゃにしたらいかんよ」などと、批判を受けて立つ」(見てないんで知りませんが)いつもの傲慢な態度で反論にもならんことを言ったことでしょう。それを見ても何も感じないんでしょうね、視聴者は。
「自民党ベテラン秘書は「危機に必要なのは饒舌さやパフォーマンスではない。批判を恐れず『これをやるんだ』という意志と実行力。東京を地盤とする菅首相が震災・原発対応で不評を買うなか、『危機の指導者』として」氏の存在感が高まっている、と語ったそうです。歯がうきませんかね? 「築地移転問題」や「東京に原発を」など、『危機への指導者』だと思うのですが。
「現に、時事通信の世論調査では、都知事選の投票で、防災・危機管理対策を意識するかとの質問に、「意識する」「ある程度意識する」と答えた人は75・3%に上った」。今回の大震災で、原発に「防災」など設定できないことを理解できないのでしょうか。100%安全な原発なんてありえないのですから、「災害を防ぐ」ことは無理です。7割を越える人が「防災・危機管理対策を意識」した投票行動を取ろうとしているのに、「他候補をダブルスコア以上も引き離して」ダントツの人気だなんて。
東京都から遠く離れた地より、明日がどうか反原発派・原発廃止派にとって良き日となりますよう願っています。
アクセスジャーナル(http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/)の山岡俊介さんの4月7日の記事の一部を以下に引用させて頂きます。
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【http://www.accessjournal.jp/modules/weblog/の4月7日】
2011/04/07
これが現地映像ーー土壌汚染に液状化も加わった、「築地市場」移転予定地
執筆者: Yamaoka (7:00 pm)
石原慎太郎東京都知事が強引に進めようとしているとしか思えない“都民の台所”を預かる「築地市場」の豊洲への移転問題ーー本紙では一貫して反対の立場から、この間、ゴーサインを出すために裏で“謀略"があった可能性もあるとして、「東卸」の件を逐一取り上げて来た。
そうしたなか、3月11日、東日本大地震が発生し、築地市場の移転予定地である豊洲の東京ガス工場跡地も液状化現象が起きているとの情報が入って来た(冒頭写真は移転予定地の一部と、そこに立つ看板)。
東京湾の埋め立て地故、液状化が起きても不思議ではないが、問題はその程度が、築地市場移転に支障を来すほど深刻かどうかなのだが、都中央卸売市場によれば、約90箇所、地下水の噴出が確認されているという。
そして、この対策のためには、すでに明らかになっている土壌汚染処理(約586億円)以上のコストがかかるということで、もはや事実上、豊洲移転は無理との声さえ一部関係者の間では上がっているという。
そこで本紙は真偽を確認すべく、4月5日、現場を撮影して来た。
・・・・・・。
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さらに、いつも引用させていただいている澤藤統一郎氏の記事(http://www.news-pj.net/comment/2011/sawafuji-20110407.html)も。
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【http://www.news-pj.net/comment/2011/sawafuji-20110407.html】
石原慎太郎 「震災は天罰」 発言
弁護士 澤藤統一郎 目次
あなたも被災者支援のひと言を(2011年4月7日)
東日本大震災の被災者を励ましたいと願っていらっしゃる方、被災者に寄り添い何か一つでも被災者のためにできることをしたいとお考えの思いやりのある方に、そのやさしい心根にすがってお願いを申しあげます。
「震災は天罰」 と言った政治家に、首都の責任ある立場からは降りていただくよう、勇気あるひと言を発言していただきたいのです。家族との会話、友人とのおしゃべり、学食でのコーヒーブレイク、職場での立ち話、メル友とのメールのやり取り、季節のご挨拶のお手紙…、どんな機会にでも、ついでのひと言として、次のような趣旨を、口に出し、あるいは文書にしたためていただきたいのです。
「震災を天罰という人の人間性を疑う」 「津波を天罰なんて口にできるのは、被災者の苦しみを本気で分かろうとしていないからだよね」 「発言を撤回したところで、本性があらわれたってところだろう」 「こんな人は、政治家として絶対失格」 「とても行政を任せることはできない」 「こういう人を東京の代表にしておくことは、都民として恥ずかしい限り」 …
重ねて、この政治家が 「私は今も原発推進論者」 と言ってはばからないことについても、ぜひ一言添えていただきたいのです。
「みんなが、こんなにも放射線被曝を心配しているときに、よくも神経を逆撫ですることが言えたものね」 「時代は、ノーモア・ヒロシマ、ノーモア・フクシマだろう」 「いま求められているのは、生活の豊かさよりは安全じゃないか」 「少なくとも徹底的な原発政策見直しが必要なときに、国民感情が分かっていない」 「天罰は東北に、天恵は東京に。そんな都合のよいことが許されるはずはない」 …
できれば、この人のこれまでの差別発言、傲慢発言、高額の無駄遣い、思いつき政治の失敗、そして反人権、反民主主義、反憲法の言辞の数々についても…。
あなたのそのひと言が、被災者を励まします。被災者に寄り添うことになります。被災者の心の支えと慰めになります。それだけでなく、東京の安全と福祉、さらには人権と民主主義の発展にも必ずつながるのですから。
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最後に、CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-April/008737.html)からの一部マゴヒキ。事情をあまり知りませんが、羨ましい限りです。それに対して我が国は、我国の未来は・・・。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-April/008737.html】
反原発「緑の党」支持率2位に=ドイツ
http://www.jiji.com/jc/p?id=20110407103038-0653026&n=1
独、反原発の緑の党支持率が急伸 福島事故後28%に
http://www.47news.jp/CN/201104/CN2011040701000024.html
ドイツ:緑の党の支持率28%に 議会第1党に迫る勢い
http://mainichi.jp/select/world/news/20110408k0000m030075000c.html
ドイツ:緑の党の支持率、過去最高の28%-シュテルン誌調査
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aP1JmiRczcKs
独連立与党の支持率低下、緑の党が支持伸ばす=世論調査
http://jp.reuters.com/article/worldNews/idJPJAPAN-20478820110407
ドイツ副首相がFDP党首退任へ-原発への反感広がり、選挙で敗北
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920012&sid=aL8I5g6RN2CU
ドイツ:与党党首が引責辞任 州議会選、環境政党に大敗で
http://mainichi.jp/select/world/news/20110404dde002030018000c.html
独外相、与党党首退任へ 州議会選大敗で引責
http://www.tokyo-np.co.jp/article/world/news/CK2011040402000178.html
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CMLの記事(http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008507.html)を引用させていただきます。熊取6人組のお一人、記事で紹介されている小出裕章さんのビデオを是非ご覧ください。
上関も、もういいでしょう、いい加減に。無くったって何とかなりますって。祝島の貴重な自然、生態系、環境の方がはるかに、はるかに大事です。原子力の平和利用なんて無理な話なんですから、放射能で上関や祝島を汚染させてはなりません。汚染はその地域だけに止まる訳ではないこともご存じのはず。日本どころか、アジア、全世界に迷惑をかけるのです。
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【http://list.jca.apc.org/public/cml/2011-March/008507.html】
[CML 008628] YouTube:小出裕章さんの3.20緊急講演会記録ビデオ:
「いわゆる「許容量」と呼ばれるものも「安全量」ではなく、「がまん量」に過ぎません」
Kazashi ・・・・・・ 2011年 3月 28日 (月) 22:38:03 JST
・・・・・・。
すでにご存じの方も多いかと思いますが、3月20
日、山口県柳井市で行われた、小出裕章さんの緊急
講演会「原子力の専門家が原発に反対するわけ」の
ビデオ記録がYouTubeの下記サイトにアップされてい
ます。ご参考までに。
http://bit.ly/hnBKJj
以下、講演会資料よりーー
「いわゆる「許容量」と呼ばれるものも「安全量」
ではなく、「がまん量」に過ぎません。さらに、今
日の原子力利用においては、利益を受ける集団と危
険を押し付けられる集団が乖離していて、実際には
「がまんさせられ量」になっています。
原子力を推進している人たちは被曝量が少なければ
安全であるかのように装っていますが、放射線の物
理的な性質そして生物の細胞の構造・機能からし
て、どんなに微量の被曝であっても影響はありま
す。原子力を推進する人たちも、微小な被曝でも危
険がゼロとは言えないため、・・・被曝には「容認
できるレベル」があると言うようになりました。し
かし、自分に加えられる危害を容認できるか、ある
いは、罪のない人々に謂われのない危害を加えるこ
とを見逃すかは、何処かの専門家が決めるのではな
く、一人ひとりが決めるべきことです。 「ヒバク
シャ」というレッテルを貼られたそれらの人々を60
年以上調査してきて、どんなに少ない被曝量であっ
ても、癌や白血病になる格率が高くなることが明ら
かになってきました。低レベル放射線の生物影響を
長年にわたって調べてきた米国科学アカデミーの委
員会は、2005年6月30日、彼らが出してきた一連の報
告の7番目の報告を公表しました。その一番大切な
結論は以下のものです。「利用できる生物学的、生
物物理学的なデータを総合的に検討した結果、委員
会は以下の結論に達した。被曝のリスクは低線量に
いたるまで直線的に存在し続け、しきい値はない。
最小値の被曝でもっても、人類に対して危険を及ぼ
す可能性がある」。」(小出裕章『原子力の専門家
が原発に反対するわけ』)
http://stop-kaminoseki.net/shiryo/20110320yanai.pdf
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さらに、岩上安身さんによる下記インタビュー、重複する部分も多いのですが、ジルコニウムの被覆管は当然として、ペレット(ウランを焼き固めたようなもの)自体の融解にも触れられています。こちらも是非ご覧いただきたいです。正直言って、岩上さん同様、言葉を失います。やはり、パンドラの箱を開けてはいけなかったのです。
小出裕章助教(京大原子炉実験所) 2011年4月1日
【http://iwakamiyasumi.com/archives/8030】
[追伸] 明後日、『ずっとウソだった』について『●斎藤和義さん「ずっと好きです」』という記事をアップ。『ずっとウソだった』については、ネット上で検索してみてください。いくら消し去ろうとしても、もはや無理です。
今村敦子さんのブログ(http://www.atsukoi.net/)の一部を引用させていただきます。
NPO法人ロシナンテス(http://www.rocinantes.org/)が紹介されていました。東日本大震災についての寄付頁(http://www.rocinantes.org/2011/03/post-51.html)もあります。
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【http://www.atsukoi.net/】
2011.03.29 Tuesday
私にできる事
毎日楽しく過ごし お金を使い 東日本を、今一番熱い福岡(西日本)が支える心持ちでいます。
自分にできる事の一つに募金があるんだけど
どこに募金しようか
果たして自分のお金はどこにどうやって使われるのか知りたいと思ってた。
できれば見える形がいいなと。
決めました。
NPO法人 ロシナンテスを応援させていただく事にしました
NPO法人 ロシナンテスの代表は 川原尚行さん
お医者さんです
北九州出身の方で2006年にロシナンテスを立ち上げ、普段はアフリカのスーダンで医療ボランティアを行なっています
3月11日 たまたま会合で東京に来ていた川原さんは地震後 すぐに体制を整え宮城県に入り現地で医療ボランティアを行なっています
なんと川原さん
FM福岡のモーニングジャムを福岡に戻ってる時は聞いてくださっているそうで(感嘆)
そんな経緯から先日電話で現地の情報を伝えてくださいました。
サイトやブログを拝見しロシナンテスの活動に感銘を受けた私
微々たるお金ですが
川原さんに生きたお金として使っていただきたい。
ジャムスタッフ&出演者全員で募金をまとめ 先週入金して参りました。
もし興味を持たれた方がいらしたらロシナンテスのサイトをご覧になってくださいね★
募金に関する情報も掲載されています
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例えば、asahi.comに川原さんの記事が出ています。
「痛み分かち合って」(2011年3月22日)
【http://mytown.asahi.com/fukuoka/news.php?k_id=41001051103220004】
コメント欄に書いたこと、折角なので再掲します。前後のつながりが悪いですが。『空疎な小皇帝』は斎藤貴男さんの著書の一つです。
「都民の皆様がその知事を選択し・・・ (AS)」
東京都民の皆さんがそういう選択をされるのであれば、それで仕方ないです。でも、もし事故が起こった際には汚染が東京都からは広がらないようにしていただきたいです。そんなことは無理でしょうけれども。
これは都民の皆さんの選挙だけではないです。原発を周辺地域に押し付けている他の地域も同様。
この時期に、平気で原子力の平和利用・「安全」利用を口にできるその感覚を私は信じることができません。今回の都知事選では、この人(達)を選ばないでほしい!、というよりも、選ぶべき人がいませんか?、ということを都民の皆様に訴えたいです。
「リスク・覚悟と投票・責任と汚染地域 (AS)」
小出裕章さんらの情報を聞かれた上でのリスクの理解、覚悟であればよいのですが。その覚悟の上での原発推進という投票結果には責任を負えない、と私は思います。投票した人もしなかった人も含めて原発推進の首長さんの周辺だけで汚染がとどまるようなリスクではなく、破滅型のリスクではないでしょうか? 私も誤解しているところがあったのですが、プルトニウムが最悪だといった認識は誤りで、それは単なる相対的なものであり、どんなに低量・低濃度であろうと放射性物質そのものがあらゆる生物にとって有害であるということです。原子力の平和利用など幻想で、パンドラの箱を開いてはいけなかったのです。汚染は周辺地域だけでなく、国土どころか、地球全体に及びます。たとえこの先「平和利用」できたとしても、次世代以降、いったい何世代の子孫に、汚染されてしまった地域の管理や日々生みだされる放射性廃棄物の保管を押し付ければよいのでしょうか。
私も、「それなりの覚悟」を持った投票行動であってほしいと思います。「それなりの覚悟」が破滅型のリスクに対して責任を負えるとは私には思えませんけれども。
昨日のasahi.comの都知事選の動向記事を読んで、正直なところ、目を疑いました。
私の住んでいるところの知事選では、圧倒的優位を伝えられている(反原発政党までが相乗り)候補者が原発に対してどのような判断をするつもりかどうかは分かりません。電力事情は首都に似たところがあります。原発に対して現都知事のような考え方を決してしないとは思いますが、(かつての?)原発支持政党との相乗りではとてもその候補者を評価できず、私はもう一人の候補者に投票しますが、99.9%当選はあり得ない状況です。ぜひ新知事には、「○○に原発を!」などと仰らずに、「原発は廃止を!」と宣言されることに期待します。FUKUSIMAを見てそう判断されないはずがない、と信じています。
「これまでの言動や行動 (AS)」
「氏はその覚悟を持って原発推進の姿勢を維持」はどこまで信頼のおける「覚悟」なのでしょうか? 先日も引用しましたが、松沢呉一さんの仰るように、氏「こそ物欲、名誉欲にまみれた我欲の権化、その自分の生き様を顧みるのはいいとして、わざわざ口に出すことではあるまいに。黙って、全財産、被災地に送ればいいだけのこと。すぐにやれ」(http://www.pot.co.jp/matsukuro/20110316_010929493922695.html)、という氏に対する評価(決してそんな行動はとらない)が正しいように思え、原発のリスクを理解した上で本当に「覚悟」などしているのかどうか大変に疑わしいものです。氏は「完ぺきな管理が行われれば、東京湾に原子力発電所を造ってもいい」と発言されていますが、今回の燃料プールの件も含めて、原子炉及び周辺機器、日々生みだされる放射性廃棄物の未来永劫の「完璧な管理」が可能などと本気で考えているのかどうか、大変に疑わしい。
(私は相当に大問題であると思う)氏のこれまでの言動や行動を理解し、支持し、さらに、氏の「覚悟」を持った「原発推進の姿勢を維持」している点をも理解・支持する都民が大勢を占めるようでは、不支持派の都民(および日本人、アジアの人々)は四度目の絶望を味わうことになると思っています。
現状で、氏を追うと云われるメジャーな2候補(※追記: お一人は、首相候補の自薦だの、勝海舟に自らをなぞらえるだの・・・トホホです)も、都民でないのでとやかく言うのも変ですけど、私にとってはなんだかな~な感じです・・・。都民の皆さんもお気の毒です。でも、都民の皆さんが気づいていない、とても良い候補者がいると私は思うのです。都民の皆さん、是非、よ~く見渡してもらえないでしょうかね。この点に関してこそ「色眼鏡をはずして」検討してほしいものです、折角の貴重な機会ですから。
低投票率も勘弁してほしいですね。是非何らかの意思表示をしてほしいです。白票でも良いじゃないですか。立派な意思表示です。
最後に、いつも引用させていただいている澤藤統一郎氏の記事(http://www.news-pj.net/comment/2011/sawafuji-20110405.html)を。反省など、全く無縁の方です。
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【http://www.news-pj.net/comment/2011/sawafuji-20110405.html】
石原慎太郎 「震災は天罰」 発言
弁護士 澤藤統一郎 目次
「天罰」 は東北に、「福利」 は首都に
(2011年4月5日)
「毎日」 の読み始めは 「万能川柳」 欄から。本日の秀逸句が、「首都圏の電気 福島からと知る」 (熊本・坂の上の風)。東北出身者としては白けた気分とならざるを得ない。そんなこと、今ごろ知ったというのか。作句者には他人事なのだろう。
今さら言うまでもないが、東京電力の原発は、福島第一(6基)・福島第二(4基)・柏崎刈羽(7基)の3か所。いずれも、東京を遠く離れた 「東電エリアの外」 にある。首都の利便と安全のために、僻遠の 「化外の民」 が危険を引き受けているのだ。
「そもそも電力は、国民必須の需要によるものてあって、電力政策の権威は産学協同に由来し、その権力は政府がこれを行使し、その危険は東北北陸が引き受け、福利は専ら首都圏がこれを享受する。これは我が国固有の歴史的構造原理であって、東電の原発経営はかかる原理に基くものである」
だから、3月25日における、首都の知事と福島県知事の会見は、特別の意味をもつものであった。危険を東北に押しつけて利便を享受してきた首都と、リスクが顕在化した東北との、本来であれば火花を散らすべき対決である。そこで、首都の知事は 「私は今でも原発推進論者」 と言ってのけたのだ。私には、「今後とも首都の利便のために原発を推進する。電力供給は必要なのだから、被災は東北の天罰として甘受していただきたい」 との、彼の本音と聞こえる。
ところが、3日のフジテレビ系公開討論会の席上、「小池(晃)氏が、石原(慎太郎)氏が福島県で 『私は原発論者』 と発言したことを批判すると、石原氏は 『そんなことは言っていない』」 と反論、「小池氏は 『いやいやハッキリ報道されてます。ごまかさないでください』 と言い返した」 と報道されている。また、席上 「慎太郎氏は都の防災服姿。『フランスは原子力発電をうまくやっている』 『何も、原子力一辺倒と言ってるわけじゃない』 などと主張し」 たとも報じられている。何も分かっちゃいない。何も反省してはいないのだ。
首都圏の心ある人々よ。数多の蝦夷の末裔たちよ。こんな人物を知事にしておいてよいのか。恥ずかしくないのか。
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都知事選の動向に関するニュースにひどく落胆させられました。どの程度の確度かが不明ですし、メディアの期待度(?)あるいは揺り戻し効果を狙ってるのかは不明ですし、また、まだ決めていない人も多くいるのでしょうが、「大丈夫か、都民の皆さん」と心配になります。
松下竜一さんの初期の頃の作品『暗闇の思想を』が、最近、しきりに思い出されています。今こそ、多くの人に読んでもらいたいし、光をあてるべき書物だと思います。
ブログの中から、最近の「暗闇の思想」に関する記事を以下にまとめてみました。
「今こそ『暗闇の思想を』を」(ちあの散歩道)
【http://blog.goo.ne.jp/cheer_001/e/34905506ef6f0e900493c79378ce96c1?fm=rss】
「■『暗闇の思想を』(松下竜一)」(暗川)
【http://lumokurago.exblog.jp/14777454/】
「暗闇の思想」(kurasan-blog2)
【http://kurarinet.com/kurasan/?p=528】
「【編集長妄言】暗闇を取り戻す思想と行動を」(日刊ベリタ)
【http://www.nikkanberita.com/read.cgi?id=201103310033434】
「暗闇の思想」(茫茫録)
【http://plaza.rakuten.co.jp/boubouroku/diary/201103220000/】
「暗闇の思想」(ナマケモノ倶楽部)
【http://www.sloth.gr.jp/library/nakamura/030616kurayami.html】
「暗闇の思想を」(nishiyama masahiro blog)
【http://blog.livedoor.jp/guriboy/archives/2873750.html】
「少し暗い街も悪くないもんだ:
松下竜一氏の『暗闇の思想』の「停電の日」の提案」(まちづくり連れ連れ騒士)
【http://geocities.yahoo.co.jp/gl/matiplanplan/view/20110401/1301626859】
「チェルノブイリに近づく」(国際戦略コラム)
【http://www.asahi-net.or.jp/~vb7y-td/230316.htm】
「今、松下竜一氏を想う。」(ソフィアのブログ)
【http://blogs.yahoo.co.jp/uwajima_sophia/8772219.html】
「大地震、大津波、そして原発事故・・・」(カウンセラー コスモスの「中辛ッ! 日記」)
【http://yaplog.jp/hi-san-pin/archive/167】
「昨日の地震」(代表・吉成のときどき日記)
【http://nobuoblog.blog19.fc2.com/blog-entry-38.html】
「地域おこしは地域のこし」(すがるみWeb)(中津市議会議員 須賀るみ子さん)
【http://ameblo.jp/sugarumi/entry-10726652626.html】
以下はおまけです。
「今日もありがとうございます」(フェアトレード 大地)
【http://ameblo.jp/fairtrade-daichi/entry-10834189964.html】
ポット出版(http://www.pot.co.jp/)の記事。松沢呉一さんの「黒子の部屋」の「お部屋2187/抵抗の花見」(http://www.pot.co.jp/matsukuro/20110402_023101493922953.html)を是非一読下さい。諸般の都合(!?)で一部のみ引用。是非全文を。松沢さんの文章、私の琴線に響くんですよね。高遠菜穂子さんらに対する理不尽な「自己責任」批難の時もそうでした。
原発批判派に対する電力利用批判については、再々度、松下センセ(松下竜一さん)の言葉を。
「「俺たちは電力を要求する。されど俺んちのそばにゃ発電所は
真っぴらごめんだ。―――さあ、あとどうするかはお国の方で考えろちゃ。
国っちゅうもんな、そんなこつ考えるためにあるんと違うんけ?」
と開き直ってうそぶけばいいのである。それが現状況で、みずからの命と
健康を守りわが里を守る住民側のしたたかな論理である。しかり、
開き直ること以外に、虫ケラ住民われらに抵抗の論理があられようか」。
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【http://www.pot.co.jp/matsukuro/20110402_023101493922953.html】
松沢呉一の黒子の部屋
2011-04-01
お部屋2187/抵抗の花見
・・・・・・。
「どうして花見に至ったか」については、アーカイブを見ていただくとして、私の方からもう少し補足します。あくまで私個人の意見ですので、誤解なきよう。
・・・・・・。
原発は人災です。その災害があることをわかっているがために、都民は原発を福島や新潟に押し付けてきた。その意味で、都民は責任を負っています。だから、ここには悔いとか自責の念とかがからんできて、自分の過去をも振り返って苦しくなる。
福島の人たちの中にも、その悔いや自責の念を抱いている人たちがいます。電源三法によって地元に金が落ちる。村がそれで潤う。その恩恵を受けてきた人たちは、「おらが村の原発がこんなことになってしまって」と負い目を抱いている。避難した人たちの中には、「埼玉の人たちのお荷物になっている」とさらなる負い目を抱いている人たちもいます
ムチャクチャ不幸な構図です。よくよく考えれば、もっとも責任を感じるべき人たちは、東電であり、政治家であり、行政であり、メーカーであり、学者たちであり、メディアです。原発によって命のリスクなく金儲けをしてきた人たちです。
その責任を追及しようとすると、今度は、「双葉町だってそれで金を得ていたんだろ」と言い出すヤツ、「今まで東京でその恩恵を受けてきたくせに」と言い出すヤツらが必ずいる。
たしかにそうですよ。しかし、姿を見せないまま、このまま辞任するんじゃないかと言われている東電の社長や多額の研究費をもらって「安全安全」と今なお言い続けている学者たちと、福島の人たちや一都民の責任が同じか?
政治家を選んだのはワシらです。では、その政治家と一票を投じた選挙民の責任は同じか? 同じわけがないでしょうが。「政治家は選挙民が選んだんだから、批判するな」なんてムチャクチャな話が成立するはずがない。
このおかしな状態をなんとかしたい。
私の責任の取り方のひとつは、被災地の農産物を食うことだと思っています。実際、福島産、茨城産のものを好んで食べています。スーパーに入荷しにくくなっていますけど。
それによって壊滅状態の農家を少しでも支えたい。彼らの生活を支えることで、彼らが本来怒るべき対象に怒れるようにしたい。
ヨウ素が甲状腺癌を引き起こすリスクがあるのは、子どもと妊婦に対してです。今程度の数値であれば、とりわけ40歳以上の男に対しては影響はないとされている。放射線の影響は閾値がないと言われますが、ここにはあるみたい。だったら、食うべ。責任とるべ。
ここまでは「安全だから食おう」って話。しかし、セシウムのことを考えると、安全とは必ずしも言いがたい。こっちは閾値がない以上、今の基準値は安全を保証するものではない。かといって危険とも言い切れない。基準値は、メリットとデメリットをすり合わせて決定した任意の数字でしかない。数が少ないだけのことで、いずれ病気になる人はいるかもしれない。でも、食うべ。
ヨウ素に関しては数値は日に日に減っていくわけですが、セシウムはそうはいかない。また、事故はなお継続中であり、放射性物質は出続けている。「海に漏れ出ても、拡散するから大丈夫」なんて言ってますが、これは怪しいです。いずれわかる。
つうことは、今後、誰もが安全な農作物と海産物を選んでいたら、東北、関東の農業と漁業は壊滅します。
発癌するとしたって、10年後か20年後ですよ。いいでしょ、もう。とくに50代以上は覚悟しましょう。それぞれにやり残したことがまだあるでしょうけど、この50年でできなかったことは、この先ダラダラ何十年も生きてもできないって。あと10年なら10年と区切って、やり残されたことを死にもの狂いでやった方がいいし、それができなかったとしても、この事故の責任をとって、食うべ。それが次世代に対するせめてもの責任の取り方です。
被災地以外で、50歳以上がペットボトル入りの水を飲んでいたらそのペットボトルを奪って殴っていいです。被災地と子どもと妊婦に回しまょう。
とくに責任の重い立場の人たちは、安全なものを選んで食べる資格なし。
大人はそれぞれに小さいとしても責任はある。でも、子どもには責任はない。電力会社社員の子どもであっても。その上子どもは放射線のダメージを強く受ける。これは不公平でしょう。基準値は子どもと大人で二重にしていいんじゃないか。
もうひとつ、大人にはやらなければならない仕事が残ってます。いったいなぜ今回の事故が起きたのかを解明して、次世代がゼロから選択できるようにすることです。本当に電気はそうも必要なのか。他の選択肢はないのかをもう一度考えさせる。
「原発をとめろ」という意見に対して、「だったら、代案を出せ」と言い出すヤツらが必ずいます。おう、出してやるよ。その代わり、これまで電力会社が湯水のように使ってきた宣伝費や研究費、税金からも投入されていた金をすぐもってこい。その1万分の1でもくれれば、素晴らしい代案を出してやる。
代案を出すべきだったのは電力会社や政府です。莫大な金を使ってきて、これだけの事故を起こした人々を放置して、なお、代案までこっちが考えなければならないって、どんだけハンディのあるゲームだ。その不利なゲームにおいても代案を出している人たちだっているんだから、それを見てから言えって話です。
私らの世代は責任があります。その責任は、黙ることで果たされるのではなく、より責任のある人たちを追及することでこそ果たされます。無責任なことをしたままで余生を長閑に送れるなんて思うのはもうやめましょう。
なんて思いながら、今も私のダメージは癒えてないので、とりあえず花見だなと。小さいところに落とし込みましたが、今回は都政に対する抵抗の花見です。
東北や関東の野菜や魚を食べ、花見をして都庁のすぐ近くで、この国の経済さえも潰そうとしていることに対して抵抗の意思を示し、残された人生、どう責任を果たしていくかを語ろうという花見です。
・・・・・・。
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NPJ(http://www.news-pj.net/index.html)に出ていた記事(http://www.news-pj.net/comment/2011/sawafuji-20110327.html)を紹介させていただきます。この期に及んでまだ原発推進派とは・・・。
BLOGOSの特集(http://blogos.livedoor.com/tokyo2011/)での須田慎一郎氏によるインタビュー記事(http://news.livedoor.com/article/detail/5433912/)、11頁に渡る長いものなのですが、都民の皆さん方に是非読んで、考えていただきたいです。都民でない私がお願いするのも変なのですが。
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【http://www.news-pj.net/comment/2011/sawafuji-20110327.html】
石原慎太郎 「震災は天罰」 発言
弁護士 澤藤統一郎 目次
「東京湾に原発」 ?
(2011年3月27日)
朝日新聞福島総局3月25日発のニュース。「東京都の石原慎太郎知事が、福島県災害対策本部を訪れ、佐藤雄平・福島県知事と会談。会談後、石原氏は報道陣に 『私は原発推進論者です、今でも。日本のような資源のない国で原発を欠かしてしまったら経済は立っていかないと思う』 と発言した」
何を今さら。天罰発言をした首都の知事、かねてから原発推進の発言を繰り返してきた。このことを多くの都民に知ってもらわねばならない。
2000年4月27日付 「読売」 には、「東京湾に原発 石原知事が推進論」 との見出しの次の記事がある。
「『完ぺきな管理が行われれば、東京湾に原子力発電所を造ってもいい』
26日に東京国際フォーラム(東京・丸の内)で開かれた日本原子力産業会議の年次大会で、東京都の石原慎太郎知事が思い切った原発推進論を展開した。
招待講演者として立った同知事は 『首都としてエネルギー問題は重要だ』 と切り出し、『どこかの新聞が 「知事がバカなことを言った」 と書くかもしれないが』 と前置きした上で、東京湾原発を容認。「(日本には)それだけの管理能力があると思うし、技術もある」 と話し、原発技術に対する信頼性を強調した」
また、2001年5月29日の 「毎日」 は、さらに衝撃。
「東京都の石原慎太郎知事は、28日、新潟県刈羽村の住民投票でプルサーマル計画への反対が過半数となったことについて、『一部の反体制の人たちがたきつけて、日本をぶっこわしちゃおうということだろう』 と批判した。
環境問題をテーマにした都民との討論集会で‥住民投票の結果に触れ、知事は 『原子力発電所は仕事をすればするほど、危険だというわけも分からない理屈で反対している。東京湾に造ったっていいくらい日本の原発は安全だ』 と話した」
安全を求める住民の行動は、この人の色つきメガネでは、「反体制の日本ぶっこわし」 に見える。しかも、本気で 「東京湾に造ったっていいくらい日本の原発は安全」 と思い込んでいる。こんな人と 「天罰」 をともにすることはまっぴらごめんだ。
【http://www.news-pj.net/comment/2011/sawafuji-20110329.html】
佐藤春夫・宇野浩二の石原慎太郎評
(2011年3月29日)
石原慎太郎は、1956年に第34回芥川賞を受賞している。受賞作品は、「太陽の季節」。選考委員は、石川達三、井上靖、宇野浩二、川端康成、佐藤春夫、瀧井孝作、中村光夫、丹羽文雄、舟橋聖一の9名。異例というべき酷評がなされている。
佐藤春夫はこう述べている。「僕は 『太陽の季節』 の反倫理的なのは必ずしも排撃はしないが、こういう風俗小説一般を文芸としてもっとも低級なものとみている上、この作者の鋭敏げな時代感覚もジャナリストや興行者の域を出ず、決して文学者の物ではないと思ったし、又この作品から作者の美的節度の欠如をみてもっとも嫌悪を禁じ得なかった。これでもかこれでもかと厚かましく押しつけ説き立てる作者の態度を卑しいと思ったものである。僕にとってなんの取り柄もない『太陽の季節』 を人々が当選させるという多数決に対して… これに感心したとあっては恥ずかしいから僕は選者でもこの当選には連帯責任は負わない」
石原を 「文学者ではなく興行者」 と言い当て、「これでもかこれでもかと厚かましく押しつけ説き立てる作者の態度を卑しいと思った」 とは、その後の石原を見抜いている。その炯眼には敬服するよりほかはない。
また、宇野浩二は 「読み続けていく内に、私の気持ちは、次第に、索漠としてきた、味気なくなってきた。それは、この小説は、仮に新奇な作品としても、しいて意地悪く云えば、一種の下らぬ通俗小説であり、又、作者が、あたかも時代に(あるいはジャナリズム)に迎合するように、…ほしいままな 『性』 の遊戯を出来るだけ淫猥に露骨に、書きあらわしたりしているからである」
積極的に推したのは、舟橋聖一と石川達三。
「純粋な快楽と、素直にまっ正面から取組んでいる点」 を評価したという舟橋の評は論外。石川は、受賞作を 「倫理性について、美的節度について問題は残っている。…危険を感じながら、しかし私は推薦していいと思った」 と述べている。『人間の壁』 を著した石川達三は、石原のその後の 「危険」をどう把握したであろう。差別発言を恥じずにくり返し、震災を天罰という 「作家」 を評価しえたろうか。
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『ルポ戦場出稼ぎ労働者』、2月に読了。安田純平著。集英社新書、2010年3月第1刷発行。
帯より、「世界中から集められる、貧しい派遣労働者たち! 自ら出稼ぎ労働者となり、単独潜入取材した記録! 民営化の果て、その現場とは?」
ファルージャ 日本本人人質拘束事件(p.39、68)。
非情な日本政府の対応。「・・・「テロリスト」という言葉を使うということは、無条件に殺されてしかるべきだ、と判定を下すに等しい。人として、報道に携わる者として、私は「テロ」「テロリスト」という言葉は使うべきではないと拘束経験を通して改めて確認した。/・・・。/ちなみに、私が日本政府に救出されたということはまずないと考えて良いと思う」(p.70)。
犬になれというのか? 「・・・批判してくるだけなので正体は分からないが、要するに、「政府の活動の邪魔にならないよう、現場取材などせず、おとなしく政策に賛同していろ」ということだ。/・・・。/・・・政府の決定にただ従うだけの「狗(いぬ)」になりはて、・・・」(p.71)。
いい加減で、ふざけた答弁に終始した小泉純一郎元首相。「・・・日本の航空自衛隊はこの空港へ米兵などを輸送していたが、地上戦は起きていないにしても追撃砲などによる攻撃はされている。これが日本政府の言う「非戦闘地域」だ」(p.77)。
9・11事件と何の関連もなく、その後、イラクへの空疎な侵略戦争へ(p.114)。
戦争という金儲け。「利益のために、新鮮さを犠牲にしてでも何千kmも離れた場所から安い食材をかき集める。それを扱うのも同様に集められた安い労働力だ。グローバル化の象徴といえる経済活動だが、それが人間のためになっているのかどうか。イラク戦争を動かしているのは、人間性よりも収益性を求めるこうしたシステムと欲望である」(p.142)。
イスラム的地産地消社会の破壊(p.143、145)。FECの重要性。「・・・互いに顔を突き合わせられる範囲である、という考え方は、グローバル化に対抗する地域社会の一つのあり方として面白いと思う」(p.145)。
悪魔の仕打ち。それでも貧しい派遣労働者は戦場に出稼ぎせざるを得ない。「・・・しかし、そうして命の危険と引き替えに金で誘っておきながら、その金すら払わないというのは〝悪魔の所行〟ではないか。命をかけて戦場に来た人々が、自分が奴隷になったのだと知ったときの衝撃はいかほどだろうか」(p.160)。
「・・・米軍基地ででも働くしかない。米軍を支持しているわけではなくても、彼らを業務で支え、依存しなければ生活が成り立たない。これを占領状態というのだろう。・・・「米国の協力者」として民兵に襲われる事件が絶えず・・・」(p.176)。
かつての日本との良好な関係(p.211)がいまや。
チェイニーらのキッタナイ行い(p.227)。戦争の民間委託・民営化(p.230、)。
「特に戦後復興においては、人道的な側面と人心掌握のためにも、民間企業であっても社会的責任の面を重視した公的な貢献が必要なはずだった。営利のみを追求する企業に任せきりにした占領体制のあり方、ひいては公共性よりも効率性を重視する「民営化」によって成立したイラク戦争そのものに構造的な欠陥があった」(pp.233-234)。
「自己責任」だから戦場へ、という超「自己責任国家」ネパール(p.235)。「・・・そうした「自己責任社会」においては、戦場に出向いてでも稼ぎたい、という人が出てくるものだ。/日本も「自己責任社会」を目指すならば、こうした側面も受け入れざるを得ないことになるだろう。「戦場に行くなら自己責任」ではなく、「自己責任だから戦場に行く」んである」(p.237)。
間接的参戦。「・・・自らの払ってきた税金は既に戦争のために費やされているのだから、日本国民は既に十分に参戦している」(p.245)。
迷惑論という矛盾。「イラク戦争を動かすための基本的な部分を民間人に担わせているのだから、イラク労働はいわばイラク戦争の公式プログラムである。そのプログラムに参加することを「迷惑」と考えているならば、イラク戦争そのものを否定していることになってしまうが、日本政府はそうした様子は一貫して見せていない。この「迷惑論」は、論理性も具体性もないが、何となく他人を叩く、日本独特の「空気」というものだ」(p.245)。
戦争できる国へと変貌。「日本で格差が広がって・・・。終身雇用や年功序列などの雇用形態を解体して成果主義を持ち込み、規制緩和によって市場原理主義を徹底させ、相互扶助機能のあった日本型共同体構造を米国型「自己責任」社会へと変えてきた結果である。・・・かつては経済と民政に投じてきた予算を軍事に振り向けるようになってきた」(p.246)。上記の「「迷惑論」はあくまで過渡的なものであって、この流れが加速し、定着すれば、「愛国心」と「空気」は戦場へ「行くな」から「行け」へと変わっていくだろう。そのときのために用意されてきたのが格差である。仕事がないなら戦場へ行け、ということだ」(p.246)。
日本人が戦場に出稼ぎに行く時代(p.242)。「・・・低賃金・無収入層が増えていることは間違いないだろう。年間の自殺者は〇九年までに十二年連続で三万人を超えた」。
『遺稿集』、2月にHで読了。鴨志田穣著。講談社文庫、2010年10月第1刷発行。
切なくなり、かつ、身につまされる想いだった。
裏表紙より、「僕はささやきながら彼女の手を強く握りしめた。それから2人はずっと手を離すことはなかった―――この一文で絶筆し、42歳の生涯を閉じた「カモちゃん」こと鴨志田穣。彼がアルコール依存症の治療前~がん闘病中に書いた未刊行原稿のすべて。小説「焼鳥屋稼業」はベッドから一枚一枚編集者に原稿用紙を手渡した」。この小説は未完に(p.352)。
表紙写真は、西原さんの贈った鴨志田さん専用の原稿用紙。
アルコール依存症という病気(p.14、22)。
橋田信介さんに弟子入り(p.158)。
沖縄での模合(もあい)(p.393)。
「Ⅵ 邂逅」。バンコクでの出会い、そして、「ちょうど一年後。僕たちはアマゾンで一緒に仕事をしたのだ。/・・・。/僕はささやきながら彼女の手を強く握りしめた。それから二人はずっと手を離すことはなかった」(p.433)。
Hにて。